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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら五泊目

1 :冒険の書庫の書記代理 :2005/12/17(土) 22:49:59 ID:wtVzywQO0
ここは
「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」
ということを想像して書き込むスレです。
小説形式、レポ形式、一言何でも歓迎です。

前スレが容量制限で書けなくなったため立てました。

前スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら四泊目」(容量制限落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1128780044/

過去スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら三泊目」
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1122390423
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら二泊目」
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1116324637/
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1110832409/

まとめサイト
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」冒険の書庫
http://www.geocities.jp/if_dq/
※最近更新してない…書庫の中の人捜索中

255 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/18(水) 17:53:13 ID:krMe1+iGO
あーあ、どいつもこいつも
職人を物書きマシンかなにかと勘違いしてるんじゃない?
ロクなことも書いてやらくせに、あれウザイこれウザイやめろツマンネって何様だよ
乞食の分際で口だけは一丁前な奴ばっかり
寂れるのも当然だね

256 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/18(水) 18:19:17 ID:DES249rw0
良いこというねエイ・・・・・・じゃなくて>>255

257 :256 :2006/01/18(水) 18:21:05 ID:DES249rw0
よく見たら人違い・・・・・・・・・・・・・
でもいいこといってるね。


258 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/18(水) 18:24:58 ID:MJ9c8Q8f0
それを踏まえて否定的な意見をみんな黙ってたのに
率直な意見クレって言うから率直な意見が出ただけだろうよ…

259 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/18(水) 18:43:32 ID:B2fd586U0
意見がほしいという気持ちはよくわかる。創作活動をする者ならば当然の心理だ。
しかし、そのための努力を惜しんではならない。
日々向上心を絶やさず、文章力を磨き、鍛えることだ。
不特定多数の人間が集まる「掲示板」という場でなら、
いい文章にはそれに応じた感想がおのずと書き込まれるものなのだから。

と、以前に一度だけ一発ネタを投下した私が言ってみます。
あの時ほめてくださった皆様、その節はありがとうございました。

260 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/18(水) 19:09:42 ID:DES249rw0
言い文章か・・・・・難しいな、もっとじっくりじっくりとメモに書いたり
うまい人のを参考にするべきなのか。

261 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/18(水) 19:33:40 ID:R/Xwjpsx0
つか、去るのはいいとしても後を濁すのはどうかと思うんだがなあおばちゃん。
まだここで書こうとしてる人間もいるだろうし、空気悪化させるのは酷いような。
まあそういう自分さえ良ければそれでいいって感性は非常におばちゃんっぽいが。

262 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/18(水) 19:54:00 ID:y2vKTbiS0
>>魔神
いきなりはじけててワロタw

263 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/18(水) 22:06:05 ID:Pqo3KYyj0
>>260創作文芸板とか行ってみるといいよ。
なんだかんだで色々と議論しあってるから、参考にはなるはず。

264 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/18(水) 22:15:11 ID:y2vKTbiS0
>>263
参考にしてくる、トンクス

265 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/19(木) 00:07:30 ID:uSIPIl8t0
アリーナがグラウンドへ上がると観客の熱狂が更にヒートアップした。
いままで暗いところにいたので太陽光が眩しかった。アリーナは思わず目を細めた。細めた中に、正面二階観客席にはエンドール国王と王女、その傍らに自分の仲間が緊張した顔で座っていた。
お父様はきていないのね。
素早く見切り、安堵した感と、そして少しの寂しさを覚えた。
数え切れない程の観客がアリーナを応援している中、さすがのアリーナも緊張したが、深呼吸をして気持ちを落ち着かせた。
レフリーが叫ぶ。
「お待たせしました。エンドール武術大会決勝戦。挑戦者はなんと!西の国サントハイムの王女アリーナ!」
わあぁ、と観客がざわめく。
「それでは始めます。最初の対戦相手は…ミスターハンです!」
グラウンドにミスターハンと呼ばれた弁髪の武道家が兵士と共にきて、右手を上げて観客に答えた。
「始めっ!」
レフリーのかけ声と共にハンが素早く動き、アリーナに一撃を食らわす…。
アリーナは素早く拳を流し、左手を繰り出すが、ハンがまた避ける。
一進一退の攻防戦、拳と拳のぶつかり合いあいに、観客たちは驚きと動揺を隠せない。
アリーナは自分の実力総てを出し切っている。それを受け止めて尚且つ攻撃を仕掛ける目の前の実力者に、こういった相手が欲しかったのよ、と心の中でほくそ笑む。


266 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/19(木) 00:10:38 ID:uSIPIl8t0
ハンは確かに強かった。アリーナより更に上の武術を持っていた。
洗練された拳は下手な武器よりも強力である。
だが、鉄の爪を装備したアリーナの前では降伏せざるを得なかった。
ハンは、倒れた。
「アリーナ様、一人勝ち抜きぃっ!」
レフリーの勝敗を決める声にわあぁ、と観客は喚く。
「楽しかったわ」
アリーナが自分の汗を拭くのを忘れてハンに握手を求めた。ハンはグラウンドに寝そべりながら、
「鉄の爪か…。俺もその武器を使いたかったよ。だが、俺は純粋に素手で、武道家として戦いたかったんだ…。まぁ鉄の爪を俺が装備していたにしろ、お前の勝ちだよ。頑張んな」
アリーナとがっしり握手を交わした。
ハンが兵士に連れられ会場を後にした。レフリーがアリーナに次の戦いの為に薬草を使うか問う。疲労回復にと薬草をはんだ。たちまち疲れが吹っ飛ぶ。
力を取り戻し、軽く肩を馴らすアリーナを見て、レフリーは次の対戦相手を呼んだ。
「次の対戦相手はラゴスでございます!」
クロスボウを小脇に抱えた青年が現れた。
「始めっ!」
ラゴスと呼ばれた相手は矢を引き、アリーナに向かって放つ。アリーナは素早く左へ飛んで避け、矢は虚しくアリーナが今し方いた場所を切り裂く。
クロスボウは対象物を見極め、矢を射る。小さいながらも繰り出される凶悪なまでの殺傷力はブライが以前使っていたのを見て、流石のアリーナもこんなものにやられたらひとたまりもないと感じたものだ。

267 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/19(木) 00:15:51 ID:uSIPIl8t0
が。
クロスボウには欠点があった。
それは矢を補充するのと見極めて放つのに多少のブランクがある。
いくら使いこなせていても、こればかりは避けられない。
ましてやそのブランクを補える長距離離れているならまだしも、たかだかこのグラウンド、10mくらいの至近距離。
ラゴスは、アリーナのすばしっこさを知らないのだ。
第二矢をセットする前に、アリーナの鉄の爪が、ラゴスの顔面に炸裂した。
ラゴスが気を失い、グラウンドに散る。
「勝負あった!アリーナ様、二人勝ち抜きぃっ!アリーナ様、薬草は…」
「使わないわよ、何も怪我していないんだからっ」
「はっ!それでは次の対戦相手はビビアンでございます!」
ラゴスが引きずられてコロシアムを出ていくのと同時に、金髪巻き髪、化粧バリバリ、胸の谷間を強調したバニーが入ってきた。バニーが観客に投げキッスをして答える。
なんなの、こいつ…。馬鹿にして。すぐにこてんぱんにしてやるわ。
アリーナは右手の鉄の爪を握りしめた。
「始めっ!」
アリーナが胸部に向け、攻撃を仕掛けた。
「ヒャドっ!」


268 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/19(木) 00:19:25 ID:uSIPIl8t0
ビビアンが持っていたロッドから吹雪が吹き荒れた。あまりの吹雪に足一歩も出ないアリーナ。
「いやーんもうっ!アリーナったら自分が胸がないからって人のを羨ましがっちゃあ、だ・め・よイ」
「羨ましがってません!!」
吹雪による冷傷に悶えた。それでも攻撃を加えようと身体の痛みに耐え、ビビアンに向かう。
「せっかちは…嫌われるわよ」
ビビアンの紅い口紅に彩られた口元がニヤリと歪んだ。
「バギっ」
ロッドから真空の風が舞う。
腕を身体の前でクロスし、上半身を守る。風が、腕を、足を鎌鼬のように斬り裂いてゆく。風が消え去った後に残った傷だらけで身体のあちこちの痛みに気を取られている人間の急所である右大腿部にその赤いハイヒールで力いっぱい蹴りを入れた。
激痛が、体全体に走る。
自身を支えきれず、グラウンドに背部からくずおれた。
いけない。このままではやられる…!
アリーナは薬草を取り出し、はむ。身体が急激に活力を増し、やられた右大腿部も痛みが和らいだ。
すぐさま体を起こす。相手を見据える。ビビアンは隙だらけだった。だが迂闊には近づけない。なぜならロッドの先の宝石が魔力解放を待っていた。
たぶんまた攻撃呪文だ。どこかで解き放ってもらわないと…。
アリーナは再び鉄の爪を構えた。ビビアンとじりじりと対峙する。
対峙したまま時間がどの位たったのかはわからない。汗が額を伝う。
進まない苛立ちに動いたのはビビアンだった。
「メラミっ!」

269 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/19(木) 00:26:15 ID:uSIPIl8t0
ロッドから放たれる巨大な火炎弾がアリーナを襲う。
直撃は免れたものの、火炎弾の熱気に当たってしまい、肌を焦がす。再び呪文を唱え始めるビビアン。そうはさせまいと火傷を負いながらも鉄の爪を煌めかせる。
爪が隙をついて胸元を殺ぎ、鮮血がばっと噴き出す。
「やったわねぇ!」
憤慨したビビアンはバギマを唱えた。だが呪文が発動しない。ビビアンの顔に露骨に焦りが浮かんだ。ベホイミを唱え、胸元の回復を促す。
アリーナとてその間は薬草で火傷を治す。完璧ではないが、身体はいつもどおりになった。
「アリーナぁ…」
ビビアンが困り顔でアリーナを呼ぶ。
「どうやら魔力切れちゃたみたいイ」
ビビアンはてへっと舌を出した。
ビビアンは人間サンドバッグと化した。
「アリーナ様三人目勝ち抜きぃっ」
ボコボコになったビビアンは引っ込んでいった。
アリーナは火傷に効くとクリフトから貰った薬を肌につける。肌が引きつくほどの酷くはない火傷だったので、治るのも時間の問題だ。
「次の対戦相手はサイモンでございます!」
フルアーマーの戦士がやってきた。


270 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/19(木) 00:27:47 ID:uSIPIl8t0
全身を鋼の鎧、鉄仮面で覆って、肌の露出が全くない。右手には破邪の剣、左手に鋼の盾。攻撃、守備共に優秀そうだ。
「始めっ」
アリーナは構えた。せっかちは嫌われるわよ…。先手必勝のアリーナも先程のビビアンの戦いで学び、相手を見ることにした。
アリーナが攻撃をしないのを見てサイモンが攻撃を仕掛ける。
のろのろのろ…。
ブンっ!
剣を横に凪ぐ。アリーナは後方へとジャンプし間合いを取る。再びサイモンはガチャガチャと鎧独特の音をたててのろのろと近づき、アリーナに向かって剣を下ろす。
剣技はなかなかなものの、鎧が重いのか動作がやたらとのろい。
アリーナは素早く相手の背後に回り、爪で攻撃をした。案の定、嫌な音だけたてて、鎧にはさしたる傷を負わせられない。
サイモンはがしゃんと切りつけられたほうへ方向転換し、剣を振るう。
動きの速さは私のほうが有利だ。だが爪が役に立たない。拳で殴りつけたら反対に自分が怪我をしてしまう。どうしたら…。
剣を避け、間合いを取る。
そうだ…。
アリーナはサイモンの背後に忍び、背中を力いっぱいに蹴りを入れた。


271 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/19(木) 00:31:50 ID:uSIPIl8t0
サイモンは真っ正面からグラウンドに叩きつけられる。わたわたした後ゆっくり起き出し、また剣を携えて、アリーナに向かう。
アリーナはまた背後に回り、蹴りを一発。またサイモンは倒れる。
なる程、鎧は傷つけられなくても中身は叩きつけられダメージを受ける。
それを何度か繰り返すと、こ、降参…とか弱い声を上げながら、サイモンは万歳した。
「アリーナ様、四人目勝ち抜きぃっ!」重装備は確かに防御面ではよいかもしれない。武器もいいものを使っている。だがこんなへたれみたいな倒され方でグラウンドを去るのだけは嫌だなとアリーナは思った。
「それでは…五人目…ベロリンマンでございます!」
観客がざわめく。流石にアリーナも呆気にとられた。グラウンドに来た相手は魔物だったのだから。
毛むくじゃらの体躯は毛が衝撃を和らげる。体型だけは馬鹿デカい。それと比例してパワーもありそうだ。

272 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/19(木) 00:34:57 ID:uSIPIl8t0
見た目は面白いが心してかからないと…。
アリーナは唇をきゅっと結んだ。
「始めっ!」
「何っ!?」
驚きを隠せなかった。ベロリンマンは四体に分裂した。どれも同じに見える。それらがアリーナに立ちはだかる。
わからないので適当な一匹を選び、爪で斬り裂いた…と思ったら手応えはなく、空を裂いただけ。幻はなくなり、本体が馬鹿にしたようにベロを出し嘲笑した。
と同時に拳がアリーナの腹部に捻り込まれる。鳩尾に入った。激しい痛みに声が出ず、衝撃に思わずグラウンドに倒れ込み俯せになる。息が出来ない。
なに、あれは…幻術…?マヌーサの類か…?マヌーサ?それなら…もしかしたら勝てるかもしれない…!
アリーナは薬草を使い、身体の痛みの軽減を図る。
鳩尾の痛みは消えないものの、立位は取れる。左手で鳩尾をさすりながら再び対峙する。
と。またベロリンマンが分裂し、四体になり、四体がアリーナに向けて拳を下ろす動作をした。
『アリーナ様。マヌーサは自分の姿を投影し、自分の分身を何人にも作り、あたかも何人もいるようにします。本体が動けば分身も同じ動きをしますから些か驚きますね。私も使うのでこれはあまり言いたくないのですが、マヌーサの弱点を教えましょう。それは、』
見定めた。


273 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/19(木) 00:53:28 ID:wDl1UB4D0
『相手がどこにいたかをまず確認してください。マヌーサを唱えた瞬間、分裂する前のいた場所に本物がいます』
「お ま え だ ! 」
鉄の爪が、巨大な体躯に突き刺さった。すかさす幻術など使わせないように素早く斬りつけ、これ以上は傷つくのは嫌だとベロリンマン自ら会場を出ていった。
「勝負あった!アリーナ様、五人勝ち抜きぃっ!」
レフリーの声に、会場がわあっと喚く。
倒せたのはクリフトのお陰だよ。アリーナは心の中でも呟いた。
再び薬草で回復し、次の試合を待つ。
あんなに騒ぎ喚いていた観客も、エンドール国王が立ち上がり、喋り出すととたんにしんと静かになった。
「よくぞここまできた、アリーナ姫よ。さぁ、これより武術大会最終決戦じゃ。デスピサロを呼んで参れ」
「はっ!」
グラウンドの入り口に佇んでいた兵士に伝えると、急ぎ足で迎えにゆく。
いよいよ最終決戦か。とうとうここまできたのね。後はデスピサロと戦えばいいだけ。一体どんな奴なんだろう…。
アリーナはアミ達を見た。アミ達は無表情で見守っている。


274 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/19(木) 00:53:32 ID:K85clhqgO
支援

275 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/19(木) 00:58:14 ID:wDl1UB4D0
何も応答のないまま時間がたつと会場がややざわめいてきた。これはいかんと再度国王は兵士に催促する。
「どうした?早くデスピサロを呼んで参れ!」
どうしたんだろう?
アリーナも兵士達の異常事態に困惑する。
「国王様!」
兵士が息を切らし、グラウンドから二階の国王へと叫ぶ。
「デスピサロを探したのですが、どこもかしこもおりません!」
「何、デスピサロがおらんだと!?うぅむいないものは仕方ない…。…エンドール武術大会優勝者はアリーナ姫に決定じゃ!!」
エンドール国王の決断に、会場が、はちきれんばかりに熱狂で埋め尽くされた。
花火が上がり、色鮮やかな紙吹雪が舞う。観客総立ちで拍手とアリーナコールが沸き起こり、アリーナを包んだ。
サントハイムでお姫様をしていたときだって、こんなに祝福をされたことはない。
アリーナは右手を上げて観衆に答えた。アリーナは国王を見た。国王は頷いていた。モニカ姫は安堵したような顔で国王に寄り添い、拍手を送る。クリフトは拍手をし、アミは両手で手を振っていた。ブライは…泣いていた。
「応援してくれてありがとう!!」
武術大会を共にし、歴戦をくぐった右手の鉄の爪が、太陽光を反射し、煌めいた。

276 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/19(木) 01:08:43 ID:L/jDYnmV0
投下終了かな?
乙です

277 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/19(木) 02:38:09 ID:FRzl3wnrO
乙ッー!!

278 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2006/01/19(木) 19:30:08 ID:pCbvYLKb0
これからしばらく修行してくるんで更新はしばらくないと思います。
一応報告しときますた。

279 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/19(木) 21:05:29 ID:cUi33n9B0
感想ではなく要望ですが・・・

アミ ◆36yZlE15gsさん、2章でやめないで
続きを書いてほしい〜〜。

ムリかな?

280 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/19(木) 22:48:35 ID:swsKKaIm0
>>278忘れたらいけないのは
ガチガチの文章ばかりが良い文章とは限らないからな、ってことだぞ。
頑張ってね。

281 :魚間 :2006/01/19(木) 23:59:52 ID:xFDp8H8F0
>>239の続き

困った。
部屋にはトイレは付いていない
ということはこの城の何処かにあるトイレを探さなければならない
悩んでいてもしかたがないのでとりあえず部屋の外に出る。
部屋の外も何も見えないくらいに真っ暗だった。

携帯の時計では現在午前四時。
この世界の時間と一緒かはわからないが俺が召喚される前の時間と
部屋から見た外の景色から判断するとだいたい合ってるだろう

無駄かもしれないがそれでも僅かな可能性に期待をよせる。

「あのぉーー、誰かいませんかーーーー?」
     ・
     ・
     ・
     ・
   声は虚しく響いた。

自らナレーションをしてさらに虚しくなった
あの爺さん用があったら呼んで下さいとか言ってたくせに呼んでも来ないじゃないか

しかたない。やはり自分で探すしかない

テクテクテク
  ・
  ・
テクテクテク
  ・
  ・

282 :魚間 :2006/01/20(金) 00:24:08 ID:U4DfGJbB0
(約10分後)
  ・
  ・
テクテク
  ・
  ・
「ここさっき通ったっけ?」

ここは城のはずだ
何でここは迷路みたいなんだ?
どう考えてもおかしいだろ!

そんなことを愚痴っても仕方がない。
自分でもベタな展開と思うがまさに俺は迷ってしまった。

戻ろうにもすでに戻る道さえもわからない状態
こんなことなら部屋の窓からさっさとすませておけばよかった。

このままいくと我慢の限界に・・・いや、それどころではない
最悪のイメージが脳裏をよぎる


国中に配られる号外
見出しは【魔王、自分の城で迷って餓死(笑)】
開かれる記者会見
城に押し寄せる記者団
モザイクがかかり、あの機械で修正された独特の低いor高い声で
見た事も会った事もないはずの魔王についてのコメントをする魔物。
しかしそんな衝撃のニュースも持って一ヶ月。
一年後には『魔王○○?誰それ?』

しゃ、洒落にならんがな

283 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/20(金) 06:45:06 ID:KkYHv5avO
>>275
乙です
ここから続くのか、な?


>>281
おもろいw

284 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/20(金) 17:07:42 ID:m6341GkZ0
とりあえず途中まで書けた
長いからテキストファイルそのままアップしたけどメモ帳では見れないかもしれません

ttp://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date8278.txt

285 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/20(金) 19:28:27 ID:Tpma8Rdw0
創作文芸板で魔神発見応援sag

286 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/21(土) 00:57:55 ID:ba6hvN2L0
>>284
うおー!クォリティたけー!
第2部期待してまってます

287 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/21(土) 02:22:56 ID:uePJ11A0O
>>284
超乙
ゆっくり見させてもらうよ

288 :284 :2006/01/21(土) 07:09:03 ID:9pQ8QWTeO
>>286-287
読んでくれてありがとう
このスレが好きだから初めて書き物に挑戦、大学ノートで書き始め二ヶ月かかってやっとここまで出来ました

残りは余り時間を空けずに書いていって必ず完結させます

あと、読み返すとおかしい所が多かったので後日修正版をアップします

289 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/21(土) 11:45:33 ID:EJqmtIXR0
普通に面白い、読み込んでしまった

290 :284 :2006/01/21(土) 16:30:46 ID:czy5EeS30
修正したものをアップし直しました
表現の仕方や大事な所の矛盾を修正…
>>284のテキストは削除しました

ttp://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date8335.txt


>> 289
ありがとう!
楽しめるものを目指します

291 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/21(土) 20:14:22 ID:Cg9eDjVf0
>>290
読んだよ すげー
普通にオモシロス たかはしがんばれ

292 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/21(土) 20:25:47 ID:5n01mzp80
>>290
すごい参考になる 二部期待してます。

293 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/21(土) 23:00:12 ID:w5//OJyd0
>>290
こう言ううpの仕方もアリだねぇ
一気に読める楽しみって言うのもイイね
作者さん二部期待してます

294 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/22(日) 00:31:18 ID:iovXzCgt0
「よくぞ頑張ってくれた!本当にありがとう!そなたの今の姿を見ればきっと父王も喜んでくれるだろう!」
まだ興奮冷めぬ武術大会後、エンドール城謁見の間。アリーナの傷の手当てもそこそこに、戦いが終わって国王にすぐさま呼ばれた。
軽はずみで婚約を優勝商品にしたり、戦い疲れた者を都合で呼ぶなどつくづく傍若無人な人である。
自分の尻を他人に拭かせたエンドール国王は自分の行動を顧みず、ただ目尻に皺寄せ笑顔を作り、娘の結婚を帳消しにしてくれたアリーナに握手を求めた。
アリーナは心ばかりの椅子に腰かけながらはあ、と溜め息にも似た声を発し、エンドール国王のやや強引な握手に為す術もなく、されるがままだった。
まあ、武術大会を盛り上げてくれたとのお礼も多少はあるだろうが。
「私からもお礼を申し上げますわ」
優勝者が女性で結婚をしなくて済んだモニカ姫の顔には笑顔が戻っていた。血色も良い。
「戦いの様子を一部始終見させていただきましたわアリーナ様。お強いのですね。素敵でしたわ。ああ…アリーナ様が男性でしたら…。あら、私何を言っているのかしら?いやだわ。気にしないでくださいね」
「ΩΩΩΩ<な、何だってー!?」
「ちょwwwモニカwwそれ言わないwwwうぇwうぇwww」
「アリーナ姫がエンドールで武術大会を行うことをサントハイム国王は知っているのですが、会場にいらっしゃいませんでした。何かご存知ですか?」


295 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/22(日) 00:33:10 ID:iovXzCgt0
クリフトが国王に問う。国王は王座に戻り、どっかりと腰を下ろした。
「王に通知はしたのだが返事が返ってこなかったのだよ」
「国王は国王なりの仕事があって来れなかったんじゃろうて」
ブライが白髪の髭を撫でながら言う。
「仕事っていってもねぇ…。王の前に一人の父親だし、自分の可愛い一人娘の晴れ舞台くらい仕事はほっといて来る努力はして欲しいねぇ」
あたしのごく真っ当な意見がなかなか通らないもんなのだよ、とブライは教えてくれた。
王との会話後、すぐにクリフトによる怪我の応急処置によって疲れこそまだ残っているものの、アリーナの身体の傷はほぼ全快。
アリーナは疲れているものの、優勝したことをサントハイム国王に知らせたいとすぐさまサントハイムへ帰ることを希望した。
異議はなかった。城をぶち壊し、サントハイムの税金の半分は城修理代にかけていると思われるおてんば姫に唯一誇れるものが出来たのだ。
このことをまさしく故郷に錦を飾ると言わないか。
彼女は言ってきた。私は武道家になりたいと。最近では『世界一の』がつくようになった。有言実行にて今まで培ってきた力を試せたのがこのエンドール武術大会。そして優勝。
これはあくまでも過程に過ぎない。自分の欲する道に努力を怠らず邁進すればいつかは自分の欲するものが手に入るであろう。
自分を信じて。
今はただ、サントハイム国王の元へと急ごう。

296 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/22(日) 00:45:30 ID:iovXzCgt0
謁見の間を後にし、階段を降りてゆく途中すれ違う人々はアリーナに祝福を述べた。
アリーナは微笑みながらありがとうと礼を返した。
クリフトやブライは我が事の様に嬉しかった。
実に多くの人から祝福を貰い、ほくほく顔でエンドール城を出ると、城門に人が大勢固まっており、エンドールの兵士があたしたちの姿を見かけると、アリーナ様!この者が…と人垣を割いて導いた。
「アリーナ様…」
辺りに野次馬を呼んだ張本人はサントハイムの兵士。傷だらけで仰向けになり努力性呼吸(自然に呼吸を行えず、自分が意識して懸命に呼吸を行う)をしていた。
「ど、どうしたんですか、その傷!!」
クリフトがすぐに回復呪文の詠唱に入る。サントハイム兵士はか弱い動きで腕を振るった。
「何を!?」
兵士の思いがけない回復呪文の拒否に叫ぶクリフト。
「アリーナ様…。すぐに城にお戻りください…し…城が…」
兵士はそれだけあたしたちに伝えて、今し方動いていた腕が力なく地面についた。
クリフトは意識、呼吸が無いことを確認してから、あたしと連携して心肺蘇生法を試みるが徒労に終わった。


297 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/22(日) 00:47:28 ID:iovXzCgt0
遺体はエンドールで弔ってくれるそうだ。丁重に礼を述べてあたしたちはブライのルーラでサントハイムへと舞い戻った。
城は見事に蛻の空だった。
「お父様!みんな!ねぇ!誰もいないの!?」
「奇怪な…どうしたことじゃ?どうして人っ子一人もおらん?」
城内部は荒れていなかった。何者かが争った形跡もない。ただ、城にいた人たちだけごっそりといなくなってしまった。
もし武術大会決勝前にこんな状態だったら通知をしても返ってこないのは当然といえば当然か…。
皆それぞれ別れて城内部をくまなく探してから一カ所に落ち合い、伝える言葉は「いない」。
二階の謁見の間、三階の国王と王女の部屋にあがったが一階と変わらない。
「皆何処へ行ったのでしょう…おーい!」
だがクリフトの声は響き渡るだけで反応は返ってこなかった。
アリーナがぶち破った壁から二階の屋根に降りると一匹の小さな猫がアリーナに懐く。
アリーナは猫を拾い抱き上げた。何かあったんだろうか。猫は細かく震えていた。
「懐かないミーちゃんがこんなになって…」
猫を拾って胸に抱きしめながら呟く。猫はにゃーにゃーと喚い「私、こんなあり得ないことにいつの間にかなっているとは思わなかった…」
アリーナの声が震えた。
「奇怪な…。もしや国王が夢で繰り返し見たということが現実になったのか?」
ブライの問いかけに誰も応答しなかった。


298 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/22(日) 00:51:56 ID:iovXzCgt0
「これからどうしましょう…」
クリフトが呟く。あたしは提案した。
「…よく聞いて、皆。ねぇアリーナは、王様が今はいないけど、生きていると思う?」
そうであって欲しいと思う…。とか細い声で言う。
「この世界に王様がいるとしたら、探しに行く?」
…。猫を撫でながら下を向く。
「王様がいなくなりました。これではサントハイムは機能しない。隠していてもいつかはバレる。そしたら領内の人は混乱するよね。そこでサントハイム王国王位第一継承者のアリーナ、あなたが、今ここで即位しサントハイムを守るという方法がとれるんだけど」
「私は…」
下を向いていたアリーナはあたしに顔を見せた。緋色の大きな瞳は涙で揺らいでいた。
「まだ何も出来ないから…」
「まてアミ。ここでアリーナ様が女王として即位は可能だ。アリーナ様は何も出来ないと申しておるがそれは儂らが助け合えばよいことだ。だがいなくなった城の人達はどうなる?」
ブライが冷や汗をたらしながら質問する。あたしは、さぁね。そのままでしょうよ。と答えた。再び向き合う。
「アリーナ。あなたに出来ることは二つある。一つはここで今すぐ女王即位。もう一つはサントハイムをほったらかして王様を捜す」
「私は…。私は…」やや時間をかけたあと、答えた。
「お父様を捜す」
「あなたは王位継承者よ?国を治める人なの。ほったらかしにしていいの?」


299 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/22(日) 00:54:17 ID:iovXzCgt0
「本当、この国に住む人には申し訳ない。私の我儘で迷惑がかかる。だけど、自分の大切な人が訳もなくいなくなって、はいそうですか、それまででしたねなんて出来ない」
アミだってそうでしょう?大切な人がいなくなったら捜すでしょう?諦めたりしないでしょ?と反対に問われ、あたしは閉口した。
「わかった。だけどもし結果が残念だったとしても?」
アリーナは小さく頷いた。
「アミさん…そんなこというなんて酷いですよ」
クリフトが訝しげに言う。酷くなんてないよ。仮定で聞いているだけ。それに、重大な事柄をすぐさま判断出来ないような女王に将来はなって欲しくないんでね。
「じゃあ決まり。あたしたちは王様を、城の人たちを探す。で、FA?」
城を眺めた。
長年住み慣れた城だ。旅をしている最中、三人はたまには帰りたいと願ってきた城だ。だが今は。設備はそのままだが迎えてくれる人がいない城は、なんだかよそよそしかった。
城内部には錠をかけられるだけかけ、魔物よけの聖水を振りまいて泥棒と魔物の侵入に備えた。城内部の人が帰ってくれば誰かしら合い鍵は持っているはずである。
「お母様、お父様が帰ってくるまで城を守ってください」
アリーナは城に向けて祈りを捧げた。あたしたちも倣う。
「それでは、いってきます」


300 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/22(日) 00:58:57 ID:iovXzCgt0
「おはよう。朝よ。早く起きなさい」
ん…どうやら寝ていた様である。
よく聞きなれた声に反応し、体を起こす。話しかけてきた人をまず歯磨きをしてからと手振りをし、洗面台で歯磨きをする。
終わった後、椅子に腰掛けながら昨日買ってきた牛乳をちびちびやりながら一服する。ここでようやく一息。会話が出来る。
「なんだか気分悪そうだね。良く寝たからかな」
「良く寝れた…。うん。なんだか長い夢をみたような気がして」
「何の夢?」
「忘れちゃった。…ねぇ、これは、あたしがいるここは夢の中なのかな」
「夢じゃないよ」
ベッドに腰掛けながら、アリーナが答える。
「そうだよね。ここはサランの町の宿屋だもんね。で、アリーナは昨日エンドールで武術大会で優勝したんだよね」
「そうよ」
そうだよね…。またサランの宿で休めば、これが夢ならば、現実に戻れるかと思ったんだけど。
「サランの町にいるお父様の教育係にサントハイムの全権を任せたから。信頼出来る人だから安心ね。あとは友好国のエンドールに頼めば」
「本当にそれでいいの?」
「いいわ…。サントハイムの人を、お父様を捜す。それに…お父様の夢が現実になって城の状況があるならばそれを知りたいし…」
それに世界には強い人いっぱいいるでしょ?手合わせしてみたいし、と本音を漏らした。
「クリフトたちも付いて来てくれるし」
アリーナは窓を仰いだ。


301 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/22(日) 01:01:15 ID:iovXzCgt0
「私一人じゃ何も出来ないし…ありがたいわよね」
「あたしたちの大切さをわかってくれた?」
「うん…大切というか…優勝したときアミたちを見て、応援してくれてたんだなって。喜びを分かちあえる人がいるっていいなぁと思った。一人で嬉しい、皆ならなお嬉しいってね」
どうやら…多少は成長しているようである。まだ若いからこれから学ぶところはいっぱいあるし、これからであろう。
「まぁこんな話はいいのよ。早く準備してよね」
あたしははぁいと返事して準備を開始した。
空は、見事な秋晴れ。雲一つなく青空が広がる。山裾は早くも赤、黄色と紅葉しだしていた。日はまだまだ暖かいが、吹く風はほんの少し寒さを纏う。
「遅いぞアミ!儂より遅く起きるなんてどういうことじゃっ。気持ちが弛んでおるぞ」
「朝っぱからそんなに怒らないでよ、血圧あがるよ」
「おはようございます、アミさん。昨日はよく休まれましたか?」
「寝過ぎて疲れたくらいよ」
これからまた、世界を股に掛けて、あたし達はサントハイムの人々を捜しに旅にでる。
これからの未来。出会い、旅、そして運命に。あたしたちは。
導かれし者たち。
「ほら行かないなら先に行くよ!」
「アミ〜、待ってよ〜」
「アミさん、アリーナ様〜置いていかないで下さいよ」
「仕方ないのう…」
走るあたしをアリーナが、クリフトが、ブライが追いかける。
あたしの探求(クエスト)すべき道は、アリーナ達と一緒。この空の下…。
さあ、ゆこう。

302 :アミ ◆36yZlE15gs :2006/01/22(日) 01:03:27 ID:iovXzCgt0
あたかも続きがあるような感じになりましたが、これで完結です。
続きはありません。これ以上は4の人と被りますので。
応援、批判、訂正してくださった方、何より読んでくださった方。ありがとうございました。
書記様>体調はいかがですか?
保管ですが、誤字脱字が酷い駄文ですのでアミ◆36yZlE15gsの文章は一切保管しないでください。
それでは名無しに戻ります。本当にありがとうございました。

303 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 01:42:21 ID:U1+CNaaL0
お疲れさまでした
本当に楽しめる作品をありがとう

304 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 03:11:33 ID:WXYon9je0
本音を言えば被るのだけが理由なら終わって欲しくありません。
4の人も他の人が4の5章を投下できないなんて暗黙のルールができてしまったら
決していい気分はしない(それどころか気を遣ってやめかねない)と思うのですが。

それとは別にアミさんがここで終わりたいのでしたら
無事完結おめでとうございます。本当にお疲れ様でした。

305 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 03:17:52 ID:nrO9kGK/0
離れて久しい私のふるさとは、何の謙遜もなく、まったくの田舎である。
春にはレンゲが咲き苺の香りが空気を染め、夏の風は青く茂った水田を爽やかに巡っていく。
秋になれば色鮮やかな木々が山を賑やかし、冬は痛いほど澄んだ空に満点の星が輝く。
そしていつの季節にも大気には柔らかな草や土の匂いがまじり、私の心を慰めてくれたものだ。

だから、であろうか。
寝覚めの悪い頭で、長い間帰っていない故郷の生家を、ぼんやりと思い出したのは。
ほのかに石鹸の香る柔らかなシーツと、木造りの壁。それは懐かしいいなかの雰囲気と
とてもよく似ていた。似ていた、が、それだけだった。
見覚えのない箪笥に見覚えの無い燭台――そもそも燭台などというしゃれたものは我が家にはない。
上半身を起こしふと見下ろしてみれば、自分が横たわっていたベッドすらも全く見知らぬ代物だ。
そして私は、何気なく周りを見やる……

……

…………
あああああああああ!!!1!!1!
そんなこと冷静に語ってる場合じゃNEeeeeee!!!!
いやいやいやいやかん、違う、いかん、おつちけ、おちけう、餅つけ、いやいや落ち着け自分。
非常事態発生、至急状況を確認せよ。イエッサー。

306 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 03:18:59 ID:nrO9kGK/0
室内を見渡す。質素な家具が一通り揃っており、壁に据付けられた一輪挿しには、見たことのない
花が大輪を咲かせている。天井には蛍光灯ではなくランプがぼんやりと光っていた。
静かだ。テレビも無い、ラジオも無い、車の音すら聞こえない。
思わず見なかったことにした窓辺に、おそるおそるもう一度向き直ってみる。
まっくら、暗い、くらい。どうやらまだ夜のようだった。それならもう一度眠ろう、これは夢だ。
そう思って、いやむしろそう願って、私はふかふかの布団にもぞもぞと潜り込んだ。
……寝られん。というか、まったくさっぱり眠くない。どうやら体内時計はすっかり朝のようで、
朝食を求めてすきっ腹がごろごろと唸っている。
仕方なく床を抜け出す。くたくたのシャツにカーゴパンツ。これ、昨夜コンビニに行ったまんまの
格好じゃん。
いつもならワンルームの部屋でベッドから抜ければすぐにキッチンで、朝一番に熱いコーヒーを
淹れて食パンをトースト、といった具合だけれど、今日ばかりはそうもいかない。
――今日だけで済めばいいのだが。
部屋を出ると、そこは通路だった。右と左しか分からないまま、辺りを不審げに見回しながら
そこを進んでいく。私が後にしたのと同じような扉が、二三並んでいた。

その先で私を待ち構えていたのは、
「おはようございます。それではいってらっしゃいませ」
頭から爪先まで、緑色の服にすっぽり身を包んだ恰幅のいいオヤジだった。口ぶりからするに
ホテルのサービスマンのようだ。にしても派手な服だなおい。
ホテル、というより、ペンションだろうか。いや、この際そんなことはどっちでもいい。
宿に泊まった覚えなんてないし。第一ひとり暮らしでかつかつのフリーターにはホテルに泊まる
金なんてない……ん?金?
「あの、お聞きしたいんですけど……お金、はその、どれくらい」
「いやだなあお客さん、昨夜お泊りになるときにきちんと頂いてますよ」
…え?
「ああ、そうだそうだ。お連れの方はもう発ってしまいましたけど、よろしかったんですか?」
……は?
「お連れの方? って?」
「昨夜、あなたを担ぎ込んできた方ですよ」

307 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 03:20:40 ID:nrO9kGK/0
………話がよく分からない。
「あなたは気を失ってらしたから覚えてないでしょうけど。お連れではないんで?」
「な……何のことでしょう」
狐につままれたような顔の私を見て、派手なホテルマンは一瞬だけ眉をひそめる。けれどすぐに
それを引っ込めると、商売人のあこぎな顔に変わった。
「まあともかく……チェックアウトということで。お部屋にお荷物のお忘れはございませんか?」
「え、あの、いやいやいや、困ります」
突然人をうっちゃるような態度に、思わず口を挟んだ。右も左も……いや、それは分かる。けど
北も南も分からない私を追い出そうというのか、この緑色したデブは。ピザでも食ってろよ。
ていうかピザ食べたい。腹減った。
「はあ、困ると言われましても、こちらも商売ですんで……」
「でも、これからどうしたらいいか分からないんで、今すぐ出て行けと言われましても」
「そのようなことをおっしゃられましても、こちらも商売ですんで……」
「食事だけでも」
「当宿屋には食堂はついておりません。恐縮ですがこちらも商売ですんで……」
何この無限ループ。出て行く以外の選択肢は無いとでも言う気か。
「じゃあせめて、もう一泊」
「代金はお一人様1ゴールドになります」
「……ちょっと待っててください、部屋見てきます!」
もと来た廊下をあてずっぽうで走って戻る。「ゴールド」とかいう言葉の意味は分からなかったが、
要は金だろう。しかもたったの1。一。いち! それなら財布があれば何とか……

308 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 03:22:51 ID:nrO9kGK/0
「あの、申し訳ございませんが現金のみでのお支払いになっておりますんで……」
何とか……ならなかった。
部屋にかかっていたくたびれたピーコートの中には、かろうじて小銭入れが入っていた。
今の全財産、964円。緑のたぬきの前にじゃらじゃらと小銭をぶちまけたが、奴は首を横に振る
だけだ。れっきとした現金を前にして何を言うんだこの緑のたぬき。
「ですからゴールドでお出ししていただきませんと。第一、『えん』なんて通貨知りませんよ」
何度掛け合ってみても、これだ。
最終的には、「では、またのお越しをお待ちしております」の一言と共にむちゃくちゃいい笑顔で
見送られた。二度と来るか!
行く当てもないし、もちろんどうしてこんなところにいるのか、それすらも分からない。
とりあえず何かしらの情報を得るために、私は宿屋を後に歩き出した。

――――――――――――
唐突に始めてなんかごめん。
最後まで書けることを祈りつつ、のんびりやってくよ。

309 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 07:09:07 ID:u36xZobjO
(T-T)アミさんお疲れ様でした!

310 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 11:23:41 ID:0OV0gyaEO
>>アミさん
続き、読んでみたかったですが完結お疲れさまです
このスレで初めての完結作品ですね!
また何か書きたくなるのを期待してますw

311 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 11:25:38 ID:0OV0gyaEO
>>308
続き楽しみ待ってる

312 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 11:44:00 ID:alOTO2cc0
ところでエイコタンは名無しに戻っちゃうし魔神は修行に行っちゃうし
他の職人さん達も毎日更新できる訳じゃないし。
落ちる予感。

313 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 12:55:15 ID:buqvtzXGO
>>310
完結したのはいくつかあったはずだが

314 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 12:55:48 ID:HX1E+ql/O
>>306-308
最初の緩急のつけかたとか凄く面白い
頑張って続きを

315 : ◆JNf/CxpPRk :2006/01/22(日) 14:43:31 ID:GPpmdAWc0
>>306-308
――まだ夜じゃないか。ひどい宿屋もあったものだ。
古めかしい石畳の道を踏みしめながら、私は溜息を一つはきだした。ピーコートの襟元をしっかりと
重ね合わせる。日が差さないとやはり冷える。こんなに朝日が待ち遠しいのは久しぶりだ。
辺りを見渡しながら足を進める。見覚えのない町並み、というか、変な町並みだ。
コンクリ舗装でない道やら、電信柱もない風景やら、暗くてよく分からないが遠目にはお城のような
ものも見える。
ゴールドとかいう通貨、何故か不自由しない言葉。
少なくとも北に拉致された、というわけじゃなさそうだ。第一今いるところは情報番組で映される
あの寂れた景色じゃなく、そう、むしろ昔世界史の資料集で見たような、中世ヨーロッパのような
感じがする。当然日本でもないに違いない。
日本どころか、ここはどうも私の知る世界ですらない気がする。
あー……きっと私は本当はこの世界の生まれで、どこかの国の王様になるべき存在で、昨夜眠っている
間に麒麟が私を迎えに……というのは冗談にしても。とりあえずここはどこだ?
そうこうしているうちに、随分と人気の無いところまで出たようだった。
辺りには草木が生い茂り、足元も石畳から踏み固められただけの土の道に変わっている。時計も携帯も
無いから分からないが、とりあえず結構な時間歩き続けてきたはずだ。
まだ日は明けないのか、日は! いや落ち着こう、怒っても仕方ない。多分宿を出たのが夜になった
ばかりだったんだろう。……あの緑饅頭め。
ぐちぐちと文句を言いながら、私は未知の土地をずんずんと進んでいく。

316 : ◆JNf/CxpPRk :2006/01/22(日) 14:44:14 ID:GPpmdAWc0
そのときだった。
草むらがガサガサと音を立てる。不意に生き物の気配を感じて、私は意識をそちらへ向けた。
……
……
……なにこれ。
赤い、ぶにぶにした、ゼリーに顔がついたような変なものが四つほど、群れをなして現れたのである。
そして驚いて思わず後じさりした私に、そいつらは飛び掛ってきた! ていうか生き物なのかよこれ!
ひとつ、いや、一匹が足に、もう一匹が身体に、そして残り二匹は背中めがけて体当たりを繰り出す。
うわやめろ服汚れるこのコート一張羅なのに!とかくだらないことをとっさに考えた。が、それどころじゃ
ない。痛い痛い痛い!痛い!!
柔らかくてプルルンな見た目と触感をしているくせに、パワーはかなりのものだ。ぶつかられただけで
すっころんで、思い切りしりもちをついた。
それを狙ったように、後ろに回った二匹が頭を狙って落下してくる。それを文字通り死に物狂いでよけ、
足と腰にへばりついた二匹を字面通り半狂乱になって振り払い、私はよろよろと立ち上がった。
こんなふらふらな状態で逃げても、多分追いつかれる。そもそも足だってそんなに速いほうじゃない。
やっつけるしかないだろう。
突然暴れだした獲物にひるんだ笑うゼリー達から少し距離をとり、私は道端に転がっていた枝を手に取った。
若干都合が良すぎる気もしないでもないが、今はそんなこと気にしていられない。気にしていたら物語なんて
ちっとも進まないのだ。
再び飛び上がって突撃してくる一匹のぶにぶにを、思い切り打ち払う。ホームラン! 高校時代、伊達に
ソフト部でマネージャーしていたわけじゃない。……あんまり関係ないか。
その不幸なスマイルゼリーくん(命名私)は勢いよく道の脇の石にべしゃっと叩きつけられ、動かなくなる。
……死んだ? 殺しちゃった? ていうか本当に生き物?
いろいろなことが脳裏をよぎる。ゴキブリ以上のサイズの生物を殺すのは初めてだった。
仲間がやられたのを見て危険を感じたらしい残りスマイルくん達が、ちりぢりになって逃げ出していく。
私はそれを呆けたまま見送った。とりあえず危機は去ったようだった。

317 : ◆JNf/CxpPRk :2006/01/22(日) 14:45:11 ID:GPpmdAWc0

本当にここはどういうところなんだろう? 人はいた。町もある。変な生き物がいて、人を襲ってくる。
結局誰にもこの世界のことを尋ねられないまま、民家の集落を抜けてしまった。
まあ真夜中だし、こんな時間に戸を叩くのは失礼にあたるだろう。
幸い道もあることだ、このまま歩いていけば新しく街が見えてくるに違いない。多分。
今のうちに聞きたい事柄を纏めておくことにした。
ひとつ、街の、もしくはこの国の、もしかしたら世界の名前。それが分かるだけでも随分と気は楽になるだ
ろう。もしかすれば、帰る当てが見つかるかも知れない。
ひとつ、経済事情。「ゴールド」って何なんだ。
そして何より、あの赤くてぷにぷにの笑う軟体生物らしきもののこと。あれはいったい何だったんだ。

またしばらく時間が経った。
ゼリーにぶつかられた脛は、多分黒ずみにでもなっているのだろう、じくじくと痛みを訴えてくる。
そして何度目になるか分からない溜息をはきだそうとして……私は息をのんだ。
竜だ。すらりと長い胴体、淡い紫色の鱗を夜の闇にきらめかせる、美しい竜。
昔話や漫画やゲームなんかでは嫌になるほど目にしてきた姿だったが、こうして本物の目の前に立つと
その雄雄しさ、気高さがよく分かる。
そしてその竜はゆっくりと目をあけると、
「あああああああ!! 熱い熱い熱い!!!!」
ものすごい炎を私めがけて吐き出してきた! こいつも人を襲うのか! 何で竜なんているんだ!
かろうじて火の粉をかぶるだけで逃れ、ささやかながら武器である枯れ枝を見る。先端が見事に燃えて
なくなっていた。背筋がぞわりと粟立つ。うまくかわせなければ、私もこうなっていたのだ。
私の意識が消し炭になった枝先に向いている間にも、竜は次の攻撃に身構える。

318 : ◆JNf/CxpPRk :2006/01/22(日) 14:46:03 ID:GPpmdAWc0
そのときだった。
「危ない、退がれ!」
私は思い切り後方に引っ張られ、その勢いで本日もう一度、見事にすっ転んだ。
打ち付けた腰をさする私を尻目に、ひとりの人間が竜の前に果敢にも立ちはだかる。突き飛ばしたのは
あんたか!
文句の一つでも言ってやろうかとして、……自分が助けられたことに気づいた。一瞬前に私のいた場所が、
見事に黒焦げになっている。
はっと顔を上げた。銀髪の、すらりとした女性がそこにいる。盾をかざして立っているところを見ると、
どうやらあの炎を防ぎきったらしい。アンビリーバブル!
突然あらわれたもうひとりの人間に、竜はぎろりと鋭い瞳を向ける。標的は私から彼女に移ったようだ。
今なら逃げられる。……でも、腰が抜けた。立てない。
「バギクロス!」
彼女は迫り来る紅蓮に手をかざすと、謎めいた言葉を放つ。次の瞬間、女性の細身を灼熱の炎が包み込んだ。
あれではいくら防いでも防ぎきれるものじゃないだろう。私は悲鳴をあげ……いや。
「……!」
突如巻き起こった旋風が、炎を竜に押し返したのだ。反撃されるなどとは思っても見なかったのだろう、
竜は降り注ぐ火の嵐に後じさりをする。
「今だ、逃げるよ!」
彼女は振り返り、へたりとしゃがみこんでいる私の腕をがしっと掴む。その出で立ちからは想像もつかない
馬鹿力で、私は引きずられるようにその場から走り去った。

竜の姿が見えなくなるまでがむしゃらに走って、大木を見つけてその下にうずくまる。
そこで初めて、私は自分の命の恩人の姿をまじまじと見つめることができた。
短い銀の髪に褐色の肌。青い目。西洋風の顔立ちでもないが、日本人のはずもない。ついでに見事な
ボンッキュッボンのスタイル。……美人だ。私と同じ生き物には到底思えない。私だって「並だ」という
程度の自信はあるが……やめよう、悲しくなる。

319 : ◆JNf/CxpPRk :2006/01/22(日) 14:46:43 ID:GPpmdAWc0
そして彼女は気風のいい喋りの、何とも派手なお姉さまだった。
「あんたねぇ、そんな格好でこんな野っ原歩いて、死にたいわけ?」
私はその一言にかちんときた。思わず言い返す。
「そんなって……別に普通じゃないですか。あなたこそ、恥ずかしくないんですか、それ」
それ。黒いぴったりとした上下に、黄色いショートベスト。腰元にはベストにあわせたヤマブキ色の
スカーフが巻かれ、その下に短剣がちらつかせている。銃刀法違反じゃん。
盾に麻の丈夫そうな袋がくくられていて、それを背負っている。ファンタジーの旅人のような格好だった。
しかし彼女はそれの何がおかしいのか、とばかりに顔をしかめる。
宿屋のアオカビ生えた饅頭みたいなオヤジといい、全身タイツの美女といい、この世界の常識は、どうも
私の常識とは随分かけ離れているようだ。
「まあいいよ、とにかく街まで戻ろう。ここいらは強い奴も多いからね、油断してるとすぐにやられる」
いかにも軟弱そうな私を見て、「こいつを放置したらのたれ死ぬ」とでも思ったのだろう。彼女は皮手袋を
はめた手をすっと差し出した。強い奴、というのは、あの竜みたいな生き物のことなんだろう。
「あたしは盗賊のミモザ。あんたは?」
分からないことは増える一方だったが、彼女についていけば何か分かるかもしれない。その一縷の希望と
共に、私は彼女――ミモザの手を取る。
「私は……クロベ」

クロベ Lv1
フリーター
HP 6/17
MP 0/1
E かれえだ
E ピーコート

320 :元書き手 :2006/01/22(日) 14:49:16 ID:qSbxJOiJO
正直もうこのスレ終わりだと思う。初代からずっと関わってるけど職人が厨臭くなった。
別におもしろくないってわけじゃないよ。話自体は凄くおもしろいし更新が楽しみなのは今もかわらない。
ただ過剰に他の職人や読み手と馴れ合い過ぎなんだよ。結果雰囲気悪いとか言って出ていくとか宣言するアホがいるし。一体何様よ?
おまえらマンセーされたくて書いてんのか?職人が自己満足で淡々と投下して、その上でおもしろいとか
おもしろくないとか思ったやつがレスすりゃいいんだよ。ツマンネて言われて凹むような奴は最初から書くなや。
忙しくて更新できなくてごめんとかその程度ならわかるけどそれ以上のプライベートとか必要ないだろ。
雰囲気雰囲気言うけど確実に今の状況を作り出したのは過度に馴れ合う職人でありバカの一つ覚えみたいに乙コールする乞食共だ。

321 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 15:46:15 ID:8tt3KEOB0
要するに職人はオナニーしてれば良いわけだな?
参考にさしてもらう。

322 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 17:31:17 ID:YgmOj1dG0
アミタソ乙でした
保管に値する文章だと思うんだけど

>>all
変な人は華麗にスルーでヨロ

323 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 18:06:52 ID:4MTEKuTZO
>320
把握した

324 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 19:51:02 ID:Sn9D2h6BO
>>320
言いたいことはわかったけど、元書き手とかいちいち自己主張する必要があったの?
受けなかった負け犬がおもろいって言われてる職人に嫉妬してるようにしか見えないよ

たしかに2chでは職人にしろ糞コテにしろコテハン同士の雑談はそれだけで拒絶反応がおきたり、叩きの対象になるからね
簡単な賛辞やアドバイスならコテでもいいかもしれないけど、長くなりそうな雑談やなんかは名無しでやったほうがいいかもね
まぁ、過疎化の原因はそれだけじゃないと思うけど
職人さんばかりに責任を押し付けずに、読者も少し考えたほうがいいんじゃない?と僕の意見ですがね

325 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 20:22:53 ID:4MTEKuTZO
>324


326 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 20:34:09 ID:e2SfEd/A0
つーか、初代スレからいる身としては、昔より明らかに雰囲気良いと思うんだが。
前は、投下されても誰も乙の一言もなく、その上、職人そっちのけで議論する始末。
なんだか、ずっと妙な粘着も張り付いてて、雰囲気最悪だった。

それに比べりゃ、今は上手くいってるほうだと思うよ

327 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 20:36:53 ID:sIAg8TcfO
>>319
読みやすくて好きです。
頑張ってください

328 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/22(日) 23:14:13 ID:wL2ONq830
>>305二回目の投下で主人公が女性だった事に気づいたw
がんばれー

>>アミさん
乙。お暇でしたらまた、なんか書いてくだされ

329 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/23(月) 21:09:25 ID:K1t/n/kQO


330 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/24(火) 21:42:53 ID:5s3K0BU1O
保守

331 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/24(火) 22:40:55 ID:bE3uMilO0
ここは駄文の集合したスレですね

332 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/25(水) 01:44:12 ID:l8pzzafM0
      キ        //   /::::://O/,|      /
      ュ     / |''''   |::::://O//|     /
      .ッ       \ |‐┐ |::://O/ ノ   ヾ、/
       :       |__」 |/ヾ. /    /
         ヽ /\  ヽ___ノ / . へ、,/
        /  ×    /  { く  /
        く  /_ \   !、.ノ `ー''"
  /\        ''"  //
 | \/、/           ゙′
 |\ /|\ ̄
   \|





333 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/25(水) 01:45:11 ID:YLuv9bPr0
       ∧_∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      (    )  < 無視すれば良いだろ
      (⊃ ⊂)    \
      | | |       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      (__)_)


        クルッ       _____________
       ∧_∧    /
      ( ・∀・ )彡<お前が家や学校でされているようにな!
     ⊂    つ   \
       人  Y         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      し (_)


334 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/25(水) 20:45:42 ID:zhVjnOP0O
埋めマンさん帰ってこないかなぁ

335 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/25(水) 22:58:44 ID:huA06jYxO
4の人と総長は頼むから完結させてくれ…
こんだけワクテカさせといて引退はひどすぎるorz

336 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/26(木) 00:59:43 ID:HUkLTesz0
こんな生殺し状態いやだー

337 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/26(木) 01:37:19 ID:LE4YtO5s0
4の人、俺は待ち続けるぜー
もちろん他の職人さんも

338 :魚間 :2006/01/27(金) 01:53:26 ID:OJfRCd2c0
>>282の続き

更に10分程迷っていると曲がり角の先からほんのりと明かりが見えた。
「まさか人が!それともトイレか?」
高まる期待と尿意を抑えつつ駆け出した。
曲がり角までがやけに遠く感じる
そして角を曲がるとそこに待っていたのは


ほんのりと光る床だった。

段々血圧が上がっていくのがわかる
期待を裏切られた事もあってか俺のストレスも最高潮に達していた。
「このぉ腐れ床がぁー!平面の分際で人間様を騙していいと思っているのかー!」
そう叫びながら俺は八つ当たり気味に床を踏みつけた。

が、次の瞬間
「あべぉびょら〜〜◎△★求`◆Å〃♀〜!?」
全身に電流を流されたような(いや流されたことはないんだけど)衝撃と激痛が走った。



危ない危ない。もう少しでチビるところだった。


後退りながら一瞬そんなことを思ったが衝撃と痛みに耐えきれず、
俺の足は限界を迎え、倒れていく。

床が目前に迫ってくる。反射的に体を支えようと身構えた


339 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/27(金) 09:33:51 ID:hlArZfM7O
冷蔵庫がない…

340 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/27(金) 20:45:35 ID:g5GWmCvUO
とりあえず保守。
降臨待ち。

341 : ◆JNf/CxpPRk :2006/01/28(土) 09:33:18 ID:avmG/eym0
夜中の木陰は暗闇でしかなかったが、ミモザがつけた携帯ランプ(……だろう、多分)のおかげで互いの顔は
よく見える。先程の竜――サラマンダーというらしい――や他の獣が姿を表す可能性も無いとは言い切れない。
もうしばらくはこの場から動けそうに無かった。
……いろいろなことがありすぎた。
目を覚ました途端、わけのわからないペンション?にいる。私はどこかで気を失っていて、それを誰かが拾って
そこにとどけられたらしい。
「ところで、えっと……ミモザさん、今、何時くらいなんですか?」
「今? ちょうど昼を過ぎた頃だね。腹でも減ったのかい?」
「……は?」
昼頃? どうみても真夜中じゃないか。こんなまっくらなのに、昼? 馬鹿も休み休み言え、ってなものだ。
「それどんな冗談ですか」
「冗談? 何のことさね。ほんとのことを言ったまでだよ」
干した肉やら固パンやらを取り出しながら、ミモザは事も無げに言ってのける。嘘をついているようには見えず、
それが妙に
「だってお日様も射してないのに、」
「――ここにはね、太陽がないんだよ」
紡ぎかけの私の反論を遮って、彼女はぽそりと呟いた。

私は言葉をなくして上を見る。なるほど、そこには太陽の光はない。しかし、よくよく眺めてみれば夜空だとも
思えない。月もなく、星もない空。そのくせ雲が流れていく様がはっきりと見て取れるのは、どう考えても奇妙な
光景でしかなかった。
「本当に夜になるとね、何も見えなくなる。文字通りの真っ暗闇さ。さっきは太陽が無いと言ったけど、少し違う。
この世界はね、闇に覆われてるんだ。だから日の光も、月の光も届かない」
そう言うと、ミモザもまた上を見やった。頭上を雲が流れていく。

342 : ◆JNf/CxpPRk :2006/01/28(土) 09:34:09 ID:avmG/eym0
「あの……ここはどこなんですか」
人を狙って襲う生き物、光のない世界。私は、彼女に問いかけた。
「ここはアレフガルド。……知らないってことは、あんたも『落ちてきた』の?」
「『落ちてきた』?」
解らない言葉を、そのまま聞き返す。ミモザはうなずいて、口を開いた。
「アレフガルドの上にはね、別の世界があるんだよ。あたしはそこから落ちてきた。そういう奴は多くないけど、
珍しくもない。クロベ、あんたもそうなのか?」
「それってどんなとこですか!? 帰れるんですか!?」
「ちょ、ちょっと……落ち着きなよ。そう一度に尋ねるもんじゃないって」
にわかに色めきたった私に、ミモザは少したじろいだ様子だった。けれどそんなことに構ってる場合じゃない。
これはいきなりの手がかりなのだ。私が帰るための。
「まあそうだね。一言で言えば……帰れる」
彼女は、言った。そう、はっきりと。
「帰れる? 本当に? 今すぐ?」
「出身の国は? 知ってりゃ送ってやるよ」
ちょっとコンビニでも行かない?的なノリでミモザは言う。そりゃそうだ、家に帰るだけのことなんだから。
これで明日には変な夢を見たと友人に笑って話せるだろう。顔の筋肉が緩むのを感じながら、私は帰る先を
彼女に告げた。
「日本です」
「……ニッポン?」
けれど、返ってきたのは怪訝そうな声だった。
「どこだい、それは」
「……え?」
「あたしの知る限り、そんな名前の国は聞いたことがないよ」
そのミモザの一言は、私を絶望の底に叩き落すにはあまりにも十分だった。

343 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/28(土) 09:57:57 ID:AezfiOoy0
あげるか

344 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/29(日) 14:59:26 ID:f/l5cyaxO
過疎

345 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/30(月) 15:27:05 ID:RrLuJVZG0
保守


346 :書記 ◆nUtX8ZK/82 :2006/01/30(月) 23:56:01 ID:nnihZGBg0
こんばんは。

保守ついでに。
二泊目以外の過去スレを閲覧できるようにしました。
http://www.geocities.jp/if_dq/

347 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/31(火) 00:01:04 ID:KRrspZjmO
まだこのパートスレいきてたのかwww
4の人と総長は帰ってきたのか?

348 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/31(火) 00:02:10 ID:K9Nuyv9l0
>>347
4の人は去年の10月頃にエスターク戦をうpってたはず

349 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/31(火) 00:05:59 ID:bB43sNzVO
>>348
マジか!
ちょっ、過去ログ漁ってくる

350 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/31(火) 00:45:17 ID:Gfc3CS7G0
>>346
書記氏乙
体調どうですか。

>>348
4の人は12月にもキタがそれ以降見てない…

351 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/01/31(火) 08:32:16 ID:K9Nuyv9l0
>>349
10月にデスパレス、12月にエスターク戦だったwwwっうぇww勘違いktkr

352 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/02/01(水) 01:13:22 ID:cevsAi6l0
すごいいいところで止まってるから続きが気になってしかたないよ4の人…
10月に来て12月に来たから2月にも来てくれたらいいなあ。

353 :ピサロ ◆gYINaOL2aE :2006/02/02(木) 04:26:04 ID:FIBKzuq30
「あ…あぁ…姫様…姫様ァァァァ!!!」

クリフトの叫びに反応し、視線が集中する。
最初は、それが何か解らなかった。
何が居るのか、何が起きたのか、何が進んでいるのか。
何一つとして解らない中で、それでも今迄の経験が俺にドラゴンキラーの柄を強く握らせる。

ズルリ。何かを引き摺るような音。
アリーナの腹から生えていた腕が見えなくなると同時に、かくん、と、彼女の足が崩れる。
皮肉にも、腹を突き破っていた腕がそれまで彼女を支えていたのか。
支えを失った彼女の身体は、力無く神官へともたれかかり――そのまま、二人とも倒れこむ。

「姫、様――ウワァァァァァ!!…お前はあああ!!」

クリフトが術の詠唱を始める。
今まで聞いた事の無い、言葉。渦巻く怨嗟、滅びの念!

「待て!クリフト、先に――」

ソロの制止の言葉も届かず、呪文は完成する。
それこそ――。

「集団即死(ザラキ)ィィィィィィィ!!!」

組まれた手が方向を定め、神官の背から吹き上げる黒い炎!
とぐろを巻くように頭上で一回転した後、一直線に突き進み、アリーナを傷つけた腕の主を包み込む!
ぐらり、と。はっきりと目に見える。ヤツの身体が傾ぐのが。

「――やった!」

快哉の声を上げるクリフト。そんな彼に――駆け寄る、ソロ。

354 :ピサロ ◆gYINaOL2aE :2006/02/02(木) 04:26:56 ID:FIBKzuq30
「……なるほど、ザラキ、か……」

響く声に、クリフトの身体が固まる。

「一瞬で対象の血液を凝固させる…決まれば必殺の術か…かなりの錬度が必要であろうに、その若さで中々優秀では無いか。
だが、惜しいかな…魔族の王たる私には、効かぬ。――極大、焦熱(ベギラゴン)」

無造作に払われる魔王の腕。
たった、それだけで。漆黒の炎は吹き散らされ、新たに生み出された、留まる所を知らない灼熱の業火が大きく顎を開きクリフトを呑み込まんとする。
動けない。今、自分が動けば――その炎は、足元のアリーナを灼き尽くす。だから、クリフトは動けない。

倒れたアリーナを抱え、棒立ちのクリフトに飛び掛り、何とかその範囲外に弾き出したのは、ソロだった。
だが…無傷とはいかず、足が真っ黒く炭化してしまっている。

「…ソロさん…!」

「ぐっ…俺は、大丈夫だ、自分で治せる…クリフト、アリーナを治してくれ…」

その言葉にはっと我に返ったか、すぐにアリーナへと治癒呪文をほどこす。

「う、っく…はぁ…はぁ…ベ、上位治癒(ベホイミ)…」

まるで命そのものがこぼれていくかのように流れ出ていく真っ赤な血液を、クリフトは少しでもアリーナの身体に戻そうとする。
赤黒く染まったその両手を、腹に当て、しきりに治癒呪文を唱えている。
それに、興味を失ったかのように全く頓着せず…悠然とフロア内を進む、その、男。
誰一人として動けない。彼の者が発するプレッシャーに押し潰されないようにするのが精一杯で――俺は勿論、ソフィアすらも――。
やがて、男が眠りに就いたエスタークの前に立つ。

「……エスターク帝が敗れたか。流石にやってくれるものだな……」

ちらり、と見上げていた視線を横に逸らす。
そこには、マーニャがいた。

355 :ピサロ ◆gYINaOL2aE :2006/02/02(木) 04:30:20 ID:FIBKzuq30
「――まさか、ベギラゴンだなんて……いやね……上には上がいるの……?……だけど!
私の妹分、弟分をこれ以上やらせはしないよ!」

鉄の擦れる音が響き、マーニャの扇が開かれる。
呪文一つの威力では、劣れども。その練り上げる速度での勝負に持ち込む。
その意図を、付き合いの長い俺は理解した。

刹那の間。

「メラ――」

「――遅い」

サッと中空に舞う血飛沫。圧倒的な踏み込みで、マーニャが十分と見た距離を踏破し、その剣を振るう――。
マーニャの呪文が遅い、だって?
そんな事があるものか!違う、あの男が…疾過ぎるんだ…!!

「…術に関する天賦の才があるようだな、女…だが、それは武術を疎かにして良い理由にはならん。…惜しいな、その才能すらあるというのに」

スローモーションのように、ゆっくりと倒れるマーニャ。
一撃、だ。アリーナも、マーニャも、女性の身であるとはいえ、彼女たちを一撃で昏倒させる事が出来るヤツなんて…。

「…予言は成就しエスターク帝は敗れたが、好都合と言えば好都合か。幸い、勇者はこの場に居るのだからな」

びっと剣から血を払い、再びゆっくりと歩き出す。

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