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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら五泊目

1 :冒険の書庫の書記代理 :2005/12/17(土) 22:49:59 ID:wtVzywQO0
ここは
「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」
ということを想像して書き込むスレです。
小説形式、レポ形式、一言何でも歓迎です。

前スレが容量制限で書けなくなったため立てました。

前スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら四泊目」(容量制限落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1128780044/

過去スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら三泊目」
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1122390423
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら二泊目」
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1116324637/
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1110832409/

まとめサイト
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」冒険の書庫
http://www.geocities.jp/if_dq/
※最近更新してない…書庫の中の人捜索中

585 :ヘタレ ◆ozOtJW9BFA :2006/02/26(日) 15:21:23 ID:FkC16vvL0
ジジイは高い台の上にいた。本当に偉そうだ。
とりえずジジイの前に立って言った。
俺「あの〜転職したいんすけど。」
爺「ほう。ではどの職に就きたいのじゃ?」
俺「勇者でお願いします。」
爺「たわけ!勇者は職業ではないわ!このスカタンが!!」
俺「え?そーなんすか?そういえばそうだ。じゃ戦士でいいや。」
爺「本当にいいんじゃな!?ん?レベルが足りんわ!!
  顔洗って出直してこい!!」
俺「あら?すいまんしたー。」
(そういやレベル20にならないと転職できないんだっけ。
 忘れてた。よしレベル上げるか。)
レベル上げのため俺は神殿の外にでていった。
丸腰で。




Eぬののふく

586 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/02/26(日) 18:53:54 ID:/G2IpdXF0
(#^ω^)これは宣伝じゃないお!
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

↓このスレだお・・・
■FINAL FANTASY XII 〜FF12スレッド〜ver.0363■
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1140938408/


587 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/02/27(月) 01:50:49 ID:+/GFcmy20
>>ヘタレ
クソ面白
積極的杉な主人公萌え
つーか丸腰で3ダーマかよw

588 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/02/27(月) 04:11:05 ID:TMIDZCMiO
ヘタレが早くもyabeeeeeeeeeeee!!!!!11111

589 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/02/27(月) 09:20:34 ID:7R0yHLBD0
新機軸だなwヘタレ氏
頑張ってw

590 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/02/27(月) 12:42:35 ID:4nuXj9Sw0
カワイ子ちゃんいないのかよ・・・

591 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/02/28(火) 09:42:54 ID:gSR118sk0
新たに始めてもいいかい?
前スレとかまとめサイト、隅々まで読んでないので内容被りそうだけども。

592 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/02/28(火) 16:31:41 ID:fgAuuseJ0
>>591
俺が許す

593 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/02/28(火) 19:49:36 ID:zPGF0zGpO
>>591に期待!

594 :キョウ ◆Hju2GLbs6k :2006/02/28(火) 21:32:00 ID:zBZ91LXP0
>>591ではないのですが少し書いてみたので読んでもらえると嬉しいです。

あ〜、また多分一限目さぼっちゃったよ・・・。
眠気具合から考えると今は10時ごろのはずだけど・・・何時だろ。
そんなことを思いながら手探りで携帯を探す。
あれ?いつも枕元に置いてあるのに。目覚ましのアラームがうるさくてベッドから落としたかな?
仕方なく目を開きベッドの下を見る。無い。
まぁいいや、携帯は後だ。
テレビのリモコンを探す。無い。
というかテレビ自体が無い。
何か変だと思い部屋を見渡す。
一気に意識が覚醒した。


595 :キョウ ◆Hju2GLbs6k :2006/02/28(火) 21:32:30 ID:zBZ91LXP0
友達の家に泊めてもらったときや旅行に行ったときなんかは
朝起きたとき自分がどこにいるのかわからなくなるときがあるものだが、
今回は明らかに異質だ。こんな部屋は見たことが無い。
木造の三畳間に古いベッド。何処かに監禁されたのか?
昨日の記憶・・・しっかりある。確実に昨日は自分のベッドで寝たはずだ。
どうしていきなりこんなところに?ワケがわからない。
しかしこれは考えても仕方が無いだろうと思い、今できることをすることにする。
少しでも現状を把握するため窓の外に視線を移す。・・・中世ヨーロッパだ。
僕の目の前には中世ヨーロッパの町並み。そう遠くないところにお城まで見える。
一瞬夢かとも思えたがこの感覚は夢ではないだろう。
混乱している頭でもわかったことがひとつ。小さいながらも窓は開く。
窓のすぐ下は人通りの多い道。つまり僕が監禁されているという可能性は低いということだ。


596 :キョウ ◆Hju2GLbs6k :2006/02/28(火) 21:32:59 ID:zBZ91LXP0
もう僕一人では埒が明かない。とにかく人に会おう。部屋を出るため一応持ち物や服装を気にする。
僕が着ているのはロードオブザリングの登場人物が着ているような中世ヨーロッパの旅人風の服。
そのポケットに五枚の金貨の入った袋。もういいや、何でもありだ。
部屋を出ると番号のついた同じようなドアがずらっと並んでいる。ここはどうやら宿泊施設のようだ。
階段を下りがやがやと人の声のするほうへ進む。一気に視界の開けたそこは食堂だ。
屈強な中世ヨーロッパ風の人たちが談笑している、日本語で。
もういいや、なんでもありだ、翻訳コンニャクでも食ったんだろう。
もうそんなどうでもいいことはどうでもいい。いろいろ知りたいことがあるんだ。
出口の横にカウンターを見つけ、多少挙動不審になりながらもそこへ突進する。
「すっ、すぃゃせん!」
恐ろしく間抜けな声だ。しかも聞きたいことがあるのに後の言葉が出てこない。
「お食事ですか?」
「い、いぇ」
「チェックアウトですか?お名前をどうぞ」
名前!?こんな得体の知れない場所で本名を出すのは嫌だ。
僕は咄嗟によく使うハンドルネームを口にしようとした。
「え〜と、スズ様ですか?」
!!
「あ、・・・はい・・・」
「それでは行ってらっしゃいませ」
返事もせずにギクシャクと外に出る。
・・・もういいや、なんでもありだ。


597 :キョウ ◆Hju2GLbs6k :2006/02/28(火) 21:34:05 ID:zBZ91LXP0
外に出てみたものの行くあてなどあるわけがない。ちょうどいい、少し休もう。



どこなんだろう、ここ。さっき聞きそびれた。
某巨大テーマパークにも見えないことはなかったが、それにしては生活臭過ぎる。
街を見渡す。まず目に入るのは城。落ち着いたら入ってみたいかも。
あとは・・・店とか・・・教会。神父さんならいろいろ聞きやすいかもしれない。そろそろ動くか。いざ教会へ。
教会の中にはまばらに人がいる中に一際目を引く大男が一人。
モヒカンだ・・・初めて見たよ・・・さすがになんでもありだなぁ・・・。
でも今欲しいのは面白い人じゃなくて助けだ。次こそは、と息を整えて神父さんに話しかける。
「あのぅ」
「はい、何かお困りでしょうか?」
「はい、ちょっと僕、記憶に欠けたところがあるみたいで・・・ここはどこなんですか?」
「おお、それはお困りでしょう。私でよければお力になりますぞ。
まずここはレイドックの城下町。レイドックの名に聞き覚えは?」
「いえ・・・ありません」
現実世界では。ゲームの中でならあるのだがそんなふざけたことを言うつもりはない。
と言っても城といい街の並びといいゲームの中のレイドックに妙にしっくりくるのも事実だった。


598 :キョウ ◆Hju2GLbs6k :2006/02/28(火) 21:34:37 ID:zBZ91LXP0
「あの・・・ここは日本ではないんですね?」
「日本・・・あなたの故郷ですかな?そのような地名は私の頭には無いようです。
お力になれず申し訳ない。」
・・やっぱりおかしい。
思いっきり日本語を使っていながら日本を知らないなんてことがあるだろうか。
僕の頭の中にはとても信じられない仮説がひとつ。とても信じられないが一番しっくりくる仮説。
「あの・・・あとひとつ。昨日爪を切ってたら失敗して深爪しちゃって・・・」
「おお、これは痛そうに、さすれば我が教会に5ゴールドのご寄付を。ホイミ!」
!?
まさかそんな・・・
「さて、まだ私にできることはありますかな?」
「いえ、どうもありがとうございました。おかげですごく助かりました。あ、そうだ。
5ゴールドでしたね?」
「いえいえ寄付というものは余裕のある方からのみ受け取るべきもの。
お困りの方から受け取ろうなどとは思っておりませんよ。
さっきのはつい癖で・・・お気になさらないで下さい。」
「じゃあお言葉に甘えて・・・。それじゃホントにどうもありがとうございました!」
「お気をつけて。あなたに神のご加護があらんことを・・・」


599 :キョウ ◆Hju2GLbs6k :2006/02/28(火) 21:35:11 ID:zBZ91LXP0
神父さんの話をまとめると、ここはどうやら昨日までとは違う世界であり、
ここでは「レイドック」や「ホイミ」などドラクエの世界にそっくりなものがある。
というかドラクエ世界そのものだ。深爪もきれいに治っている。
こんなこと昨日までじゃあり得ないことだ。それをあの神父さんはさも当たり前のように・・・。
そう。ここはドラクエの世界。
何故かはわからないが僕はドラクエの世界に迷い込んでしまった。
そう思うとさっきの大男はどう考えてもハッサンだ。
この街で唯一の知り合いに会えたような気がした。しかし向こうはこっちのことを知らない
話しかけようにも実際に見たあの大男に話しかけるのはちょっと勇気がいる。
知り合いになる必要性も問われるが、いずれは世界を救う大物だ、仲良くして損はないように思える。
・・・簡単に仲良くなれればだが・・・損得勘定丸出しだなぁ。


600 :キョウ ◆Hju2GLbs6k :2006/02/28(火) 21:36:33 ID:zBZ91LXP0
今日はもう人に話しかけるとか気力が続かないので適当に街をブラブラするだけにする。見れば見るほどレイドックだ・・・。
初めてドラクエ6をやったときのことが思い出される。
・・・やっぱり人の家のタンスとか勝手にあさったら怒られるよなぁ?
2時間程歩いただろうか。体が激しく疲れを感じ、まだ日は出ていたが宿に戻ることにした。
お金を払って部屋へ行き、ベッドに倒れこむ。あ〜、一体何なんだ・・・。
意味わからん・・・。帰れるんだろか・・・。
帰れるんなら一週間くらいいてもいいかもなぁ・・・。そういや宿のオヤジ僕の名前知ってたよな・・・。
そのうちに僕の意識は薄れていった。

続く


601 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/01(水) 00:33:18 ID:EWU8T+eQO
何か一人称が僕ってのが新鮮だ。
あと翻訳こんにゃくイカス

602 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/01(水) 04:29:37 ID:ldk627yI0
神父のくだりが聖職者らしくていいね。
次回楽しみにしてます。


603 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/01(水) 11:26:38 ID:ZQyItkOQ0

18歳にして新社会人の一員となった私を待っていたのは、見知らぬ家々を訪問し、ひたすら保険の話を聞かせてまわるという仕事だった。
デザイナーを夢見て高校に通ったはずなのに、いざ卒業してみると、このバカみたいな会社への就職が決まっていた。
これ以上勉強するのが面倒くさくなり、進学よりも自分が自由に使える金が欲しい、という安易な気持ちで就職したのだ。
「マナミって、居心地はいい奴だけど、いつもダルそうだよねー」
それが友人達から私に寄せられた人物評だった。
だって、私は来る物拒まず、去る物追わず。
高校3年間の交友関係なんて一瞬で終わるものなのに、いちいち怒ったり泣いたりするのって、面倒くさいじゃない…。
 自分は一体何をやっているんだろうと、ふとした瞬間に思わなくもなかったが…。

一日中外回りに出ていた。未だ着慣れないスーツは心なしか重く感じられる。木枯らしが足元をすくっていった。
今日も一件の契約も取れなかった。
事務所に戻るのは気が重かった。自然、足取りも引きずるような重いものとなる。
ふと、足元ばかり見ていた私の視界の端に何かが映った。
深夜を通して営業しているファミレスのネオンだった。
サボりたい。寒さをしのぐという誘惑に勝てず、私はあたたかな店に入り、コーヒーを頼んだ。
安っぽいスポンジの椅子が、やけに柔らかく感じられ、私はうとうとしはじめた。

ハッと気付いて、慌ててポケットの中の携帯電話を探った。折り畳みを開くのももどかしいくらいに時刻表示を見ると、
あれから3時間以上も経ってしまっている。
帰社時間を1時間も過ぎていることになる。課長の鬼のような形相が目に浮かび、傍らのバッグをひったくるようにして手に取った。
帰らなければ。私はうんざりした。またことあるごとにねちっこく嫌味を言われるに決まっている。
勢い込んで立ち上がった私であったが、そのときになってある事に気が付いた。
そこはファミレスではなかった。

604 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/01(水) 11:28:18 ID:ZQyItkOQ0

どうやらビジネスホテルの一室のようだ。
室内は至って簡素なもので、ベッドとタンス、テーブルしかない。生木が剥き出しの床に、石の壁。
明治か大正にしかお目にかかれないような、いまどき珍しいランプがテーブルの上にはあり、そこからは独特の匂いが漏れている。
ガタンと派手な音がして、何かにけつまづいた。勢いこんで椅子を蹴飛ばしたらしい。
テーブルには、自分の顔の跡がくっきりと付いていた。寝息の湯気が付いているわけだが、それは空恐ろしくなるほどに不細工だった。
ここに突っ伏して寝ていたのか…。
ファミレスからホテルに入った道程がさっぱり思い出せない。しかし、そんなものは課長の説教の前にはどうでもいい事だ。
とにかく今は急がねばなるまい。と、ここでふと私はある事に気が付いた。
このマニアックな部屋…もしかして。
なんて事だ。けだるく生活してはいても、道を踏み外す事は絶対にしまいと思っていたのに。

ここは……ラブホテルなのではないか?

ラブホテルというものはとにかく様々な部屋があるらしい。これまで生きて居て入った事は無い。
無いが、しかし。こういう中世みたいな部屋は、何か意味深なものを表現しているような気がした。
なんでこんな部屋があるんだろう。この疑問を解決するため、私は無い知恵しぼって渾身の結論に行きついた。

答え:雰囲気作りのため…ではないか。

しかし、こんなタンスしか無い貧乏くさい部屋に連れてこられたら、普通にリアクションに困るだろうという、新たな疑念が生じた。
いや、違うよ。私のバカ。
どう考えてもラブホじゃないよこれ。
でも、何だって私はこんな妙な所に居るんだよ。
私はこめかみを抑えた。そこは、勢いよくピクピクしていた。
大きく深呼吸して、少し冷静になって考えてみる。

私は、あちこち調べてまわった。不安から、自分のバッグを片時も離さなかった。
窓を見付け、無性に外の空気を吸いたくなってカーテンを開けた。
そこには、またしても私を悩ませる光景が広がっていた。

605 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/01(水) 11:29:48 ID:ZQyItkOQ0

見渡す限り、濃い緑の森、彼方にそびえる青々とした雄大な山、さんさんと照りつける太陽に反射した湖水の煌きも見える。
眼下には、ドールハウスか何かのように、小奇麗にまとまった古めかしい家々があった。
電線もアスファルトも車もない。
見るからに、そこはヨーロッパのどこかにある光景だった。それも2〜3世紀ほど前の。
何より、今は午後6時頃のはず。この太陽の位置はおかしい。
私はケータイを再び手に取る。18:31とそこには表示されていた。
……おかしい。怪しむ私の目の前で、表示時間は18:32となった。…ちゃんと動いてはいるようだ。


あれからいくら考えても状況に答えが出せず、結局私は部屋を抜け出した。
どこをどう走ったのかよく覚えてはいないが、細長い廊下を渡り、階段を降りたような記憶はうっすらとある。
よほど混乱していたに違いない。気が付くと、簡素なホールらしき場所に居た。目の前にはカウンターがある。
さらに、カウンターには金髪の外人がいた。その向こうに、出口とおぼしき扉がある。

私は壁際に身を潜めた。
金髪が私に気付いた様子はない。
息さえも殺す私。
金髪が扉から背を向けた。
……今だ。

脱出成功だ。どうやら高校時代、校門で待ち構えている服装チェックする教師(スカートの膝丈や、髪やピアス穴を調べるアレだ)
をかわす技術が、ここでも功を奏したらしい。
うしろめたい事をした覚えは無いが、何か聞きとがめられる事を恐れて抜け出した。
そのときは、そこは何かの宿泊施設だろうという見当しかつかなかった。
『宿屋』という古めかしい呼び方をされている事を知るのは、もう少し後になってからだった。

606 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/01(水) 11:32:01 ID:ZQyItkOQ0
お言葉に甘えて書いてみました。こういうのって初めてで…、
何かと不都合があるかもしれませんが、精一杯頑張りますので、
これからよろしくお願いします。

607 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/01(水) 12:56:02 ID:qTv48tm80
キョウ ◆Hju2GLbs6k氏、591 ◆MAMKVhJKyg氏乙!
キョウ氏のは軽い感じで文章に入りやすいな。
591氏のは細かい描写で雰囲気が分かりやすい。
どちらの続きも楽しみにしてるよ。


608 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/01(水) 18:27:40 ID:1+mygfwRO
俺も参加したいんだが、物語の構成上、ドラクエ世界につくまで長さがあるんだ。
それでも平気だろうか?スレ違いになったり・・・

609 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/01(水) 22:10:00 ID:h7Zzm40KO
>608
ゴタクはいいからやってみろ
君には期待している

610 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/01(水) 22:20:52 ID:ZQyItkOQ0
少し書いたので更新

>>603-605 つづきから

会社に戻らなければならない。という観念はこのときすでに消え失せていた。
どうやらここは日本ではいようだ。
街をうろついてみたが、モンゴロイドは一人としていなかった。皆、目鼻立ちのくっきりした外人ばかりなのである。
夢ではない。私の体重を支える両手に触れる石畳。その質感は、あまりにもリアルに冷たかった。
ドッキリでもない。だって、私はまる一日半食べていなくて、道端にひっくりかえっても誰も助けには来てくれなかったのだ。

真夜中の街に人気は無い。相変わらず中世じみていて、私のさまよう限り、どこまでも古風な建物が続いていた。
私は道路の代わりに敷き詰められた石畳の上で横になっていた。
『飢え』ってこんなかんじだったのか。体中が熱くなったような感覚を覚えたかと思うと、唐突に虚脱感がやってくる。
何も考えたくなくなってきた。私の頭の中をさまざまな食べ物がよぎる。何より水、水が欲しい…。

水といえば…。私は気力を振り絞り体を起こす。
昨日、例の宿泊施設の窓から、湖を見たのを思い出した。
もうなんでもいい、水が飲みたい…。私はフラフラと立ちあがり湖へ向かう事にした。
方向感覚は危うかったが、こっちだとカンで思った方向へ進むと、城門らしきものが見えてきた。
さらにその向こうに森、そして木々の合間を縫うようにして、あの湖がかすかに見えた。


喉を潤す水は、かすかに草の匂いがした。
生き返った。こんなに水が美味いと思ったのは初めてだ。
あれから湖に辿り付いた私は、思う存分水を飲んだ。
ひと心地つくと、そのままボーッとして湖を眺めていた。
ここはどこなんだろう。とか、はやく帰らなきゃ。とかそういったマトモな考えは不思議な事に思い浮かばなかった。
ただ、静かな夜にひたっていた。
もう会社へ行かなくてもいいような気がした。空腹は困るけれど、胃に穴があくようなストレス社会にいるよりは、
こうして自然の中でアホみたく呆けている方が幸せのような気がした。

611 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/01(水) 22:22:10 ID:ZQyItkOQ0

ガサリ、と背後から音がして、唐突に沈黙が破られた。
反射的に振り向くと、信じがたい生き物がいた。
そいつと目が遭う。私は金縛りにあったように動けなくなった。
鬼というものが本当に存在するなら、こういう姿をしていただろう。
暗闇でもあざやかに映える真っ赤な皮膚をしている。血を浴びたように鮮烈だった。
下半身は人間ではなく獣のもので、つま先は頑健な馬のヒヅメで出来ていた。
顔は…見るからにアブない。二つの角を持った凶悪な面貌が、私を見てニタリと笑う。開いた口の隙間からびっしりと鋭い牙が見えた。
なにこの生き物、ヤバすぎる。やっぱりドッキリ?
なんで私の事を見て『これはうまそうな人間だ』と舌なめずりしているのよ。いくらなんでもやりすぎ…、
ここで私の思考は中断された。
鬼が私に向かって飛びかかってきたからだ。
おぞましい顔が迫る。

気が付くと私の左腕には数本の深い裂傷が出来ていた。…と、傷が見えなくなる。夥しい血が溢れかえり、傷を見えなくしたのだ。
「……!!」
声が出ない。人間は、あまりの痛み、あまりの恐怖に出くわすと、言葉を失うらしい。
悪夢のようだった。

そのとき、目の前を風のような速さで何かがよぎった。
私と鬼の間に出現したのは、炎のようなたてがみを持つ巨大な豹だった。
二抱えはありそうな太い喉から低い唸り声を発し、四肢を力強く地に付けている。
ああ、もう助からない。ただでさえ化け物に襲われているのに、新手がやってくるなんて。
失血からか、涙からか目がかすみはじめた。意識も朦朧としてくる。
だが、気絶する刹那に、見た気がするのだ。
この場にそぐわないリボンをつけた小さい頭、そして青いマントを翻す小柄な人物を。

 つづく

612 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/01(水) 22:36:27 ID:UZX4R5uL0
最近新人さんが増えてきたな、うれしい限りだ。

613 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/01(水) 23:30:27 ID:+TG0sYFr0
そのかわりに前にいた職人さんがいなくなったような・・・
タカハシとかオルテガとか

614 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/02(木) 00:06:57 ID:64mjN3bi0
591 ◆MAMKVhJKygさんのはドラクエXかな…?
ドラクエXが舞台なのはあまり見ないなぁ、いっそ自分で作成するしかねえかなぁ…
と思ってた矢先なので渡りに船(?)です。
文体も好みであるし、 超 G J !!!!!

615 :魚間 ◆4PnqyfvO3. :2006/03/02(木) 01:47:33 ID:eOp6HauB0
え〜と以前荒れる原因を作った私ですが、続きを投下することを皆様は許してくださるでしょうか?

616 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/02(木) 02:00:05 ID:7/LJ+Xe90
>>615
もちろんOK

617 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/02(木) 02:00:50 ID:7/LJ+Xe90
スマン、上げてしまった・・・

618 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/02(木) 03:31:11 ID:R9zfZjltO
初代からいる住人としては4の人と総長の行方が気になるもうもどってこないのかなorz

619 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/02(木) 04:26:46 ID:AMpwjSplO
>618
4の人はたまに光臨するだろが

620 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2006/03/02(木) 11:42:41 ID:I6sZjJpU0
職人さん達乙です

名前が出たのでちょっとカキコ
一行二行書くのに手間取ってとっても時間かかってます…
でもゆっくり投下していきますよ

621 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/02(木) 11:52:33 ID:BJ3YrwGW0

>>610-611 つづきから

眠りから覚めようとしているんだな。と分かった。
水底から浮かび上がってくるようなふわふわした感覚は、毎朝繰り返していた事だったから。
「飼ってもいい?」
「拾ったの」
「ダメです!」
目を開ける前に、ぼんやりとした意識ながらそんな言葉を聞いた。
「犬・猫・魔物ならまだしも、人間の娘を飼うなんてもってのほかです!…まぁ、本当に呆れた。
そもそも、この娘さんの意志を考えてごらんなさい。そんな事が言えますか?……おっと、気が付かれましたか?」
喋っていたのは、白髪混じりの赤毛を切りそろえた壮齢の男だった。いかにもお人好しそうな丸々とした顔を、心配そうに歪めている。
私は、ベッドに横になっていた。
一瞬、また例のあの宿泊施設で寝ていたのかと思ったが、それとは違う場所のようだ。石壁でなく、豪奢な壁紙が見える。
顔だけ動かして傍らに目をやると、男を挟むようにして、金髪の少年と少女がこちらを見ていた。
二人とも小学生くらいだ。少女は、肩より少し上のサラサラの金髪で、両脇に蝶々結びのリボンをつけていた。
男の子の方はというと、くせっ毛があちこちはねていて、まるでヒヨコのようだ。しかも青い眼は好奇心に輝いていて、いかにも子供らしい。
「ご気分はどうです?少し話が出来ますかな?」
男は日本語を喋った…しかも流暢に…と、思った矢先、彼は奇妙な言葉をつむいだ。
「アンクルホーン」
何かの外国語かと思い、私は不理解を示すため首を横に振った。が、男は構わず続ける。
「あんたを襲っていた魔物の名前ですよ」
男は、子供たちに聞かせてはならないといったふうに、私だけに耳打ちした。
「高い知能を持ち、人間をいたぶって食らう種です」
魔物。あの悪鬼が…。私は総毛だった。
しかし『魔物』。なんだこのリアリティのない、けれども私の体験を一括で説明できる言葉は。
「だからこそ助かったんですよ。ヤツがあんたに微弱な攻撃を加えているスキに、この子達が助けたんですよ。アンクルホーンを倒してね」

…え、この人今なんて?

622 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/02(木) 11:53:47 ID:BJ3YrwGW0

男の話だと、この子供達があの赤い鬼――アンクルホーンを倒したらしい。
信じられない。嘘でしょ、こんな小さな子供達が…。
私はまじまじと二人の子供を見た。私の目にはあからさまな疑いが込もっていたが、子供達の方ではそんな事は気にならないらしく
無邪気に見詰め返してきた。
「あと、ボロンゴもいたよ」
「ボロンゴ、おいで。おねぇさんにごあいさつするの」
「ちょっと、お二人ともお待ちな…」
ボロンゴ?疑問に思う間もなく、そして男が子供達の呼びかけを制するよりはやく、何かが部屋に入ってきた。

心臓が止まるかと思った。
扉を破らんばかりに押し開けて部屋に乱入してきたのは、あの炎のようなたてがみの獣ではないか。
アンクルホーンとやらに私が襲われて、怪我をして、気絶する直前に見た大きな豹だ。
男の話からして、異形のものを魔物と呼ぶのなら、この『ボロンゴ』とやらも魔物に類するのではないか?
そんな私の混乱と疑問を察したらしい男が説明してくれた。
「ええと…、このボロンゴは、キラーパンサーという魔物なんですが、いい魔物というか…」
「ともだちなんだよね」
『ボロンゴ』はそう言った女の子の脇に巨大な顔をすり寄せて、ゴロゴロと喉を鳴らした。
「とにかく危害はありませんので」
私はボロンゴのサーベルタイガーのような牙をこわごわ見詰めるばかりで、言葉を返すどころではなかった。

623 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/02(木) 11:54:48 ID:BJ3YrwGW0

さらに男からは、ここはグランバニアという名前の街だという事を聞いた。あの湖の近くの、そして例の宿泊施設のある街。
この部屋は、そのグランバニアのとある施設らしい。病院みたいなものだろう、と私はそのとき思っていた。
「出血は多かったです。ですが、見た目の割りに傷は浅く済んでいます。もちろん命に別状ありません。
大丈夫ですよ。しっかり気をお持ちなさいな」
男は、励ますように言った。言い聞かせるような様子はまるで父親のようだった。
「それよりも深刻なのは、…あんたちっともごはんを食べていなかったでしょう。急性の栄養失調ですよ」
「それは…この辺りでは頼る人がいないから」
自分ではれっきとした返事をしたつもり――むしろなんでこんな当たり前の事を聞くんだろうと疑問に思いながら言葉をかえした。
しかし男と子供達は3人が3人とも顔を見合わせて笑った。
「この街の誰かに助けてもらえばよかったんだよ。なんでそうしなかったの?」
少年の言葉に私は絶句した。子供だから知らないのだろう。見ず知らずの人に助けを求めても、誰も関心を示さない事を。
しかし、いい大人でもある男が言った言葉に、私は自分の中にある何かが崩壊するのを感じた。
「このグランバニアの城下町の人々はみんないい人たちばかりなんですよ。行き倒れになりそうな人間をほっとくはずありません。
あんたはどこかの家のドアを叩いて、助けてくださいと一言言えばよかったんです」

624 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/02(木) 11:55:45 ID:BJ3YrwGW0

いや……そんな事言われても…知らないよ、そんなの…。

理不尽なこの状況に対する怒りが、緊張の糸が、キレた。
「そんな事知るわけないじゃない」
私の口から、呪詛のような声が出た。
いつも無気力な私からは想像できない声だ。あれどうしたんだろう、と思う間もなく次々と言葉がほとばしった。
「目が覚めたら全然知らない場所で、周りに知り合いはいないどころか、外人ばっかりで…」
愚痴が止まらない。
「どうしろっていうの?…何をしろって!?」
とうとう私はパニックになった。
この街はそうかもしれないけれど、日本の、私の住んでいる町では理不尽な犯罪と、他人に対する徹底的な無視がはびこっていて…。
そんな平和な街があるなんて事、知らない。
「ケータイはどこに行っても圏外だし、こ…ころされかけるし…!」
アンクルホーンに殺されかけた恐怖を思い出し、体中に震えが走った。
私の言葉の奔流は、涙声になって唐突に終わった。
辺りはシンとなった。
気遣わしげな男。私と男を心配そうに交互に見比べる子供達。そして未だ震えの止まらない私。四者の重い沈黙で部屋が満たされた。

最低だ…私。
この人たちは助けてくれたのに。
頼れる存在にやっと出遭えて、私、間違った甘え方してるよ。

私は、言葉の壁を勝手に感じ取り、誰にも助けを求めなかった。
街の露店で果物や食べ物を売っている店を見かけたが、同じことだった。
言葉が通じなさそうでも、彼等が自分とは何の関わりもない他人でも、ぶつかってみれば良かったのだ。
自分がこんなに甲斐性無しだったとは。

625 :591 ◆MAMKVhJKyg :2006/03/02(木) 11:56:50 ID:BJ3YrwGW0

「娘さん、あんたどうやら訳有りのようだ。しばらくこの城で養生なさい」
長い沈黙の果てに、男が真面目な顔をしてこう言った。
「え…城?」
私は、あまりにも意外な言葉に、謝る事も忘れて、おうむがえしに言葉を返した。
「申し遅れました。あたしは城仕えの小姓のサンチョです」
私が口を挟む暇もなく、男――サンチョは二人の子供を抱き寄せて、さらに言った。
「こちらはグランバニア王家のレックス王子様と、レミ王女様にあらせられます」
子供達はそれぞれサンチョが言った通りの名前で自己紹介した。
王子?王女?ああ、なんかもう……ついていけない…、けど…、

「娘さん、あんた名前は?」
「……ナナセマナミ」
「ナナ…マ…?」
「マナミでいいよ」

これだけは言わなきゃいけない。
「あの…助けてくれてありがとう」

怒鳴った事が本当に恥ずかしく、申し訳なく、私は蚊の泣くような声でお礼を言った。
顔を上げられなかったので彼等の表情は分からない。けれど、三人とも、笑っている。そんな気がした。
私、何やってるんだろう。こんなむず痒い事して。
不思議と心地よく感じる温かさを、どうすればいいのか分からずに、もてあましていた。

 つづく

626 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/02(木) 18:55:58 ID:64mjN3bi0
GJ

627 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/02(木) 19:43:22 ID:7/LJ+Xe90
乙です

628 :ヘタレ ◆ozOtJW9BFA :2006/03/02(木) 21:06:05 ID:ZwMG3db50
「すげぇ!」
そこには今まで見たこともない壮大な景色が広がっていた。
森の中をぬけると、広大な海が姿を見せた。
まだ魔物は出現していない。
無駄にテンションが上がった俺はくちぶえをふきながら歩いた。
(早くでてきやがれ、モンスター共。レベル上がらねーだろ。)
せいぜい最初だからスライムや大がらす程度だと決め込んでた俺は
自信満々で歩いていた。
「グルル・・・。」
後ろで嫌な声が聞こえた。声の主はスライムや大ガラスじゃないことだけは確かだった。
おそるおそる振り向く。目の前に写った物は熊だった。
しかもごうけつそうな。
(ひぃぃ!熊!? しかもすげーごうけつそう!ごうけつ熊!?
 何で!?そういえばダーマ付近はスライムなんてでねーよ!
どないしよ・・・。)

629 :ヘタレ ◆ozOtJW9BFA :2006/03/02(木) 21:07:18 ID:ZwMG3db50
俺「バギクロス!」

俺「・・・。」
(終わったな・・・。あぁなんでよりによってダーマだったん
 だ。これじゃレベル上げできないじゃん・・・。)
覚悟を決めた俺はジャブを打ってみた。
(左ジャブは内側にえぐりこむようにして打つべし!)
ペシッ
情け無い音がした。熊にダメージはなさそうだ。当然だった。
しかもどうやら怒っているようだ。
熊「グワォ!!」突然熊は襲いかかってきた。
俺「ヒィ!?」
そのときだった。
※「ベギラマ!」
その声と同時に帯状の炎が熊を包んだ。熊は速攻森の中へ逃げていった。
※「大丈夫か?」
ベキラマでごうけつ熊を追っ払ったこれまたごうけつそうな
男は言った。
俺「ありがとうございます!弟子にしてください!」
とりあえず今の気持ちを簡潔に述べた。
※「は!?」
やれやれ俺の大嫌いな説明をしなければならないようだ。




Eぬののふく
 

630 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2006/03/03(金) 13:15:52 ID:Y8SkKjqq0
>>496 続き

3568行目から
http://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date10385.txt

631 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2006/03/03(金) 13:16:43 ID:Y8SkKjqq0
上に追記

見出し「●賢者メイ」から

632 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2006/03/03(金) 13:42:25 ID:Y8SkKjqq0
>>630-631
間違って消してしまったので再アップ
何度もゴメン
>>496 からの続きは「3568行目 ●賢者メイ」から
http://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date10388.txt

633 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/03(金) 15:38:15 ID:e78HWHGKO
GJ
毎度おもしろく読ませてもらってるぜ
ただケータイだと長くて途中で切れちまったorz
区切りのいいところでページを分けてくれないか?

634 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/03(金) 16:09:52 ID:6H7EVfwIO
>>632読めんし

635 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/03(金) 16:30:33 ID:O9/XClJG0
>>632  タカハシ
GJ!
特に賢者の石の辺りの解釈、面白かったです。
次回も楽しみにしてます。


ところで漏れもss書いてみたんだけどまだプロローグしか完成してない物でも
投下してしまって大丈夫だろうか?
     


636 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2006/03/03(金) 17:25:22 ID:Y8SkKjqq0
ほんとにごめん
携帯の亊、全く考えてなかった
二部を切り出してアップし直しました
次回からはスレにちょっとづつ直接投下していこうと思います 今回までご容赦を…

>>496 からの続き
1103行目の見出し●賢者メイから
http://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date10392.txt


>>635
投下したモノ勝ちみたいですよw

637 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/03(金) 17:52:11 ID:fgJksskTO
>>633-634
http://fileseek.net/proxy.html
↑これ使ってごらん

638 :タカハシ ◆2yD2HI9qc. :2006/03/03(金) 17:58:00 ID:Y8SkKjqq0
>>637
これで携帯でも読めるようになるのかな?
ありがとう!
というわけで携帯は以下のURLを。
http://fileseek.net/proxy.html?http://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date10392.txt

639 :シャルル ◆zu/zVku.Kc :2006/03/03(金) 18:12:22 ID:O9/XClJG0
635です。落とした物勝ちとのことですんで思い切ってw
では投下します。


――少女が泣いている。

 一筋の光も差さないくらい、くらい闇の中。
 体は脳に何も伝えず、地面の存在すら怪しい。
 何も、無い。
 少女の他は何も無い世界。
 そんな世界で少女は声すら上げずに。
 誰にも見せず、誰にも見られず。

 ただ、泣いていた――そんな夢を、見た。


640 :シャルル ◆zu/zVku.Kc :2006/03/03(金) 18:14:48 ID:O9/XClJG0
陽射しと鳥の鳴き声で意識が覚醒する。
 目が覚めた後、一時のまどろみ。
 自分が毎朝ささやかな愉しみにしている時間だ。
 ただ、こんな夢を見た後では反転して嫌な時間となる。
 それは目に見えていた。
 だから、目覚ましの二度寝防止を頼りにいつもは被る布団を、今日は足で跳ね上げ一気に起き上がろうとした。
 いつもの日常との違いなんてそれだけの筈だった。
 ――違和感。
 布団が跳ね上げられないのだ。
 風邪で力が入らないのではなく、足は完全に布団を蹴り上げている。
 けれど上がらない。まるで布団が大きくなった感じがする。
 自分はこんな大きな布団は持ってない。
 第一、ワンルームの一人暮らしをしている部屋にはそんなスペースはない。
 妙だ。と思いつつも手で布団を跳ね除け目を開いた。
 視界に映るのはいつもの見慣れた天井ではなく、木製の知らない天井だった。
「――ッ! 」
 どこか朦朧としていた意識が一気にローからオーバートップすら突き抜けて覚醒する。
 心臓の鼓動が早まり。体中の毛穴が開いて。じわっ、と嫌な汗が噴き出して来た。

641 :シャルル ◆zu/zVku.Kc :2006/03/03(金) 18:16:27 ID:O9/XClJG0
見知らぬ天井を見ただけで、ここまで狼狽することは無いだろう。
 だれか。そう、例えば悪友の手が込んだ悪戯かもしれない。
 それとも実は昨日の晩、深酒をして意識が無くなりここに運ばれただけかも知れない。
 ここまで狼狽するのは理由がある。
 いつの間にか震えていた。記憶より小さな手≠ナ鼓動を押さえるように胸元を固く握り締めた。
 自分の体は――5・6才の子供のモノになっていた。
 ごくっ、と息と不安を無理やり飲み干しベットから降りる。
 床はフローリングのように艶のある物では無く、ニスの塗られていないただの板だった。
 窓からの陽射しは強い。自然と目を細め外の様子をうかがう為そちらに足を向けた。
 ぎぃ、ぎぃ、と一歩踏み出すたびに床が軋む。まるで自身の未来が軋むように。
 窓辺まで歩を進め、半開きになっている観音開きの雨戸のような木製の窓を押し開く。
 一瞬、白く視界が染まり飛び込んできたのは石造りの中世ヨーロッパの様な町並みだった。
 眼下には時代がかった服装の人物が大勢歩き回っている。
 教科書のイラストでしか見たことの無い荷馬車まで行き交っていた。
 ――なんで。そう口にしようとしたが声にならなかった。
 本当に驚くと人間は固まってしまうものらしい。
 人が多い路地を駆けてきた馬の蹄の音と罵声で我に返るまで呆けていた。

642 :シャルル ◆zu/zVku.Kc :2006/03/03(金) 18:18:01 ID:O9/XClJG0
 我に返った後、状況を確認することにした。
 何故こうなったのか考えるにしても材料が足りないからだ。
 まず昨日から順を追って今に至るまで記憶を再生する。
 1、バイトが終わり23時頃帰宅。疲れてはいたが、いつもと変わらない。
 2、コンビニで帰りに買ったパンを食べ、風呂に入り、ジャックダニエルをロックで一杯。
   25時頃までネットをやって寝た。これもいつも通り。   
 3、良く覚えていないが夢を見て目が覚めたら子供になってここに居た。
 夢以外に変わった事は何も無い。
 とはいえフロイトじゃあるまいし夢が原因など――まるで御伽噺だ。
 大体それが原因でも手の出しようが無い。現状無意味だ。これは保留することにする。
 次にどこに居るのか。だ。
 外の町並みは石畳で舗装された幅5・6m程の路地。さっきは気付かなかったが緩やかな斜面になっている。
 これは中世ヨーロッパの町の特徴だ。
 下水道が無かったため窓から投げ捨てた汚物が自然に流れるようにする為だったと思う。
 建築物もテレビで前に見たローマ辺りの物にどこか似ている。
 テーマパークのような安っぽさが無く重厚である。という意味もこめてだ。
 この時点でここは日本ではないことは確信できた。
 更に、時代も現代ではないだろうこともだ。



643 :シャルル ◆zu/zVku.Kc :2006/03/03(金) 18:19:36 ID:O9/XClJG0

 時代がかった服装の人物達、荷馬車、ここまでなら手の込んだ外国のテーマパークという線もある。
 しかし人が多い路地を駆けてきた馬≠アれは、在り得ない。
 テーマパークで行うには危険すぎるアトラクションだ。
 さらにシーツの肌触りが随分ごわごわしていた。織物の生産技術が低い証拠だ。
 この様な目立たない消耗品まで厳密に再現していてはコストが高すぎる。
 つまりは目の前の光景はリアルタイムで現実。ということ。
 結論。
 目が覚めたら体は子供。おまけに中世ヨーロッパの何処か。原因は不明、あやしいのは夢。対策無し。
 ――全く、最悪だ。
 『正直、ありえねえだろ』とバイト先の先輩の言葉が頭に浮かんだ時。
 ドンドンと部屋をノックする音と、若い男の声が聞こえた。
「シャルル。入るぞ」と。
 思考の海に沈んでいた意識を浮上させ慌てて扉の方へ振り替える。
 すぐ後に軋んだ音を立てて扉が開いた。 
 男はこちらが返事をする間を置かずに部屋に入ってきた。
 大きい。それが第一印象だった。
 なにせ180cmはある。今の自分が子供であることを差し引いてもでかい。
 この時代なら十分に大男の分類に入るだろう。


644 :シャルル ◆zu/zVku.Kc :2006/03/03(金) 18:20:55 ID:O9/XClJG0

 体格もがっしりしているし、もじゃもじゃの髭と、肩まであるウエーヴしたくすんだブロンドの髪をしている。
 映画に出てくる騎士のような人だった。
 実際に裏付けるように腰には柄に十字の刻まれた立派な剣を下げている。
 男はこちらに向かい真っ直ぐに歩き、目の前まで来るとしゃがんで目線を合わせて口を開いた。
「シャルル、旅の疲れか? だがな、もっと早く起きなければいけない。父さんはもう食事を済ませてしまったから
食事は下で主人に言って出して貰え」
 そう言った後こちらに返事を促すような視線を向けてきたので「はい、解りました」と無難に答えた。
 すると男は一瞬驚いた顔をした後、笑顔を浮かべ乱暴に頭を撫でてきた。
「昨日までのお前がウソみたいだ! やれば出来るんじゃないか。
その調子で今日はおとなしくしててくれよ。父さんはこれから仕事で城に行かねばならないから、
お前は宿で待っててくれ」
 ぽんぽん、と軽く頭を叩き踵を返して男は部屋を出口へ歩いていく。
 扉を閉める瞬間立ち止まり、懐を探った男は振り返り「シャルル」と呼びながら本を投げて寄こしてきた。重い。
「プレゼントだ。退屈だろうからそれを読んで待ってなさい」
 そう言い残し、今度こそ部屋から出て行った。
「――シャルル、か」
 一人、呟く。
 子供になっていたのは判っていた。


645 :シャルル ◆zu/zVku.Kc :2006/03/03(金) 18:23:01 ID:O9/XClJG0
 
 それでも全くの他人になっていたのは予想外だった。
 昨日まで名前は佐藤≠セった。それが起きてみればシャルル≠セという。
 佐藤≠ナあるのにシャルル≠ニして認識され扱われるのは、されて始めて知ったが中々に応える。
 見知らぬ土地、見知らぬ時代、そこで常に認識されない。本当の独りというのだ。
 正直に話しても信じて貰えないだろう。下手をすると宗教裁判にでも掛けられるかもしれない。
 これからも元に戻らないかぎり孤独は続く。
 そんなのは御免だった。
 少しでも多くの情報を集め、対策を立てる必要がある。そう思い、男に渡された本に目をやった。
 古めかしい装丁の本で、重かったのは表紙が牛皮とおぼしき皮で、紙ではなく羊皮紙を使っているからだった。
 ロ…リア記<^イトルは掠れていてはっきりと読めなかった。開いて中を見ることにする。
 しかし、先ほどの会話もそうだったが明らかに日本語ではないのに何の問題も無く使えているものだ。
 まぁ使えないよりは断然良いし、今考えても答えなど出ないからそれも保留だな。等と考えながら本を開く。
 けれども判明した事態は予想の斜め上をいっていた。
 中に記されていた本のタイトルはロマリア記
 他にも登場している地名がポルトガ、カザーブ、アッサラーム、イシス、と並んでいた。
 ……中世ヨーロッパですらなかったのだ。ここは。
 今、自分が居る世界はかって愉しんだゲーム。
 ――ドラクエVの世界だった。

つづく

646 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/03(金) 18:25:56 ID:Y8SkKjqq0
>>645
乙です
出だしからものすごく惹きつけられた
展開楽しみ

647 :646 :2006/03/03(金) 18:31:10 ID:Y8SkKjqq0
うわごめん
ageちゃった…

648 :オルテガ ◆zYgagV2g.w :2006/03/03(金) 23:56:04 ID:gMfLGjR70
>>545続き

しばらくしてマトリフが帰って来た。何処へ行ってたかを聞いてみたが、言葉を濁される。
まあ、旅立つ準備でもしていたんだろう。
それから3人で今後の方針を決める話し合いをする。

「で、まずは何処へ向かうんだ?」
オレの問いにマトリフが答える。
「そうじゃな・・・まずはトリスタンが行ったと思われる行程をそのまま辿って行く事にしよう。 
まずはロマリアじゃな」
そう言ってマトリフは地図を取り出し、ロマリアを指し示した。
アリアハン大陸とはかなり離れた大陸にロマリアはあった。

「船はどうするんだ?」
オレは当然の疑問を口にした。なぜならアリアハン大陸は周りを海に囲まれている。
違う大陸を目指すとすれば、必然的に船が必要となるだろう。
しかし、マトリフに言わせると船が無くてもロマリアには行けるらしい。
その方法を聞いたが、全く理解不能だった。旅の扉だのワープゾーンだの・・・
ホント良く分からん世界だよな。慣れてきたけど・・・

そこへミリアムが口を挟んできた。
「そんな回りくどい方法より、最初からトリスタンが消息を絶った場所に向かって、その周辺を
探し回った方が早いし、効率がいいんじゃない?」

649 :オルテガ ◆zYgagV2g.w :2006/03/04(土) 00:04:38 ID:ZUrUvhEl0
オレは悪くないアイデアだと思ったが、マトリフは即座に首を振って却下した。
「最初からあの場所へ向かうのはあまりに無謀じゃ。はっきり言わせて貰うが、ミリアム、それに
ルーク殿の今の力であの辺りのモンスターが相手ではどうにもならんよ・・・
ワシとて、実戦からは数十年は遠ざかっておるからの」

ミリアムは尚も引き下がらずに反論する。
「でも・・・急がないとトリスタンが・・・」
「大丈夫じゃよ。間違いなく、トリスタンは生きておる。それよりも探しに行く我々がくたばっては 
どうしようも無いじゃろう?まずはロマリアからじゃ」

確信を持った口調でマトリフは言う。なぜ生きていると言い切れるんだ?
オレはもちろん口には出さないが、トリスタンが生きている可能性は低いと考えている。
報告が途切れ、行方が分からないとなれば、そう考えるのが妥当だろう。
自分の肉親の無事を信じたいのは当然だろうけど・・・いや、それとは別に100%確信している口調だ。
・・・まあいい、どうやら結論が出たようだ。最初の目的地はロマリアに決まった。

オレはさっきの会話の中で気になった事を聞いてみた。
「さっき言ってたトリスタンが消息を絶った場所は何処なんだ?」
「ジパングと呼ばれる場所じゃ」
マトリフはそう言ってアリアハンの真北にある小さな島を指した。

ジパング・・・ジパング?
頭に衝撃が走った。
ジパング・・・間違いなくその名前に聞き覚えがある!・・・しかし何処で?

「どうしたの?大丈夫?」
ミリアムが心配そうな顔でこっちを眺めている。 
「いや、なんでもないさ」
 
言葉を返しながら、また手がかりが遠ざかっていくのを感じていた。



650 :オルテガ ◆zYgagV2g.w :2006/03/04(土) 00:13:19 ID:ZUrUvhEl0
話し合いを再開して、今度は細かい事を決める。
出発は明日の朝に決まった。薬草、毒消し草などの旅の必需品は、出発のついでに買い込む事にする。
装備も良い物にしたいが、ここアリアハンは武器、防具、共に品揃えが悪いらしいので諦めるしかない。

方針が決まり、ミリアムは旅立ちの準備の為に帰っていった。
 
「今夜は泊まってゆくがよい」
マトリフがそう言ってくれた。無一文のオレにとっては渡りに船だ。
ありがたく泊めてもらう事にする。
 
夕食の後でマトリフが自分の行っている研究について話し始めた。 
その研究とは・・・呪文、それも失われた呪文・・・

マトリフの話によると、この世界には様々な呪文が存在しているという。
敵への攻撃呪文、自分や仲間の傷を回復する呪文、他にも多種多様があるらしい。
それを聞いてようやく納得がいく。塔で使ったホイミの正体の。

マトリフの講義は続く。
「ワシが研究しているのは、遥か昔にこの世界に存在し、やがて失われていった呪文じゃ。 
それを現代に蘇らせる研究をしておる」
「失われた呪文・・・例えばどんな呪文があるんだ?」
「そうじゃな・・・例えば一度でも行った事がある場所なら、そこに瞬間的に移動出来る呪文、これは
完成間近じゃが・・・他には究極の攻撃呪文、さらには死者の魂を蘇らせる呪文すら存在したという」
 


651 :オルテガ ◆zYgagV2g.w :2006/03/04(土) 00:16:22 ID:ZUrUvhEl0
死者の魂を蘇らせる?それって生き返らせるって事か?
にわかには信じられない話だが、マトリフの顔は真剣そのものだった。

その後も呪文についての講義は続き、正直言って理解出来たとは言い難いが、ひとまず呪文についての
基礎知識を得る事は出来た。

さらにマトリフから呪文書を借りて読んで見る事にした。
ホイミは回復系の呪文の中で一番初歩的な呪文だと書いてある。
他にもオレが使える呪文はあるのだろうか?
考えても分かるはずも無いし、この前みたいに頭の中に声が聞こえて来る事も無いようだ。

・・・これについては今後の宿題だな。
これからの旅には更なる強敵が待っているようだし、早いうちに自分が使える呪文を知っておく事は
絶対に必要不可欠な事だろう。
 
更には、便利な呪文を新たに覚える事が出来ればいいけど・・・
マトリフによると、呪文を覚えるのは閃きに近い感覚らしく、本を読んでいれば覚える事が出来る
という訳ではないらしいので、簡単には行きそうにも無い。

長い講義が終わり、寝室に案内された。
目の回るような一日を振り返り、思わず溜息が漏れる。

652 :オルテガ ◆zYgagV2g.w :2006/03/04(土) 00:18:43 ID:ZUrUvhEl0
旅の計画は決まったが、だからといってやる気が増すとは限らないようだ。
むしろ今後の事を考えるとテンションが下がる一方だった。
 
魔王バラモス・・・名前だけでどんな奴か分かるはずもないが、世界中に様々な異変を異変を
引き起こしている張本人。万が一トリスタンを探し出せたら、今度はその魔王を倒す旅か・・・
そうなったらどうなる事やら・・・
探し出す前から考えても詮無い事とは分かっているが、考えずにはいられない。
オレは生きて元の世界に帰れるのだろうか?

そう考えているうちに、今日の疲れも手伝っていつの間にか眠りについていた。

・・・その夜、昨日と全く同じ夢を見た。
昨日と同じ部屋、同じ男。男が慌ててる姿まで昨日と一緒だった。
やはり声は掛けられず、やがて昨日と同じ様に夢の世界から少しずつ遠ざかって行くのを感じていた。

次の日

気持ちがいいとはとても言えない目覚めだ。
夢の事が頭から離れそうにない。あの男は・・・

オレの頭の中で、一つの仮説が出来上がりつつあった。
余りに突拍子の無い、非現実的な仮説が・・・
と言っても、それを話す相手もいないんだが。

653 :オルテガ ◆zYgagV2g.w :2006/03/04(土) 00:19:47 ID:ZUrUvhEl0
誰かにオレの話を聞いてほしい、不意にそんな願望が湧いて来た。

突然こんな世界に飛ばされたという事、この世界での体験、そしてこれからの事も。
どれだけ心細かったか、どれだけ危ない目にあったか、これからどうするべきなのか。
誰かに話したくて、相談に乗って貰いたくて堪らないんだ・・・

勿論、そんな事を話せる相手なんかいりゃしないし、いたとしても信じてもらえる訳も無い。
マトリフとミリアムならあるいは、とは思うが、まだそんな話が出来るほど信じてはいない。
本当の仲間と感じるには時間というものが必要だろう。

この孤独感の本当の正体にようやく気付かされた。
異世界に飛ばされたから、信じ始めていたアモスに裏切られたから、だけではなかったんだ。
自分の正体を誰にも話せない寂しさ、この思いを誰とも共有出来ない寂しさだったんだな・・・

すっかり頭の中がネガティブな思考に支配される。
何を考えてるんだ?オレは。
今から旅立とうと言う時に考える事じゃないだろ・・・
強引にそんな気持ちを振り払い、立ち上がって準備を始める。

寝室を出て、食堂に行くと、マトリフは既に準備万端といった様子だった。
早く出発したいのだろう。朝食もそこそこに、外に出る。

まだ早い時間帯だが、既に町は動き出していた。

654 :オルテガ ◆zYgagV2g.w :2006/03/04(土) 00:21:07 ID:ZUrUvhEl0
忙しそうに左右を行き交う人々。
そこに魔王やモンスターに怯えるといった様子は窺えない。
バラモスの存在に殆どの人は気付いていないと王様は言っていたが、どうやらその通りのようだな。

そんな事を考えながら町の中心部へ向かって歩き出す。
中心部に着くと、マトリフはG銀行へ金をおろしにいった。
オレはミリアムとの待ち合わせ場所に一人で待つ事にする。

「その旅はやめておいたほうが身のためだぞ」
突然の声に、その方向をみると・・・
そこには宿屋で会った老人が立っていた。
「また爺さんか・・・アンタ一体何者なんだ?何で旅の事を知っているんだ?」
オレの質問には答えず、ろうじんは更に話を続ける。
「老人の忠告は聞いておくものだ。無視して行けば、間違いなくお主の身に災いが降りかかる
事だろう。何も知らない世界で死にたくはあるまい?」
それだけ言うと、オレから背を向けて人ごみに紛れ、消えるようにいなくなっていた。

続く

655 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2006/03/04(土) 00:30:56 ID:Xf640Cn60
決戦の日の朝、俺達8人は海辺で魔族がやって来るのを待ち続けていた。
ヘンリー、ブラストが先頭に立ち、その少し後ろに俺と武器屋とカシラ、後方にミレーユとカルベ長老とフンドシが構えている。
フンドシはああ見えて魔法使いだそうだ。上級呪文も複数使えるらしい。修行の時は全く呪文を使っていなかったが、本当なのだろうか。
―――――デモンズタワーで、ヘンリーと再会してから1ヶ月。
俺は、魔族との決戦に向けて死ぬ思いで修行を続けた。
僅か1ヶ月で、ジャミ達にどこまで近づいたのかは分からない。寧ろ、10年前より更に実力差を見せつけられるかもしれない。
霞がかった希望なのか、くっきりと、色濃く輝く希望なのか…。
何れにせよ、決戦は目前に迫っている。
やれる事は全てやった、という訳ではないが、この僅かな時間で出来る事は、魔族が襲撃してくるのを待つのみ―――――

「来たぞ!!!」
先頭にいるブラストの声と共に、一気に心臓が高鳴る。
遥か北の魔族の城を見ると、今まさにこの世の悪魔達が押し寄せてくるところだった。
とてつもない魔力が感じられる、一隻の巨大な黒い船。それを取り囲むように、周りを旋回する鳥の魔物。
それを見るや否や、決戦に参加する者達全員の体が大きく震えるのが分かる。それは俺も例外ではない。
全身大きく震え、剣を握る手からは多量の汗が流れ出る。
戦わずとも、分かる…。魔族の圧倒的な魔力が…。
船が徐々に近づくと共に、全身から危険の信号が発せられる。
多量の汗、無意識に食いしばる歯、速さを増す心臓の音…。
「構えろ!!」
ヘンリーがそう叫ぶと、全員が武器を構える。それに遅れて俺も剣を握り締める。
気がつくと、黒い船よりも先に、鳥の魔物が目の前に迫っていた。
魔物達は俺達を確認したのか、鋭い眼光を放ち、巨大な翼を高速ではばたかせ、一気に迫り来る。
そして遂に、魔物達が鋭い爪をたて、唸り声をあげながら襲い掛かってきた!!!
「はあぁぁぁぁぁ!!!!!」
ヘンリーが雄叫びをあげ、臆することなく魔物に飛びかかる。それに続き、ブラストも。
キィン!カァン!!
目の前で繰り広げられる、人類の運命を賭けた決戦。今、その決戦に俺も…。
「はぁっ!!」
――――――――――参入する!!!


656 :オルテガ ◆zYgagV2g.w :2006/03/04(土) 00:31:25 ID:ZUrUvhEl0
>>654
老人の忠告→年寄りの忠告です。

657 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2006/03/04(土) 00:31:43 ID:Xf640Cn60
繰り広げられる戦闘。鳴り響く奇声、雄叫び、爆音。
怒り、憎しみ、悲しみ…俺の中にある全ての感情を、剣に込め、果敢に振るう。
「とどめだ!!」
ズシャァッ!
「ギャァァァァァァス!!!」
旋回していたスターキメラが、奇声をあげ、パタリと地面に崩れ落ちる。対する俺は、2、3撃攻撃を受けた程度。
信じられない程強くなっていた。この村に来るまで魔物に圧倒されていた俺が、今は互角以上に戦っている。
攻撃を受けても平然としているブラストや武器屋、素早い動きで敵に触れさせもせず仕留めるカシラ、そして、ベギラゴンやメラゾーマといった上級呪文を容易く操るカルベ長老、フンドシ…。
なるほど。これほどの実力者達と毎日瀕死になるまで修行をしていたら、強くなる訳だ。
ヘンリーの動きも段違いに良くなっているし、ミレーユも以前までは使えなかったマヒャドを唱えている。
これは、案外容易に倒すという事も有りうるかもしれない。
「バギッ!クロスッ!!!」
俺に集中砲火をかけてきた三匹のガーゴイルに向かって、巨大な真空の刃が襲い掛かる。
真空の刃は瞬く間にガーゴイル達を飲み込み、全身を切り裂いた。
稲妻呪文の代わり、と言うのもどうかと思うが、バギの最上位呪文バギクロス。カルベ長老に教わった呪文だ。
あの稲妻には及ばないが、それでも、魔物を一撃で仕留める程の威力を持つ。
因みにもう一つ、ホイミの最上位呪文ベホマも習得した。まだ1回成功しただけで、実戦の中では未使用ではあるが…。
まあこの決戦の中で、何度も使う時が来るだろう。それ程、大規模で危険な戦いなのだから。



20余りの鳥の魔物を殲滅させる。
ガーゴイル、スターキメラ、ホークブリザード…手強い相手ではあったが、完全にこちらが圧倒していた。
余力はまだ十分に残っている…後は船の中にいる半数程度の魔物…倒せるか、否か。試してやる…!
「中々やりますね…皆さん。」
突然どこからともなく聞こえる高い声に、俺は全身が凍りついた。

658 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2006/03/04(土) 00:33:08 ID:Xf640Cn60
船からふわりと飛び降りる一匹の魔物…紫のローブ…不気味に微笑む顔…それは紛れもなく、魔導師ゲマ。
ゲマは、ゆっくりと俺達に歩み寄る。不気味な微笑みを崩すことなく。
10年前の…あの時とは段違いの魔力を感じる…。ダメだ…全身ゲマに縛られているかの様に、身動きを取る事ができない…。
「き…貴様が何故ここに…!!!」
ヘンリーが、ゲマに剣を向ける。剣先が震えて定まっていないところから、ゲマに恐怖しているのが分かる。
「自己紹介がまだでしたね…。私はゲマ…。魔王ミルドラース様の側近の者です…ほっほっほ…。」
「くっ…!」
ゲマは、剣を向けるヘンリーを完全無視。8対1という状況下でも、ゲマから焦りや恐れを感じる事は出来ない。
戦わなくても、分かる…。10年前と比べて、ゲマとの差は、縮まるどころか、圧倒的に開いていた。
「ご安心ください…。あなた達と戦うつもりは毛頭ございません。血の宴を拝見しにきただけですから…ほっほっほ…。」
「ち…血の宴だと…!」
ヘンリーが、一歩前に出る。僅か1m足らずだが、ゲマに対して一歩近づくというのは、常人がなせる『業』ではない。ゲマの前では、そんな容易なことですら行うのは困難なのだ。
「そう…血の宴…。魔族と人間が戦い、傷つけ、殺しあう…。その様な最高の興を見ないわけにはいかないでしょう…ほっほっほ…。」
微笑みながら淡々と恐ろしい事を言うその姿は、まさに狂人…。やはり魔族とは皆、この様な思考をしているのだろうか。
「おっと、戦いの途中でしたね…失礼…。では、船の中で拝見していますので頑張って下さい…ほっほっほ…。」
そう言って、ゲマは船の中へと戻っていく。それと同時に、船の中で待機していた魔物達が、一斉に押し寄せる。
悪魔神官、メタルドラゴン、ゴールデンゴーレム…先程の鳥の魔物とは、段違いの強さを誇る魔物達…。さっきのは余興と言うのだろうか。
さっきより厳しい戦いになりそうだが…それでも、絶対に倒してゲマのところまで行ってみせる…!

ザシュッ!
「つっ!」
シュプリンガーの斬撃が、ヘンリーの脇腹に直撃する。

659 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2006/03/04(土) 00:33:43 ID:Xf640Cn60
「メラゾーマ!!」
カルベ長老の放った巨大な炎の玉メラゾーマが、シュプリンガーの全身を焦がし尽くす。
「キシャァァァァァ!!!」
耳鳴りがする程の断末魔と共に、地面に倒れ絶命するシュプリンガー。
「どうしたんじゃ!勝てない相手ではないじゃろう!」
「す、すまない…!」
先程からヘンリーの動きが悪い。やはり、ゲマと対峙したのが原因なのだろうか。
実のところ、俺も同じだった。戦闘中にゲマの事ばかり考えてしまって、集中できていない。お陰で、仲間に助けられ続けるという失態を晒している。
この戦いにだけ集中したい…そう思ってはいるのだが、ゲマを間近に見た直後に、一時的にゲマを忘れ去るなど、至難の業…。ゲマという存在は、それ程脅威…。
さっきゲマが現れたのは、動揺させるためなんじゃないか…?魔族の恐ろしさを見せつける為に、現れたのでは…。
その様な考えが、無限にループする。
戦闘中にそれ以外の事を考えるなど、この世界では『死』を意味する。
実際、仲間がいなければ今頃、確実に屍と成り果てていただろう。
これではダメだ。ジャミやゴンズ、ゲマのところに辿り着くのは到底無理…。
今は、この戦いに集中しろ。ゲマという、最大の雑念を振り払い…。
「―――スカラ!」
再び剣を構え、魔物の海に飛び込んでいく。ゲマという目標に辿り着くため。



苦戦を強いられながらも、合計50匹の魔物を殲滅させる。
安心したのも束の間、次なる試練が待ち受けていた。
既に船から降りて、高見の見物をしていたジャミと、ゴンズ。
ゲマ程ではないものの、とてつもない殺気と魔力が感じられる。
流石ゲマ直属の部下、と言ったところか。50匹の魔物を倒した俺達を見ても、恐れるどころかゲマの様に不気味に微笑んでいる。

660 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2006/03/04(土) 00:34:28 ID:Xf640Cn60
「へっへっへ…50匹倒しやがったか…。意外とやるようだな…。」
ゴンズがニヤニヤと笑いながら、口を開く。
「今度は俺達が直々に戦ってやる…と、言いたい所だが…その前にまだ戦って貰わねばいかん奴がいる…。」
まだ他にいるのか…?まさかゲマが戦う訳ではあるまいし…と言う事は…。
「遂に使う時が来たな…魔族の秘密兵器…。」
やはり…来た…!
秘密兵器とは、魔物だったのか。一体、どんな魔物なのだろうか…?
ジャミが、ゆっくりとこちらに手を向ける。それに警戒して、俺は剣を構える。
「秘密兵器、と言うより…実験体なんだがな…。…出でよ!実験体!!」
次の瞬間、周囲が突然光ったかと思うと、ジャミの目の前に、稲妻が舞い落ちた。
ドォーーーーーン!!!!!
「くっ!!」



「へっへっへ…。俺達と戦いたければ、まずこいつを倒すんだな。」
稲妻の後に聞こえたのは、ジャミの声。眩しさで目を瞑っていた俺は、ゆっくりと目を開く。
「―――なっ!?」
そこにあったのは、信じ難い光景…。俺のある一つの期待を、跡形もなく消し去る、最悪の光景…。

661 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2006/03/04(土) 00:35:07 ID:Xf640Cn60
「ド………ドランゴ………!」
全長4mの、巨大な斧を持つ恐竜…ドランゴ…。
まさか、こんな形で再会する事になるなんて………。
「コロ…ス………コロスコロスコロスコロス…!」
ドランゴは巨大な斧を振りかぶり、俺に向かって一気に振り下ろす。
ドォォン!!!
間一髪で避けるが、斧の着地点の砂が吹き飛び、砂嵐が巻き起こる。
「ド…ドランゴ!俺だ!思い出してくれ!!」
そう叫ぶが、思い出す可能性が無いに等しい事は、既に分かっていた。
ドランゴの紅い眼は、テリーの眼と同じ様に、悪魔の様な眼光を放っていた。
「ん?お前は…へっへっへ、そうか。10年前にデモンズタワーで、ゲマ様に石にされた奴じゃねえか。まさか復活してたとはな…。」
返事をしたのは、ドランゴでなく、ゴンズ。
「元仲間同士が敵として再会…面白ぇじゃねえか。おい実験体!あいつを集中的に狙え!!」
「ググ…リョウ…カイ………。」
ドランゴは標的を俺一人に絞り、再び斧を構える。
10年前に共に戦った仲間は、最早俺を『敵の中の一人』としてしか見ていなかった。

Lv32
HP121/167
MP69/88
武器:雷鳴の剣 鎧:シルバーメイル 兜:風の帽子
回復:ホイミ、ベホイミ、ベホマ
攻撃:バギ、バギマ、バギクロス、ギラ、ベギラマ
補助:スカラ、ルカニ
特技:はやぶさ斬り、火炎斬り、諸刃斬り、魔人斬り、正拳突き

662 :オルテガ ◆zYgagV2g.w :2006/03/04(土) 00:45:52 ID:ZUrUvhEl0
ローディ氏
割り込んでスマン

663 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/04(土) 02:14:31 ID:uEnuVx1G0
なんかここにきてSS作者さん達は質・量ともに充実しだした感じだな

664 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/04(土) 02:16:22 ID:uEnuVx1G0
スマン!肝心なことを言い忘れた。

投下乙カレー

665 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/04(土) 03:28:36 ID:6/XeKkEdO
タカハシさん読ませてもらいました。
オルテガさんいよいよ旅始まりますね。
ローディさんいよいよクライマックスかな。
新人さん頑張れ〜

666 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/04(土) 23:45:32 ID:djV1pkuXO
みんな乙かれー、いつも楽しみに読ませてもらってる。頑張ってくれ。
あとはまとめサイトの人さえ帰ってきてくれたら・・・

667 :1 :2006/03/05(日) 03:22:18 ID:50lPgs5i0
職人の皆さん本当にお疲れさまです。
いつも楽しませてもらってます。

ところで、気が早いようですが、そろそろ次スレの準備が必要なようです。
実はこの現行五泊目スレは既に450KB近い容量になってしまってます。
前スレは容量制限500KBで突然落ちてしまったため、一部の職人さんが迷子になってしまいました。

このような事態を避けるべく、少しだけ早めに次スレを立てたいと思います。
新スレへの要望・テンプレ等、意見をお待ちしております。


668 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/05(日) 13:57:35 ID:Ot9Q6YHP0
>>1
現在連載中の職人さん達と作品のリストがあるといいかな

669 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/05(日) 16:20:48 ID:6hmZyX6b0
タカハシさん、オルテガさん、ローディさん、GJです。
それぞれ違った面白さがあって楽しく読ませてもらってます。
 
新人さんは大歓迎です。
これからに期待してます。


670 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/05(日) 16:26:30 ID:6hmZyX6b0
>>668
同意です。
それと初めての人のために簡単なストーリー紹介があるといいかも。

671 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/05(日) 18:39:42 ID:HQKgLTnS0
>>668,670
長らく休載している職人さんや、新しく始めようとしている人にとっては気後れするようにならないか?
>>1 さんの負担が増えることになるけど、まとめサイトのほうで「5スレ目で連載中の職人リスト」みたいにしてもらったほうがいいと思う。

672 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/05(日) 20:45:54 ID:XAY1RFAl0
ストーリー紹介はいらんだろ
過去ログ読めばいいんだし

673 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/05(日) 22:39:25 ID:2CODBMeM0
>>672
社会人は忙しいので過去ログ読む暇が中々ない
そういう層のことを考えるとあった方がよいと思う
この板は意外と30代の人も多いし

674 :1 :2006/03/05(日) 22:52:03 ID:50lPgs5i0
好評連載中な職人さん達を軽くまとめてみました。

ローディ ◆qdB5QYIaRc
オリジ ◆8Ntuwr18d2
魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g
レッドマン ◆U3ytEr12Kg
DQな現代 ◆gqal0QWwZw
魚間◆TRIPなし→4PnqyfvO3
>>305-308→クロベ ◆JNf/CxpPRk
◆gYINaOL2aE ※通称「4の人」
オルテガ ◆8JKqodVw2k→zYgagV2g.w
タカハシ ◆2yD2HI9qc ※うp板にまとめあり
ヘタレ ◆ozOtJW9BFA
キョウ ◆Hju2GLbs6k
591 ◆MAMKVhJKyg
シャルル ◆zu/zVku.Kc

埋めマン ◆TZg1R4cTLE(総長の中の人)→行方不明
アミ ◆36yZlE15gs ※無事完結

ストーリーを紹介するのはテンプレが長くなりすぎて辛いかもです。
>>671さんの意見もあるし、どうしましょうか。
まとめサイトの書記さんは体調不良のようですし。

ところで、総長の中の人と同じトリップを某板の1にて発見。
それとなくレスしておきましたが…。

675 :670 :2006/03/05(日) 23:08:16 ID:6hmZyX6b0
>>674乙です
 
>>670の意見はあれば良いかなと思って書きましたが
無理のようなら気にしなくてもいいですよ

676 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/06(月) 04:38:06 ID:FIJCDr2nO
>674
前エイコってヘタレいなかったっけ?
スレ荒れで逃げ出したヤツ

677 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/06(月) 06:41:07 ID:oO/MzAr4O
そーいうこと言うのやめろや、だから荒れるんだろーが。
そもそも途中で止めようが何しようが職人さんの勝手だろ。

678 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/06(月) 10:49:48 ID:g1eQVqjG0
本人の意思もあるわけだし、ヘタレで済ませるのはいいことではない。
個人的には残念だけど、そういった期待に応える義務は職人にはないのだし、
職人に暴言を吐く権利も我々にはない。

そうは言っても、職人さんには望むレスはつかないかもしれない、という覚悟を持って欲しいし、
読者側にとってもそれは同じこと。ここはFFDQの1スレであって、創作文芸ではないのだから。
そんなこんなを理解した上で、スレとして楽しめるような住民でありたいもんです。

次スレが立っても、1読者の俺としては、引き続き期待します。

679 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/06(月) 14:19:05 ID:FIJCDr2nO
うほっみんなイイ子だねぇ
ってか俺も言い過ぎたごめんなさい
でも乙コール&感想を嫌がるのがなんか俺的にどうなのかなとオモタ

680 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/06(月) 16:51:51 ID:PUSnkESU0
あぁ総長・・・

681 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/06(月) 20:27:50 ID:IaJH4U0l0
>>1を発見したw
ところで次スレはいつ立てるんだい?

682 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/06(月) 21:11:40 ID:cOmoHpLlO
>>673
作品のあらすじは職人さんが書いてもらった方がいいんじゃね?
但し、強制ではなく任意で。

683 :1 :2006/03/06(月) 22:12:16 ID:XM++r+dQ0
次スレテンプレ案について続き。

ストーリー(あらすじ)紹介については無しの方向で。
職人さんリスト>>674をテンプレ追加ということでどうでしょうか…。

>>681
次スレは残り10KB程度になってからですかね。
スレの性格上、あまり早く立てすぎても物語の前後関係が混乱しそうですし。

今現在残容量まだ50KB近くあるようです。
職人さん方、まだまだ投下OKです。

684 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/03/07(火) 06:38:40 ID:yqjkuQXe0
個人的にはパっと書いて気軽に投下、脱退できるような
そういう自由度があってもいいと思う。
色々なルールを付け加えるのもいいけど、職人さんを引かせる原因にはならんかね?


685 :オルテガ ◆zYgagV2g.w :2006/03/08(水) 03:32:11 ID:t9I8DaG70
>>654続き
 
老人が消えた後も、オレはしばらく呆然としていた。
確かに老人はこう言った。
「何も知らない世界で死にたくはあるまい?」
・・・オレがこの世界の人間じゃないと知っているのか?
いや、そんなはずは無い!知っているはずが無いじゃないか!

それに、何で旅の事も知っているんだ?しかも危険だからやめろだなんて・・・
一体何なんだ?あの糞ジジイは・・・ひょっこり現れては不吉な事ばかり言いやがって
・・・
オレに対して恨みでもあるのか?
 
一方的に言いたい事を言って、その理由を尋ねる前にいなくなるときている・・・
しかも行動にまで口出しして来るなんて・・・
誰だって理由も分からないままに自分の行動にケチを付けられたら腹が立って当然だろう。

そうだ、あんなジジイいう事なんて気にする事はない。
この旅は絶対に行かなければならない・・・
世界を救うためだなんて事は思わない。自分のために、元の世界に戻るためにも必要なはずなんだ。

不思議なもので、今までイマイチ乗り気になれなかったのが嘘のように変化していた。


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