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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら五泊目

1 :冒険の書庫の書記代理 :2005/12/17(土) 22:49:59 ID:wtVzywQO0
ここは
「もし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったら」
ということを想像して書き込むスレです。
小説形式、レポ形式、一言何でも歓迎です。

前スレが容量制限で書けなくなったため立てました。

前スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら四泊目」(容量制限落ち)
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1128780044/

過去スレ
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら三泊目」
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1122390423
「もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら二泊目」
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1116324637/
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1110832409/

まとめサイト
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」冒険の書庫
http://www.geocities.jp/if_dq/
※最近更新してない…書庫の中の人捜索中

2 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/17(土) 22:51:59 ID:EJ2669mtO
ありえへん

3 :ドラクエ信者南部裕作 :2005/12/17(土) 23:02:46 ID:AQ/+WqPnO
藤本美貴

4 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 00:22:06 ID:PYkDquofO
乙プンテ!
そして期待あげ

5 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 00:25:22 ID:MnUOKSyp0
宿屋の主人「お客さん、ゆうべはお楽しみでしたね」

6 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 00:35:51 ID:BriPzDpC0
とりあえずゴールドなんざ持ってないのでしばらくただ働きですかね

7 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 01:12:26 ID:PyPk8iYrO
もしも目が覚めたらそこがFF世界の宿屋だったらでも面白そうだよね。6の世界とか書きやすそう。
激しくスレ違いだが

8 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 02:06:35 ID:q9S1b1tm0
前スレ途中で書き込めなくなったんで、職人皆迷子になってるっぽいな。
ラス書きのアミタソ完全に中途だしな。

総長なんかもこのパターンでスレ落ちたと思ってるんだろうな…。

9 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/18(日) 10:26:26 ID:/QNr/ab9O
1さん乙
すみませんあたしが最後だったのでスレ立てようとやってみたのですが…




むりぽ(-_-;)
またあとでうpします

10 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 19:05:27 ID:nNKk00vmO
職人さん達ー!

11 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 20:29:20 ID:E9+fM9qJO
もし目が覚めたら〜〜〜のサイト教えてけれ

12 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 21:36:20 ID:KeAR/Okw0
とりあえず、自分の肛門にメラゾーマしまくる

13 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 21:40:25 ID:GB2TeFMTO
とりあえず馬車を手に入れるところからはじめてみる

14 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 21:50:20 ID:kFfyIgfOO
銅の剣を武器屋に見に行く。見たいだろ普通に

15 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 21:56:57 ID:KeAR/Okw0
>>14
はあ? そんなもん見たくねえよ。
それよりもこん棒だろ? あの太いのが、俺の肛門に入ると思うと・・

16 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/18(日) 22:30:16 ID:wtIFQi1SO
毒ばり入れたるわ

17 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/18(日) 22:52:28 ID:BzciD6uL0
砂漠を抜け、荒れ果てた荒野を南下して町に着く。
町までの道のりで、死霊の騎士、フーセンドラゴンと2戦したが、2戦共辛勝だった。全滅してもおかしくなかっただろう。
戦闘開始直後ヘンリーが一人突っ込み、俺が攻撃呪文で援護し、ダメージを蓄積させていく。
敵の動きが鈍くなった所で、カンダタがとどめの一撃を与え勝利、という戦法だ。
ヘンリーが一番危険な役だが、そこは俺の援護でフォローしなければいけない。つまり俺も戦闘中は一秒たりとも気を抜けないのだ。
敵の動きが鈍るまでカンダタはピクリとも動かない。一人だけ楽な役を勤めている気がする。なんだか腑に落ちない。
町は、まだ崩壊してはいなかった。
人々の顔は恐怖と絶望に満ちているが、それでも、魔族に襲われていないだけマシだろう。
今日はここで一泊する事にする。魔物と2戦して、俺達は満身創痍だ。魔力は切れ、身体も傷だらけである。
ヘンリーとカンダタが宿に向かう。俺はその前に装備を整える事にした。

「…いらっしゃい。」
ツノマスクを被った半裸の主人が掠れた声をあげる。
主人の顔はやつれ、魂が抜けた様に空虚を見つめていた。
「まだ魔族に刃向かおうとしてる奴がいるんだな…。ま、俺もその莫迦のお陰で生活できてるんだけどな…。」
俺は、無言で壁にかけられた装備を見渡す。
確かに莫迦かもしれない。ゲマの部下に一撃でやられて、それでもまだ抵抗しようとしているのだから。
だが、抵抗しなくても結局は魔族に滅ぼされるんだ。寧ろ抵抗しない方が、莫迦なのではないのだろうか。
人は、晴れ渡る青い空に輝く眩しい陽の光を、忘れてしまったのだろうか…。
俺は、シルバーメイルと風の帽子を選び、カウンターに持っていく。
「…2点で9800Gだな。」
俺は先程ヘンリーに貰った10000Gを払う。お釣りを貰い、俺は無言で店を出た。主人も同じく、俺にお釣りを渡した後口を開く事はなかった。


18 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/18(日) 22:53:33 ID:BzciD6uL0
夜、宿の食堂で夕食を取る。
俺達は会話する事無く、重々しい空気の中黙々と料理を口に運んでいた。
そのまま、誰一人口を開く事無く夕食を終える。
そしてその後入浴し、3人共寝室でそれぞれ別の事をしていた。
カンダタは自分の斧を磨き、ヘンリーは物思いに耽り、俺は呪文書を黙々と読んでいた。
港町で拾った呪文書だが、これは上級呪文以上はほとんど載っていない。完璧な書物ではないのだ。
まあ、それでもこの書物から学ぶ事はある。ギラの中級呪文ベギラマ、スカラの上級呪文スクルト、敵の防御力を低下させる呪文ルカニ。俺が習得していない呪文はまだまだある。
それに、特技も開発した方が良いだろう。強力で、尚且つ使い勝手の良い特技。簡単に編み出せるとは思えないが…。
「お前達…聞いてくれ。」
村に着いてから今まで続いていた沈黙を、ヘンリーが破る。
先程まで両手を組んで口元に置き、目を瞑ってベッドに座っていたヘンリーが、細く目を開いていた。
「俺は明日町を出て、ここから遥か東にある海辺の村に向かう。…魔王城が聳え立つ島に最も近い村だ。」
魔王城から、最も近い?
明らかにその海辺の村と言う村に何かありそうだ。一体、海辺の村には何があるのだろうか。ヘンリーの次の発言までの間、僅かな緊張が俺の心を駆け巡る。
「1ヶ月後、その村には世界中から腕に自信がある者達が集まるだろう。魔物と対等か、それ以上に戦える者達が。」
「…遂に、魔族が決着をつけに来るか。」
ヘンリーの話を聞いていないかの様に斧を磨き続けていたカンダタが、視線を斧にやりながら独り言の様に話す。
「察しの通りだ。1ヶ月後に、海辺の村に魔族が攻めてくる。…今まで村や町を潰してきた数十の部隊の中で、最も強い2部隊がな。」
ヘンリーは呼吸をしていないかの如く、絶え間なく話を続ける。

19 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/18(日) 22:54:17 ID:BzciD6uL0
「魔王ミルドラースの側近イブールが、わざわざ言ってきたんだ。『未だ抵抗する愚かな戦士達をここで抹消させる為、数十ある魔族の部隊から精鋭されたジャミ、ゴンズ率いる2部隊が、人間と魔族の決着をつけに海辺の村へいく。覚悟しておけ』とな。」
「人間と魔族の大決戦か…。面白いじゃねえか。」
カンダタが、フッフッフと不敵に笑う。余裕があるのか、もう諦めたのかは分からない。
そんな事より、俺はヘンリーの発言の中にあった二つの言葉が脳に響いて離れなかった。
―――――ジャミと、ゴンズ。
忘れない。いや、忘れられない。
デモンズタワーで戦ったゲマ直属の部下だ。ボロンゴ達を、一撃で気絶させてしまった奴ら。
あいつらと戦うのか。そうか…。
俺の中から、何かとても危険な感情が生まれた、そんな気がした。
「ここで挑発に乗ってしまうと戦士達が全滅し、人類の歴史は本当に終わってしまうかもしれない。だが、どちらにしろいつか魔族とは決着をつけないといけないんだ。ここで逃げる訳にはいかない…。」
ヘンリーが右拳を強く握る。
どうやらヘンリーは覚悟を決めている様だ。1ヶ月後、人類の運命は決まってしまうと言う事か。
「お前達、この決戦に参加してくれないか?一人でも多くの力が必要なんだ。」
「当然参加させて貰うぜ。人類の運命がかかっているのに、黙っていられるかよ。」
カンダタが勢い良く斧を振るう。
「ありがとう、カンダタ。…お前は、どうする?」
カンダタに視線を向けていたヘンリーが、こちらを見る。
俺の意志は、聞かれる前から既に定まっていた。
俺の中の選択肢という天秤は、片方には欠片も重さがなかった。
「…俺も参加する。」
俺は拳を強く握る。その拳は、ガタガタと大きく震えていた。
ボロンゴ達は死んではいないが、仇…それに近い感情があった。
今は感情を抑えているが、奴らを目の前にしたら暴走………奴らを殺した後も、只管攻撃し続けるかもしれない。
それだけ、あいつらが憎い。倒したい。――――――――――殺したい。

20 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/18(日) 22:54:49 ID:BzciD6uL0
「ありがとう………仲間は多い方が有利だ。少なくとも今の時点では、世界に名を轟かせる程の実力者が10人はいないと、勝つのは難しい。」
10人か…そんなに来てくれるのだろうか。
現時点で確実に参加するのは3人。後7人も…参加してくれる者がいればいいのだが。
まあ泣いても笑っても後1ヶ月だ。俺ができる事は、只管修行に励む事だけだ。
見てろよ…ジャミ、ゴンズ…。俺は強くなる…誰よりも強くなってやる…。そして…必ず…勝つ!
架空の人物の台詞をパクってしまった。シリアス度が下がるじゃねーか。



夜が明ける。
俺はほとんど寝付けなかった。決戦の事を考えていて、目が冴えてしまった。
昨日は偉そうに言っていたが、実際良く考えてみると俺はとんでもない事をしようとしてるんだよな…。
一撃でやられた奴を、1ヶ月の修行で倒そうとしているんだ。
しかも10年も経ち、奴らも相当強くなっているだろう。俺のやろうとしている事が、無謀な行為と言われても仕方ない。
目が冴えて眠れないので、ベッドから起き上がり、辺りを見渡す。その時、ある異変に気付いた。
ヘンリーの隣のベッドにはカンダタがおらず、布団が綺麗に片付けられていた。もう起きたのだろうか。
どうも気になったので、部屋を出ようとする。
その時、扉の横にある机に、一枚の手紙が置いてあるのに気がついた。
手紙を読んでみると、そこにはこう書かれていた。


21 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/18(日) 22:56:33 ID:BzciD6uL0
『突然出て行ってすまないと思っている。昨日から俺が偽っていた事、隠していた事をここに書き残す。まず、俺は子分を探して旅をしていると言ったが、あれは嘘だ。
俺の子分は全員数年前に死んでしまった。魔物から俺をかばってな。本当の俺の旅の目的は、ただ魔族の刺客から逃げているだけだ。数年前、子分が全員死んだ時の戦いで、ヘルバトラーと言う魔族の中でも位の高い奴を殺しちまった。
それ以来、俺は魔族に命を狙われているんだ。お前達は俺といると危険だ。だから、俺は一人で行く事にする。魔族との決戦については、1ヶ月後に俺が生きていたなら必ず参加する。これは男の約束だ。守らせてもらう。
じゃあ、1ヶ月後にまた会おう。絶対に死ぬなよ。 カンダタ』

カンダタ…。
だからヘンリーが一緒に行こうと言った時に戸惑ったのか。
あんな変態の様な格好で、パンツマンダンスの如くブンブンと斧を振っているが、奴も苦労しているんだな…。
いかん目頭が熱くなってしまった。バカでも苦労していると言う事を知って、感動してしまった。
「もう起きてたのか。」
突然話し掛けられ、驚きでピクっと肩が震える。
後ろを振り向くと、ヘンリーがベッドから身体を起こし、眠たそうな目を擦っていた。
「どうした?そんな所で。」
俺は、黙ってヘンリーに手紙を見せた。

「そうか…そういう事情なら仕方ないだろう。1ヶ月後に、生きている事を期待するしかない。」
ヘンリーは机に手紙を置き、着替えが置いてあるタンスを開けて中を漁った。
「予定変更だ。暫くこの町にとどまろう。」
ヘンリーがみかわしの服に着替えながら言う。
「この町に?」
「ああ。3人行動でも全滅する危険があったんだ。2人で行動など、危なすぎる。暫くこの町で修行してから海辺の村に行こう。3日もあれば着くから問題ない。」
成る程。確かにその通りだ。
魔物と決戦する前に死んでしまったら、それこそ無意味だろう。
それにヘンリーの方が剣術に長けているので俺としても学ぶ事も多い。俺は了承した。
「よし、じゃあどこか町で広い場所を探そう。」




22 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/18(日) 22:57:05 ID:BzciD6uL0
数十分後、俺達は井戸の中にいた。
井戸は修行するには十分な広さで、タンスや机、電気が設置されてある。
町の人にどこか場所はないか聞くと、魔物が攻めて来た時隠れる為に作られた井戸の中を使って良いと言った。
時間が惜しいので、俺とヘンリーは井戸に降りた後すぐにお互い剣を抜く。
「手加減はなしだ…。本気で斬らせてもらう。だからお前も本気で来い。」
ヘンリーは真顔で俺を睨む。俺もそれに答えるかのように、睨み返す。
ヘンリーと戦った事はないが…俺の方が不利なのは明らかだ。少ない脳をフルに働かせていくか。
「行くぞ!」
そう言った刹那。
俺の眼前に、ヘンリーの顔が現れる。
ヘンリーは剣を強く握り締め、思い切り剣を横に振る。
俺は上半身を後ろに退き、間一髪で避ける。
…いや、命中した。俺の右の頬から、僅かに血が流れる。
ヘンリーの剣先が、俺の頬を掠めたのだ。
ヤバイ。本当に本気だ。俺は致命傷は避けて攻撃すると解釈していたが、ヘンリーは情け容赦なく攻撃する。
「はぁ!」
ヘンリーが、更に剣を振る。
今度は、直撃した。俺の左脇腹が、ヘンリーの破邪の剣によって斬られる。
俺の左脇腹から、大量の血が流れる。赤い血が。
ヘンリーが、俺を攻撃している。敵対視している。その証拠に、既に2撃も攻撃をくらってしまった。
これは、まだこの世界に慣れていない俺に、甘さは命取りと言う事を教えているのだろうか。
…ならば、それに応えようか。………くらえ!
「バギマ!!」
次の瞬間、巨大な竜巻が現れ、風の刃が身を切り刻む。
………ヘンリーと俺の。
しまった、ヘンリーと密着していたから、俺もくらってしまった。なんて事だ。

23 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/18(日) 22:57:37 ID:BzciD6uL0
ヘンリーと俺は同時に倒れるが、ヘンリーは何事もなかったかのように立ち上がる。
「呪文は万能じゃないぞ!こう使うんだ!…イオラ!」
俺の周りに熱風が巻き起こったかと思うと、突然激しく爆発する。
やはり中級呪文だ。イオの比ではない。俺は激しい痛みで、その場に倒れたまま全く動けない。
…これが魔物との戦いなら、俺はここでゲームオーバーなのだろう。
あまりにも、格が違いすぎる。
確かにヘンリーとは実力差があると思っていた。しかし、まさかこれ程までとは…。
しかも、そのヘンリーでも魔物と一対一では互角には戦えない。つまり、俺程度が魔物と戦えば死は確実だ。
更に、1ヶ月後にはその魔物が何十にも集結した部隊と、その部隊長ジャミ、ゴンズと戦うんだ。
最早絶望的だ。俺が今から勉強して、東大に一発合格するより絶望的であろう。
「どうした?回復しないのか?お前には回復呪文があるだろう。」
俺を見下すかの様に見下ろすヘンリーが、そう言う。
回復呪文か…なんかもうしんどいな…。このまま死んでもいいよ…。
俺はこのまま寝…ようと思ったが、それでは決戦に参加すると約束したヘンリー達に余りに悪いので、俺は渋々ベホイミで回復した。
「さあ、第二回戦だ。」
再び、剣を構えてヘンリーと対峙する。
先程と同じく、ヘンリーは速攻で斬りかかってきた。
動きが全く見えない俺は、ヘンリーにいいように斬られる。
「どうした!それで終わりか!」
ヘンリーは踊り子の如く華麗に動き、隙を見つけては俺に攻撃する。剣の舞、と言った所か。
これでは先程と同じだ。ダメだ。ヤケクソでも突っ込んでやる。
「素人にはお勧めできない…。」
「え?」
俺はギラリと眼を光らせ、ヘンリーを睨みつけた。

24 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/18(日) 22:58:09 ID:BzciD6uL0
「諸刃の剣!!!!!」
俺は両手で剣を強く握り締め、大きく剣を振りかぶってヘンリーに特攻する。
ヘンリーの目の前まで走り、力の限り剣を振り下ろした。
「うわっ!!」
紙一重で俺の攻撃を避けるヘンリー。俺は勢い余って自分の左足を斬ってしまった。
左足から血がドクドクと出る。自業自得だ。俺が馬鹿だった。今は反省している。
「恐ろしい技だ…本当に諸刃の剣だな。」
ヘンリーの目が必死だった。掠りもしなかったが、驚かせる事は出来た様だ。…虚しい。
その後、自分の身体をベホイミで無理矢理回復させ、夕方までヘンリーと戦い続けた。
その日の宿のある部屋では、ボロボロになって泥の様に眠る者と、無傷で眠る者と言う二つの光景が見られた。

魔族との決戦まで、あと30日

Lv20
HP1/103
MP0/45
武器:破邪の剣 鎧:シルバーメイル 兜:風の帽子
呪文;ホイミ、ベホイミ、バギ、バギマ、ギラ、スカラ
特技:はやぶさ斬り、火炎斬り、諸刃斬り、正拳突き

25 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/19(月) 00:26:09 ID:vdyXjNe70
続きキボンヌ

26 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/19(月) 03:21:58 ID:1fjg8RVgO
なんかこう…タギるものがあるな…

27 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/19(月) 05:56:21 ID:AQycD02U0
とりあえず朝ごはんに目玉焼きを頼もう。

28 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/19(月) 12:23:42 ID:3I8FnNZ90
http://search4.auctions.yahoo.co.jp/jp/search/auc?p=%A5%C9%A5%E9%A5%B4%A5%F3%A5%AF%A5%A8%A5%B9%A5%C88%A1%A1%A1%FA&auccat=21600&alocale=0jp&acc=jp

29 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/19(月) 17:11:50 ID:598f+kdpO
(;^ω^)保守だお。
職人さん待ってるお。

30 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/19(月) 20:02:10 ID:ia0RsHJy0
初夏、あたしは夜勤明けの眠りから覚めたらサントハイムの隣、サランの町の宿屋二階にいた。
ドラクエの世界なら冒険をしたい、だけど1人だと危険だと思った矢先、アリーナに出会った。知らない人から話しかけてお供にしてくれなんて普通では有り得ないことに、あっさりと彼女はいいよと承諾してくれた。
夢で見た、とは言ってたからあたしが加わるのは予定の内だったんだろう。
それから北上し、テンぺでは生贄を喰らうカメレオンマンを撃破、更に北上しフレノールの町では偽姫誘拐事件。黄金の腕輪を探した洞窟では白龍と死闘。
あの腕輪、今は何処にあるんだろう。それだけは気掛かり。
その後は。
後はエンドールへ行き、アリーナが出場希望する武術大会で優勝すればそこでこれがゲームの世界であるならば二章は終了する。
元の世界へ戻る術が見つからないならこのまま旅は続行。
それは構わない。これからもっと呪文を覚えたり、まだ剣技に不安があるから習得したいし体術もまだまだだし。
いつか、旅が終わったらサントハイムでメイドとして就職もいいだろうし。
いつか…いつか、終わったら。
あの、群青の瞳をしたあの人に、想いを伝えようか…。
柔らかい布団に包まれ、私は眠りに落ちていた。

31 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/19(月) 23:28:34 ID:1fjg8RVgO
保守

32 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/20(火) 07:53:23 ID:P/Kyx/tAO
>>ローディ氏・アミ氏
乙、続き待ってる!

保守するついでになんでもいいから感謝・感想くらい書くべきじゃね?
作品の後に保守だけってなんか寂しい・・・。
それと保守は一日一回で十分だとおも

33 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/20(火) 19:37:51 ID:QxW2ZQoMO
魔神、総長、レッドマン、、エイコ、海斗の降臨待ち。
職人さんがんがれ〜

34 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/20(火) 21:09:33 ID:P/Kyx/tAO
海斗って誰?
だれか軽く話の説明してくれると嬉しいがスレ違いだろうか?

35 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/20(火) 22:40:17 ID:e4Rg/3Oe0
町の井戸で修行を始めた俺達は、毎日只管戦い続けていた。
修行を重ねるにつれ、俺は徐々にヘンリーに追いついてきた…かどうかは分からないが、それでも俺はヘンリーに追いつく事を信じ、ヘンリーと修行し続けていた。
そして、2週間が過ぎた………。

「さて、今日も始めるか。」
井戸の中で対峙する俺とヘンリー。最早見慣れた光景だ。
「はぁ!」
今まで戦闘開始時はヘンリーから突っ込んできていたが、初めて俺が最初に突っ込む。
キィン!
剣がぶつかり合う音が、井戸の中に響き渡る。外に漏れそうな程大きな音だ。
俺は一歩下がり、ヘンリーに掌を向ける。
「ベギラマ!!」
掌から、ギラより遥かに大きな炎が迸る。
1週間前に、ヘンリーと剣を交えている時に何となく使ってみたら成功し、それ以来頻繁に使っている。
ほとんど逃げ場が無い程大きな炎がヘンリーに襲い掛かる。が、ヘンリーは横っ飛びで難なく避けた。
その隙を突き、俺がヘンリーに斬りかかる。
破邪の剣の先が、ヘンリーの左腕を掠る。
「ちっ!メラミ!」
ヘンリーの掌から、バスケットボール程の大きな火球が現れ、俺の身を燃やす。
致命傷は避ける事ができた。メラミの直撃を受けてしまえば、一撃でダウンしてしまう。
俺は体勢を立て直し、はやぶさ斬りで素早くヘンリーに斬りかかる。
ヘンリーは無駄の無い動きで俺の攻撃を避ける。が、時折俺の攻撃が掠っている。流石にはやぶさ斬りを完全に避けるのは不可能な様だ。
「今だ!」
ヘンリーの後ろに回りこんだ俺は、剣を思い切り振りかぶり、諸刃斬りを放つ。
「くっ!」
ヘンリーは避ける素振りを見せる。が、俺の剣はヘンリーの背中に傷をつけた。

36 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/20(火) 22:41:05 ID:e4Rg/3Oe0
「がはっ!」
直撃ではないが、破壊力が凄いので結構なダメージを与えた。
その場に倒れ込むヘンリー。俺はここぞをばかりに剣を握り締め突っ込んだ。
「メラミ!!」
倒れながらも俺に掌を向け、メラミを放つ。
油断していた俺は、メラミの直撃を受けてしまった。
その場に倒れ込む俺。畜生、まだまだヘンリーにはかなわないか。
ベホイミを唱え、傷を癒し立ち上がる。ヘンリーも既に俺より先に立ち上がっていた。
「やるな。日に日に強くなっているのが実感できるよ。」
そうだろうか。あまり強くなったと感じた事は無いが…。
まあ確かに、初めは剣を掠らせる事も出来なかったんだ。強くなっているのかもしれない。
「さあ、続けるぞ。」
俺とヘンリーは、再び剣を構えお互いを睨む。
「キャーーー!!!」
その時、女の悲鳴が地上から聞こえてきた。
「な、何だ!?何かあったのか!?」
そう言うとヘンリーは走り出し、ロープを伝って地上に戻っていった。
ゴキブリでも出たのだろう、と思ったが、仕方なく俺もヘンリーについていく。




37 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/20(火) 22:41:39 ID:e4Rg/3Oe0
そこにあったのは信じ難い光景だった。
魔物が次々に町に侵入し、町を乗っ取っている。
「こ、これは…魔族の部隊が攻めて来たのか!?」
いや、果たしてそうだろうか。どうも様子がおかしい。
魔物は確かに町を占領しているが、人々を襲う気配が無い。
魔族の部隊が来たのならば、人々を殺し建物を潰しにかかる筈だ。
その時、一匹の魔物が俺達に近づいてきた。ミニデーモンだ。
「キキキ!今日からここはポルンガ様の根城だ!お前らも死にたくなければ大人しくしてるんだ!」
成る程。この町の人間に恐怖を味合わせようと言う訳か。魔物らしいやり方だ。
「…死ね。」
ヘンリーが、ミニデーモンに剣を突きつける。
「ギギ!!何だお前!やる気か!?」
ミニデーモンがモリを構える。まさか、戦わなければいけないのか?
…倒せるのだろうか。いくら修行したと言っても、1対2は死ぬ危険性が高い。
「おい、行くぞ!」
「あ、ああ!」
俺とヘンリーは剣を構える。ミニデーモンは1対2と言う状況で、ニヤニヤと笑っている。相当自信があるようだ。
「バカな奴らだ…死ね!!」
ミニデーモンは俺に狙いを定め、飛びかかってくる。
辛うじてミニデーモンの攻撃をかわす。が、ミニデーモンの方に向き直した瞬間、ミニデーモンの放ったメラミがこちらに向かってきた。
直撃を受ける。咄嗟に両腕でガードをしたが、それでも相当なダメージだ。
攻撃をした後、こんなに早く呪文を唱えられる訳がない。畜生、攻撃しながら詠唱していたな。器用な奴だ。
「キキキ!ドンドン行くぞ!」
ミニデーモンが両手を強く握ると、二つの大きな火球が現れた。
「くらえ!!」
二つの火球が、それぞれ俺とヘンリーに襲い掛かる。

38 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/20(火) 22:42:17 ID:e4Rg/3Oe0
俺は剣を大きく振りかぶり、メラミが目の前まで近づいてきた所で諸刃斬りを放つ。
勢いよく振り下ろした剣は、燃え盛る火球にクリティカルヒットした。
俺に襲い掛かってきたメラミは跳ね返り、今度はミニデーモンに襲い掛かる。
油断していたミニデーモンは、メラミの直撃を受け黒焦げになってしまった。
「今だ!」
メラミを避けたヘンリーがミニデーモンに突っ込み、激しく斬りかかる。
ミニデーモンは気絶していたので、ヘンリーの剣は容易にミニデーモンの身を切り裂いた。
ミニデーモンはピクリとも動かなくなり、絶命する。
「何とか倒したな。」
ヘンリーはふう、と溜息をつく。
もっと苦戦すると思っていたが、案外楽に倒せた。多少苦戦はしたが。
やはりお互い強くなっているようだ。2週間前の俺達だったら全滅していたかもしれない。
「安心している暇は無い。一刻も早くポルンガとか言う奴を倒しに行こう。恐らく魔物達のボスだ。」
ヘンリーは早足で歩いていく。
幾ら何でもそれは危険なのではないだろうか。修行したと言っても、まともにボスクラスの相手を出来るのだろうか。
とは言っても町の人の命が危ないので、そんな事も言っていられない。黙ってヘンリーについていくしかない。

町長の家に着く。
町の人の話によると、態度も体もでかい奴が町長の家に入っていったそうだ。恐らくポルンガだろう。
町長の家1階には、爆弾岩と町長がいた。
町長は尻餅をついて何かおぞましいものを見たかの様な顔をしており、爆弾岩は何をするでもなくニヤニヤしている。
俺達は町長をスルーして2階へ上がっていった。
爆弾岩は俺達の方を向きもせずニヤニヤし続けている。大丈夫か?脳みそにプリンでも入ってるのか?


39 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/20(火) 22:43:04 ID:e4Rg/3Oe0
2階に上がると、すぐにポルンガがいる事が分かった。
ポルンガの鍛え抜かれた巨大な肉体が、俺達を威圧する。
ポルンガの周りには4匹の魔物が囲んでいる。2対5は流石に無理があるんじゃないか?
しかしヘンリーは、そんな事はお構いなしにポルンガの前へと突き進んでいく。なんて奴だ。
「ん?何だお前らは?」
俺達の存在に気付いたポルンガが、俺達を睨みつける。
その鋭い眼光は、更に威圧を感じさせ、背筋を凍らせる。
「迷惑だ…出て行ってもらおうか。」
睨まれると流石に恐れをなすかと思ったが、それ所かヘンリーはポルンガを睨み返した。
「ほう…良い度胸だな。」
ポルンガがのっそりと立ち上がる。身長は優に3mを越え、ポルンガは俺達を見下ろしている。
「俺様にそんなでかい口を聞くからには、覚悟は出来てるんだろうな?」
ポルンガはバキボキと指を鳴らす。
「初めからそのつもりだ。」
ヘンリーは剣を抜く。俺もそれに続き、慌てて剣を構える。
「上等だ…。おい、お前らは手を出すなよ。」
「分かりました、ポルンガ様。」
良かった。1対2で戦って頂ける様だ。感謝致しますポルンガ様。
あまりの威圧感に思わず敬語になる。これではいかんな。
「行くぞ!」
ポルンガが右腕を思い切り振るう。
俺は後ろに跳躍し、ポルンガの攻撃を避ける。
スピードは無いが、攻撃力が凄い。右拳が床に当たった瞬間、家全体が揺れ動いた。

40 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/20(火) 22:43:44 ID:e4Rg/3Oe0
「はぁ!」
ヘンリーが、ポルンガに激しく斬りかかる。
が、ポルンガの肉体は、ヘンリーの剣を全く通さなかった。
「甘いぞ!!」
左腕でヘンリーを弾き飛ばす。ヘンリーは壁に衝突し、倒れこんだ。
俺はそれを見て、咄嗟に詠唱を始める。
「貴様も死ね!!」
ポルンガの右拳が、猛虎の如く俺に襲い掛かる。
「スカラ!!」
俺の体が赤い光に包まれた瞬間、ポルンガの攻撃が俺に直撃する。
俺は吹っ飛びそうになるが、踏ん張って壁には衝突しなかった。スカラの効果があった様だ。
「小癪な…!しかし呪文など、俺の鋼の肉体の前においては無駄だ!!」
何をふざけた事を。戦士系は呪文に弱いと定説だ。
脳みそまで筋肉で鍛えてしまった愚かさを思い知れ!!
「バギマ!!」
巨大な竜巻が現れ、ポルンガの身を風の刃が切り裂く。
ポルンガは「ぬうううう…!」と言いながら歯を食いしばっている。
やがて竜巻は消え去り、そこに残ったのはニヤリと笑うポルンガだった。
「ふっふっふ…効かんわ!」
確かに効いていなさそうだ。やせ我慢にも見えない。こいつ、本当に呪文が効かないのか。
「メラミ!!」
その声と共に、ポルンガの左から迫ってきた火球が、ポルンガの身を焦がす。
ヘンリーが立ち上がり、呪文を唱えていたのだ。
「ふふふ…ちょっとチクッとしたかな?」
ポルンガの表情は笑ったまま変わらない。畜生、単体攻撃で威力の高いメラミもほとんど無駄か。
「そろそろとどめと行くか…はああああ!!!」
ポルンガが拳を握ると、ポルンガの体全体が黄色の淡い光に包まれた。
まずい。気合ためだ。バイキルト程持続力はないが、一時的に攻撃力が上がる技だ。

41 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/20(火) 22:44:24 ID:e4Rg/3Oe0
「死ねぇぇい!!」
ポルンガが、俺に向かって跳躍する。
スピードが遅い為横っ飛びで回避できたが、右拳が床に当たった瞬間、床が抜けてしまった。とんでもない奴だ。
「甘いぞ!!」
体勢を立て直した瞬間、ポルンガが回し蹴りを放つ。
ポルンガの蹴りが俺の顔を掠った瞬間、物凄い勢いで吹っ飛ばされた。
壁に衝突し、その場に倒れ込む。恐ろしい奴だ。攻撃力だけを取ったら、10年前のジャミ、ゴンズより強いかもしれない。
「さあ、覚悟しろ。」
バキボキと指を鳴らし、俺に接近するポルンガ。
…鋼の肉体か。そうか。…ならば。
俺は座り込んだまま、詠唱を始めた。
「へっへっへ、呪文は効かねえって言っただろ。」
ポルンガが俺の目の前まで迫る。そしてポルンガは右拳を思い切り振るった。
その瞬間俺はポルンガに掌を向けた。
「ルカニ!!」
ポルンガの鋼の肉体が、青い光に包まれる。
「こ、これは!?か、体が…!!」
成功だ。まだ練習も何もしていなかったが…。初級呪文なら案外簡単に使えるのかもしれない。
「い、今だヘンリー!」
座っている俺とは違い、立っているヘンリーは今すぐにでも攻撃できるので、ヘンリーに任せる事にした。
ヘンリーは防御力が低下したポルンガに斬りかかる。
ヘンリーの剣は、先程とは打って変わって次々にポルンガの肉体を切り裂く。
スピードが無いので、容易に攻撃が当たる。こうなればもう雑魚同然だ。
「ぐあああ!!き、貴様ら………!!」
「トドメだ!!」
ヘンリーが渾身の力を込めて斬りかかる。次の瞬間、ポルンガの肉体を真っ二つに切り裂いた。
ポルンガは叫ぶ間もなく絶命してしまった。

42 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/20(火) 22:45:13 ID:e4Rg/3Oe0
「ふう…な、何とか倒したな…。」
ヘンリーが安堵の表情を浮かべる。俺も恐怖から開放された気分だ。
「ポ、ポルンガ様が…!み、みんな逃げるぞ!!」
4匹の魔物が逃げていく。とりあえず勝った様だ。
「み、みなさん!」
町長が、階段で足を滑らせそうになりながら慌てて駆け登る。
「魔物が逃げていきましたが…まさかあいつを倒したんですか?」
「ああ、何とかな。」
「そ、そうですか…ありがとうございます………しかし…。」
町長はあまり喜んでいない様子だ。何故だろう。魔物に支配されていたかったのか?Mか?
「…いや、この際頼んでみよう。お願いします。闇の塔のドラゴンを倒して頂けませんか?」
「ドラゴン?」
町長の話によると、ポルンガ達は南にある闇の塔から来た奴らで、闇の塔にいるドラゴンを倒さないとこれからも町は襲われ続けるらしい。
いや、助けたいのは山々だが、今度はドラゴンか…。桁違いに敵がグレードアップしていくな。
「分かった。闇の塔のドラゴンを倒せばいいんだな。」
「あ、ありがとうございます!これは、闇の塔の扉を開ける鍵です。お持ち下さい。」
町長から闇の塔の鍵を貰い、目指すは闇の塔になった。
まあ今日は疲れたので、闇の塔などスルーして宿屋で思いっきり寝るがな。その間に町が滅んでも知らん。

魔族との決戦まで、あと16日

Lv24
HP67/124
MP12/60
武器:破邪の剣 鎧:シルバーメイル 兜:風の帽子
回復;ホイミ、ベホイミ
攻撃:バギ、バギマ、ギラ、ベギラマ
補助:スカラ、ルカニ
特技:はやぶさ斬り、火炎斬り、諸刃斬り、正拳突き

43 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/20(火) 23:28:47 ID:Ex95lkgJ0
ローディ乙
超オモスレー
ポルンガってDQにいたっけ?

44 :ロ−ディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/20(火) 23:39:28 ID:e4Rg/3Oe0
攻略サイトで調べたら、ポルンガでなくボルンカでした・・・。普通に間違えてた。
因みにDQ7のルーメンのボスです。

45 :43 :2005/12/21(水) 00:15:54 ID:b7weIYaf0
>>44
レスサンクス
重箱の隅ゴメソ
これからも期待してるガンガレ

46 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/21(水) 20:50:56 ID:8lb0U84EO
いやね、起きたら知らない部屋にいたんですよ。
びっくりしました。
やっちゃった?やっちゃいましたか?ってまあ一通り落ち込んだりしたけど、とにかく部屋を出たんですね。
カウンターのようなところにおじさんがいるから、もういっそ潔くと思いまして、無駄に勇み足で
「スンマセーン不法侵入しましたー」
って名乗り出ましたよ。
そしたらおじさん困った顔して「おはようございます。お気をつけて」なんて言うわけです。
…え?いいの?24しなくて?マジで?
なんか知らんが助かった!サンキューおじさん!ってことで半ば逃げるようにしてその建物から出ました。
出ましたよ。
……どこ、ここ。
私は目を見開いてあたりを見渡しました。
明らかに現代日本ではありません。…でも、どこかで見たことのあるような。
車が走っていない。ケータイ打ちながら闊歩する糞生意気な高校生もいない!やった!!……違います。
とにかく、そこは私の知っている日本ではないようでした。

47 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/21(水) 21:41:04 ID:NBkiBVP6O
同じく保守

48 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/21(水) 23:14:45 ID:NJ6GUzd10
カルカド近くの洞窟宿屋なら嫌だ。
→ジャミラスに食い殺される悪夢から醒める

リメイクDQ1リムルダールも嫌だ。
→「世界の半分をゆずる」に思わずYES

リメイクDQ2ベラヌールも。
→サマルトリアの王子が金縛り

DQ4レムルだっけか
→ロザリー系の夢

49 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/23(金) 19:04:17 ID:VODuA/KvO
保守
毎回楽しく読ませていただいています。
師走の忙しい中、職人の皆様頑張ってください。

50 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/24(土) 14:21:27 ID:scU2QzFvO
まとめサイトが更新されない件(くだん)について

51 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/24(土) 17:31:10 ID:J55/dtviO
新規で投下します。
オリジナルストーリーのため、キャラ設定が違うことも多々ありますが大目に見て下さいorz

52 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/24(土) 17:32:47 ID:J55/dtviO

──あの冒険の日々、今でも忘れてない──

ある日、俺が目を覚ましたらそこは見覚えのない部屋だった。
木造の部屋の質素なベッドに真っ白いシーツ、それは明らかに俺の部屋のものじゃない。
何も考えられなくて、しばらくの間ボーっとしていると部屋のドアを開けて男が入ってきた。
「もう昼時ですよ?外はイイ天気、そろそろお出かけになってはいかがですか?」
言われるがままに外に出てみると、なるほどイイ天気だ。太陽は真上まで昇り、青草が風で爽やかに揺れている。
ここ何処だ?
どこまでも続いていそうな野原、ビルの一本すら見当たらない。都会育ちの俺にはある意味では心臓に悪い風景。
見ると看板が立っていて「旅の宿屋」と記されていた。宿屋だったのか、と納得する自分に、だから何だ?とツッコミをいれる。
なによりも見たことの無い景色が怖くて、その不安の重圧で俺は泣きそうになった・・・。

53 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/24(土) 17:35:00 ID:J55/dtviO
>>52の続き

知らない土地に俺だけが一人、携帯は何故か持ってないし、財布の中身はこれまた何故か見たこともないメダル硬貨に変わっている。
訳が分からない、どうしてこんなことになった? 絶望的だ・・・助けも呼べないし、タクシーにも電車にも乗れない。
ともあれ途方にくれていても仕方がない、とりあえず此処が何処なのかを知る必要がある・・・。
俺は宿の主人に話を聞くことにした。
「いらっしゃいませ、お泊りですか?一泊4ゴールドになります」
いや俺だよ、いま出ていったばっかだろ。商売に命がけだな。
唐突に話しかけられて驚いたが、丁重に断りどうにか話を先に進める。
「うん?ここはグランエスタード王国領下の土地だよ。ここから南に道を行くとある王国さね」
グランエスタード王国、そんな国は聞いたことがない。
日本ではないのか、その問いに、主人は聞いたこもないという顔をして首を振った。

54 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/24(土) 17:36:57 ID:J55/dtviO
>>53の続き

分かったのは、ここは俺が住んでいた世界じゃないんだってこと。
なんらかの理由で俺は訳の分からない世界へ放り出されてしまった。
異世界とかタイムマシーンとか、信じてる訳じゃないけど、それを信じないと俺が俺自身を説明することができない。
知らない世界に俺は一人ぼっち。知らない土地なんかより深刻だ。
だって何処まで行ったって、俺の知り合いはきっと居ないから──。
それに気付くのと同時に俺を襲ったのは、先程とは比べものにならない不安と、帰りたい、と願う気持ちだった。
どうしたら帰れるか、ただそれが知りたい。
帰るための手掛かりを見つけるため、この不安を振り払うため、俺は何処までも続くかのように見える世界を歩きだす。
──とりあえず南へ。

55 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/24(土) 17:38:42 ID:J55/dtviO
>>54の続き

南へとは言ったものの、当然ながら南がどちらなのか分からないので、情けなくも宿屋へと戻ることにした。
「あんた、もしかして旅人なのかい?」
そう尋ねられたので、今から旅人と名乗ることにする。目的は自分の世界に帰ること。
「そんな恰好で旅をするなんて・・・無茶にも程があるぞ!おまけに手ぶらじゃないか!」
なんで服装を注意されにゃならんのだ、どう見てもアンタよりセンスいい恰好だと思ってる。
そう思いながら辺りに目をやると、宿には俺の他にも数人の客がいた。
気付けば、皆が一様に主人と似たような服装をしている。そうか、この世界で浮いてるのは俺の方なんだな。
ならばこの世界の流儀に合わせる必要がある。
幸い主人が色々と売ってくれるというので買うことにした。

56 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/24(土) 17:40:33 ID:J55/dtviO
>>55の続き

しかし問題が一つ。
金が無い。いつの間にか俺の財布の中にあった硬貨は使えるのか?
「布の服なら10G、旅人の服は70Gだぜ」
ゴールド、それがここの通貨なんだろうか、少し戸惑いながらもポケットの財布を開いた。
中には50と掘り細工された銀貨が一枚に、10と書かれた銅貨が数枚だけ入っている。
今から旅人と名乗ることにしたので旅人の服が相応しい、つまり70Gが必要だ。
単純計算すれば銀貨と銅貨が2枚で70Gになるはずなので取り出す。
恐る恐るカウンターの上に乗せてみた。
「毎度あり!ほらよ、旅人の服だ。ここで装備していきな、鎧は持ってたって装備しないと意味がないからな」
良かった、大丈夫なようだ。どうして財布の中身が変わっていたのかは知らないが、まぁとりあえずどうでもいい。
俺は上着を脱ぐと、言われるがままに旅人の服を着る。ズボンは恥ずかしいので上から穿いた。

57 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/24(土) 17:42:40 ID:J55/dtviO
>>56の続き

通気性のわりに生地がしっかりしていて中々動きやすい。なにより青いマントが恰好良すぎる。本物の旅人みたいだ。
気に入ったので脱いだ服は一通り売り払っておいた。安かったけど。
「あんた素手で大丈夫なのか?見たところ武闘家には見えないが・・・」
今までの主人の話から察するに、この世界は安全ではなさそうだった。
治安の悪いところなのだろう。素手での一人旅など危険ということか。
金も余り無い、とりあえず一番安かった10Gの檜木の棒を買う。
宿で南の方角を教えてもらい外に出た。
さっきは余裕の無さで何も考えられなかったが、よくよく考えてみれば、この世界に入れたのだから出る方法も絶対にあるはずだ。
せっかくだ、異なる世界というものを十分に満喫して、帰ったらこの体験を元に小説でも書いてやろう。
「ぅああーー!!」
大声をあげれば少しは不安を吹き飛ばせる、俺は焦る気持ちをおさえ、再度、南へと歩きだした。

58 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/24(土) 17:44:15 ID:J55/dtviO
以上。
携帯からなんで見にくいかもしれん。スマソ

59 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/25(日) 02:23:06 ID:+F3MV8xA0
乙、結構好きだ。こういう文体


60 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/25(日) 02:26:08 ID:3fZiw+VG0
俺の家だったらオークニスとかだろうな

61 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/25(日) 08:33:48 ID:yzhk55L5O
ちょwwwグランエスタードってZじゃまいか!?((((( ゚д゚ )))))きたぁぁぁぁぁ!!!!

62 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/25(日) 10:15:36 ID:4voOXaq4O
ローディ氏乙。
>>61
ごめ、7のストーリーには沿えん、壮大過ぎ。
エスタード城は出したけどオリジナルの予定なんで・・・一応断っとく。

63 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/25(日) 12:19:49 ID:H88K3z0UO
なんかコレでゲームとか作れそうだな

君はドラクエの大地へと降り立つ・・・
『ドラゴンクエスト外伝〜異世界の勇者達〜』
君の冒険が今、伝説となるー!!


こんな感じ?

64 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/25(日) 15:41:26 ID:nPM0Hqfy0
>>63
ネトゲみたいだな

65 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/25(日) 16:37:40 ID:Royrjvq/0
>>63
(・∀・)イイ!!

66 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/25(日) 17:06:28 ID:zoOcTYcb0
新スレ乙です、いきなりですが一話からリニューアルします、あまりにもできが悪かったんで。

67 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/25(日) 17:09:31 ID:zoOcTYcb0
ラダドーム城から遠く離れた場所にある城、人はそれをゾーマ城と呼んでいた
ゾーマによるアレフガルドへの宣戦布告全てはそこから始まった・・・
人はその戦いを魔神戦争と呼んだ・・・・しかしその戦いも終止符を打った、ロトと呼ばれる
一人の青年によりゾーマは致命傷を負いその姿をくらませた

LEVEL1「運命」
暗黒に包まれた場所魔界でゾーマはロトから受けた傷を100年間いやし続けていた
「ついに我々は人間共へと復讐をする日がやってきた」
ゾーマは周りに集まっている部下達へと演説を行っていた。
「まずはバラモス、お前は物質界へとゆき我々のために働く潜在能力の高い者を
つれてくるのだ」
バラモスが一歩前に出で御辞儀をした後謎の玉を使い魔法の穴を作り出し物質界へと
飛んでいった

68 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/25(日) 17:34:17 ID:zoOcTYcb0
   ――物質界――
「おい、まだできてないのかよ」
俺はこの会社に就職したばかり、年は21新入社員のためかいろいろとこき使われている
「すいません、明日までには必ず」
「明日?馬鹿言うな今日じゅうにだ」

――一時間後――
「やっとできた」
俺が書類を持って行こうとした瞬間突然書類の上にコウヒイガ
「何だコーヒーをこぼしたのか、鈍くさいやつははっ」
あいつがやったのはみんな見ていた、しかしみんな笑っているだけだった、ずっと

そのころバラモスは東京タワーの上を飛んでいた
「潜在能力の高いやつか、時間がかかりそうだ」

「くそ、」
俺がそうつぶやいていた時に一人の男が俺に声をかけてきてくれた
「ひどいやつだな、全く」
俺と同期の唯一の親友だった
「大丈夫、俺は味方だ」
こういう良いやつだけだったらな、この世界は
――二時間後――
「ようやくできた、さて帰るか」
あたりにはもう誰もいなかった
「誰もいない、気味が悪いな」
俺は一人で公園のすぐ前を歩いていた、その時
「うわっ」
いきなり後ろからナイフを持った大柄な男が飛びかかってきた
「何なんだ、金ならやるからさっさと」
しかし男は聞く気配もなくまた斬りかかってきた


69 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/25(日) 17:35:16 ID:zoOcTYcb0
「くそ、こんなやつ」
腕が少し切れた
「こんな奴らは・・・・」
大柄な男はまた斬りかかってきた
「消え去ってしまえぇぇ!!!!」

「むっこの感じは」
バラモスが何かを感じ取ったようにその場所へと飛んでいく
ナイフが俺に振り下ろされる、これまでか・・・・
「バシルーラ!」
俺の体が少し光った気がした


「はっ!ここは?」
俺は気が付くとどこかの宿屋で寝ていた


70 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/25(日) 22:37:34 ID:9S/7IaXy0
とりあえず扉を開け周りを見渡してみる、すぐ右側にカウンターがあるのに気づいた
「すみません、ここがどこだかわかりますか?」
「はは、なにいってるんですか外を見たらわかりますよ」
とりあえず外に出てみることにするか、それにしてもなにがあったんだろうか
いままでのは夢?でもどこから、やっぱりあの後誰かに助けてもらったんだろうか。
ガチャという音と共に扉を開ける。

  _, ._
( ゚ Д゚)

あたりは薄暗くどこか不気味でそこにはビルもなにもなく木のような物と
ギャアギャアと言う聞いたことのないような動物らしき鳴き声が聞こえていた

LEVEL2「魔界」
空を飛ぶ飛行物体、鳥とは似ても似つかぬような恐ろしい物、言葉では言い表せないような
においや風の感覚。
「何なんだ、いったい」

空を飛ぶ翼の生えた巨体、バラモスは自分がバシルーラでとばしたある人物を
探していた
「確かに魔界のどこか何だが、何か反応があれば」








71 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/25(日) 23:34:22 ID:S99+UuBQ0
次の日、体力も全快した俺達は、準備もそこそこに闇の塔に向かった。
闇の塔は、夜になると闇のエネルギーが高まり、魔物が強くなるらしいので、早朝に出発し、夕暮れまでに闇のドラゴンを倒さないといけない。まあ半日もかからないと思うが…。
それにしても気が重い。今から闇のドラゴンと戦いに行くのか…。
ドラゴンって言ったらあれだろ。緑の巨大な体に硬い鱗、口から燃え盛る火炎を吐き、鋭い爪で確実に獲物を仕留めるという伝説の魔物。
しかも闇と来た。闇の力で、攻撃した相手をゾンビ化させたり、即死させるかもしれない。
いや、その気になればアニメの如くブラックホールとかを作り出すかもしれないだろう。
恐ろしい事を次々に想像していく。足がガクガク震えてきた。
などと考えている内に、闇の塔に着いてしまった。もうちょっとゆっくり行こうよヘンリーさん。
数十mの巨大な塔が、目の前に聳え立つ。
紫の淡い光に覆われており、その姿から異様な雰囲気を醸し出す。
はぁ…。闇のドラゴンの伝説が誇張されて村に伝わり、実はドラゴンキッズとかただのドラキーでしたと言うのなら良いのだが…。
世の中そんなに上手く行く訳が無い。そんな雑魚にあのボルンカが従う訳が無い。
確実にボルンカより実力が上回る。…と言う事は、ドランゴの様な戦士系ドラゴンか。
攻撃呪文は効くか?効くのか?効かなかったらもう知らんぞ?

塔の中には、行く手を阻むかの如く地面にビッシリと張られたバリアがあった。
バリアを踏んだ瞬間体中に電流が流れ、俺達の体を蝕んでいく。
しかし、バリアの上を通らなければドラゴンの所に辿り着けないので、痛みを耐えて通る。
4階の宝箱にまどろみの剣があったので、ヘンリーが装備する。ヘンリー曰く、相手を眠らせる事が出来る剣らしい。
その剣でドラゴンを眠らせている間に倒せるだろうか。上手くいけばいいのだが。


72 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/25(日) 23:35:33 ID:S99+UuBQ0
最上階に着く。
途中でキラーストーカーに遭遇したが、まどろみの剣を掠らせた瞬間、キラーストーカーはその場に倒れこみ眠ってしまった。物凄い効果だ。
眠った後は、ストレス解消に正拳突きをぶちかまして倒した。気分が良い。
本題に戻るが、最上階の真ん中に大きな台座があり、そこに闇のドラゴンが待ち構えていた。
闇のドラゴンは、ドランゴに勝るとも劣らない紫の巨大な体に、細く鋭い眼で俺達を睨んでいる。
「グギャァァァァァァ!!!!」
奇声と共に、ゆっくりと立ち上がる。
人の頭程度なら簡単に掴めそうな程巨大な足で、触れただけで切れそうな程の鋭い爪を持っている。
「話し合いは通じないか…覚悟の上だが…!」
ヘンリーがゆっくりと剣を抜く。いつもの如く、それに続いて俺も面倒だと思いつつ剣を抜く。
「ギャァァス!!」
闇のドラゴンがいきなり大口を開けて飛びかかってきた!
狙われたのは俺だったが、スピードが無いので横っ飛びで容易にかわす。
「ギラ!」
俺の左手から小さな炎が現れる。これをそのままぶつけるのではなく、破邪の剣の刃に左手を近づけた。
炎に覆われた破邪の剣で、火炎斬りを放つ。破邪の剣はドラゴンの鱗を燃やし、肉を切り裂いた。
「ギャァァァ!!!」
闇のドラゴンは激しく悶える。かなり効いている様だ。
「こっちも行くぞ!」
ヘンリーは軽やかな足の運びで、ドラゴンの周囲を舞う様に走る。
そして隙を見つけては攻撃し、その後は反撃をくらわない様に一歩後ろに退いてから再び舞う様に走り闇のドラゴンをかく乱させる。
どうやら眠り耐性があるようだ。何度もまどろみの剣で斬られているのに全く眠る様子が無い。
闇のドラゴンは体中に傷を負い、今にも死にそうな様子だ。
なんだ、この程度なのか?余りにも弱すぎる。下手するとその辺の雑魚より弱い。

73 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/25(日) 23:36:05 ID:S99+UuBQ0
「トドメだ!」
ヘンリーが剣の舞を止め、闇のドラゴンの目の前に立ち剣を大きく振りかぶる。
「ラナルータ!!!」
闇のドラゴンが初めて喋る。
次の瞬間、闇のドラゴンが紫の光に包まれたかと思うと、その光が突然広がり部屋全体を包み込んだ。
部屋全体が歪む。空間を切り裂くかの様に、視界が揺れ動いている。
数秒後、紫の光は突然消滅したかと思うと、辺りが突然暗くなった。と言っても元々雲に覆われていて暗いのでそんなに変わらないが。
「し、しまった…!」
先程まで余裕を見せていたヘンリーの顔が、突然険しくなる。
一体、何が起きたんだ?ラナルータとは何なんだ?
「ラナルータとは、昼夜を逆転させる呪文だ。さっきまで昼だったが、ラナルータを使用した事によって夜になった…。」
…確か、闇の塔は夜になると闇エネルギーが増幅し、魔物が格段に強くなるんだったな。
と、言う事は…もう言うまでもないだろう。今まで形勢が有利だったが、逆転してしまった。
「…今まで散々好きな様にやってくれた様だな…。今度は私の番か…。」
闇のドラゴンの低い声が、部屋全体に響き渡る。
感じる。先程とはまるで違う闇のドラゴンの力を。
「自分達の愚かさを、死をもって後悔するがいい!!!」
闇のドラゴンが、口から燃え盛る火炎を吐き出す。
部屋全体を包む様に迸った炎は、避けようとする俺達を飲み込む様に包み込んだ。
俺達の体は、燃え盛る火炎によって焦がされる。
炎が消えた頃、俺達は力尽きてその場に倒れこんでいた。
…まだ、死んではいないか。ヘンリーはどうだろうか。
俺は激痛を堪え、首を横に動かす。ヘンリーも同じく、その場に倒れていた。
いや、違う。眼を瞑っている。死んでいるのか?全く動かない。
はは…どっちでもいいか…。一撃でこのザマだ。次の攻撃で確実に俺も殺されるだろう。
「まだ一匹生きているか…。意外とやるようだな…。」

74 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/25(日) 23:36:38 ID:S99+UuBQ0
闇のドラゴンがこちらに近づく。足踏みをする度ズシンズシンと大きな音が立ち、地面が揺れる。
さあやれ。俺を殺すのだ。憎いだろう。部下を殺した俺が。さっきまでいい様に斬りまくっていた俺が。
ふははははは。やるんだ。この世は弱肉強食だ。今殺さないといつか俺がお前を殺す。その前に殺せ。
闇のドラゴンが、俺の目の前で歩みを止め、ゆっくりと口を開いた。
「つまらん…。もう一度チャンスをやる。回復でも何でもしてもっと抵抗するんだな。」
…!!!
こいつ、舐めやがって…。お望み通り回復してやる!後悔するなよ!
「ベホイミ!」
俺の体が癒える。完全ではないが、ほとんど全回復した。バカめ、これが命取りだ。
「さあ来い!もっと遊んでやる!」
闇のドラゴンが手招きをする。
俺はそれを正面から来い、と言っているのだと解釈し、裏をかくようにはやぶさ斬りで後ろに回りこんで剣を振りかぶった。
「甘いわ!」
闇のドラゴンが、尻尾を激しく振り回す。俺は不意を突かれ、尻尾で弾かれ壁に衝突した。
畜生、さすがだ。しかし、まだ戦意は喪失していない。
俺は再び立ち上がり、剣を放り投げた。
「どうした…?諦めたか?」
闇のドラゴンは、地面に転がった使い古した破邪の剣に視線をやり、今度は俺を睨んだ。
俺は黙って両手を強く握ると、左手から青、右手から赤の光が現れた。
「バギマ!ベギラマ!」
そう叫ぶと、左手から竜巻、右手から火炎が現れた。
「火炎竜巻!!!」

75 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/25(日) 23:37:11 ID:S99+UuBQ0
バギマとベギラマを同時に放つと、それが合体し、火炎の竜巻に姿を変えた。
「面白い…受け止めてやる!」
闇のドラゴンはその場で踏ん張り、火炎の竜巻を待ち構える様に静止する。
火炎の竜巻は闇のドラゴンを包みこみ、肉を火炎で燃やし、更に風の刃で切り裂く。
その状態は、数秒続いた。あまりにも不安で、それが数十秒にも感じられたが。
そして、不安は的中してしまう。
闇のドラゴンはほとんど傷を負っておらず、平然とした顔をしている。
もう、ダメだ。そう悟った。
10年前のあの時と同じ、絶望感しか俺の中にはなかった。
ボルンカも呪文は効かず防御も堅かったが、ルカニを使えば何とか勝てた。
闇のドラゴンには、弱点が無い。
まず、見ての通り呪文が効かない。バギマとベギラマを同時使用したのにほとんど無傷だ。
ルカニは効くかもしれないが、それ以前に攻撃を当てる事が出来ない。
少し近づこうものなら、すぐに尻尾で弾かれる。ある意味鉄壁の防御だ。
「そろそろお前と戦うのも飽きた…。終わりにしようか。」
闇のドラゴンが、大きく息を吸い込む。
俺のゲームもここで終わりか。中途半端な終わり方だ。だが、それがいい。
………。
よくねええぇぇぇぇぇ!!!!!
闇のドラゴンが、凍りつく息を吐き出す。
俺の全身が凍りつく息に包まれ、体が凍り、時折飛んでくる氷によって徐々に体が血で染まっていく。
それは、俺の意識が途絶えるまで続いた…。




76 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/25(日) 23:37:51 ID:S99+UuBQ0
ドガッバキッ!ズシャッ!
…ん?
ドォン!ブチュグチャザシュ!
…何だろうか。何か音が聞こえる…。ヘンリーが…戦っているのか…?
まあ…何でもいい…。眠い…。寝てしまおう…。今度こそ天国だろうか…。
……………。
音が…消えた…?
どっちが…勝ったんだろうか…。ヘンリー…?ドラゴン…?
気になるが…眼を開けられない…。眼を手術した後病室まで運ばれる時、何か声は聞こえるが眼を開けられなかった…あの時に似ている…。
…あれは眼の手術とは関係なく、「どうせ眠いし眼開けるの面倒だからもう一度寝てしまうか」みたいなノリだったんだが…。
―――――おい…。
…話し掛けてきた…。ヘンリーの声とは違う…もっと低い…。誰…だ…?
―――――意識はあるはずだ…。そのまま聞いてくれ…。
…うん。
いや…心の中で返事しても意味ないが…。
―――――お前の事だ。2週間後の、魔族との決戦に参加するんだろう。
…カンダタか?
いや…違うな…。参加すると断定はしていないし、第一声が違う…。
―――――俺も参加するつもりだ。その時に、お前と会えたら俺の正体を言うよ。
仲間、と言う事か…。
一体、誰だろうか………。以前から俺を知っている奴か…?
―――――今は急いでいるからもう行かないとだめだ。生きていたら2週間後にまた会おう。
そして、最後に意味深な事を言った…。

77 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/25(日) 23:38:33 ID:S99+UuBQ0
―――――俺達で、リベンジしようぜ。あの時の借りを、返してやろう。…じゃあな。
そうして、謎の男は去っていった。
謎の男…そう、最後の言葉を聞くまでは謎の男だった…。
だが…今、男の正体が分かった。
最後の言葉、あの声、間違いない………。
久しぶりだな………。





――――――――――エテポンゲ。






78 :ローディ ◆qdB5QYIaRc :2005/12/25(日) 23:39:05 ID:S99+UuBQ0
数十分後、意識が完全に回復する。
既に夜は明け、空には紫の雲がはっきりと見えていた。
ヘンリーもほぼ同時に意識が回復し、闇のドラゴンが骸になっているのを見て驚いていた。
そこに、エテポンゲの姿は無かった。やはりもう帰ったのか…。
俺は、黙ってお互いにベホイミを施す。
「何があったんだ…お前が、倒したのか…?」
ヘンリーは完全に混乱している。まあ、ずっと意識を失っていたのだから当然か…。
俺はフッと微笑み、ヘンリーの肩を叩いた。
「魔族との決戦、絶対に勝とう。」
「…?あ、ああ…。」
ヘンリーは不思議そうな顔をしている。
そんな事は気にもとめず、俺は黙って階段を降りた。
俺の、今まで絶望という名の闇で染められていた心に、一筋の眩しい光が差した。
決戦の日は、近い。

魔族との決戦まで、あと14日

Lv25
HP105/129
MP19/63
武器:破邪の剣 鎧:シルバーメイル 兜:風の帽子
回復;ホイミ、ベホイミ
攻撃:バギ、バギマ、ギラ、ベギラマ
補助:スカラ、ルカニ
特技:はやぶさ斬り、火炎斬り、諸刃斬り、正拳突き

79 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/26(月) 00:52:54 ID:4/Ef29UiO
>>57続き

歩きだしてしばらくしたころ、俺は自分の眼を疑いたくなった。
前方に青いプルプルしたのが佇んでいる。
なんだあれどうみても動物じゃないんだが。
呆気に取られている俺にはお構い無しといった感じで、ソイツは一直線に向かってきた。
慌てて横に跳び、かろうじて激突を避ける。見た目からは予測できないほどの素早さだ。
しかし、ソイツは避けられたことに何の躊躇もせず、着地して直ぐに第二撃目を放ってくる。
腹にモロにくらった。
「ぐぅっ!!」
想像だにしなかった衝撃だ、プルプルした体のくせに男並みのパンチ力を持ってやがる。
思いきり吹き飛ばされ地面に倒れ込んだと同時に吐き気が俺を襲った。
「っっぁ・・・!!」
痛みに呻く俺に奴は続けて攻撃するかのように迫ってくる・・・。
このままじゃ・・・。

80 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/26(月) 00:56:16 ID:4/Ef29UiO
>>79続き

そうだ・・・!
俺は左手で腹をおさえながら、なんとか檜木の棒を右手に持って前へと突き出した!
「ピキィィィ!!!」
甲高い音が響く──。
ゆっくりと目を開けると青いプルプルが棒に貫かれ痙攣している。どうやら倒せたようだ。
一体全体この世界はどうなってるんだ、あんな奴が襲ってくるなんて予想もしていなかった。
これでは無事に帰るどころか、生きていられるのかも危うい。
なんとか生きる術を見つけなくては──、そう思っていると向こうに青い影の一団が見えた。
プルプルだ・・・!仲間の断末魔につられたのか、それともピクニックでもしてるのか、どちらにしろかなり不味い。
先程のダメージのせいかまだ身体が思うように動かない。せいぜい這って逃げるくらいだ。
あぁ・・・俺の人生はここで終わるのか──。
Good-Bye俺、そしてまだ見ぬ世界。

81 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/26(月) 00:59:36 ID:Qa/UpIhA0
ローディ氏GJ!
エテポンゲやばいよエテポンゲまじで男前だよエテポンゲ

82 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/26(月) 00:59:48 ID:4/Ef29UiO
>>80続き

「お気の毒ですが冒険の書は消えまs」
「なにをブツブツ言ってるんだ?」
「!?」
驚いて目を開けると、そこには金髪の青年と、あの青いプルプルの死体が積まれていた。
どうやら俺は助か・・・助けられたらしい。
「危なかったな、いま回復してやるぞ」
そういうと青年は俺に手のひらをかざして何やらブツブツ唱え始めた。
「ホイミ!」
青年がそう言うと、俺の身体が暖かい光りに包まれ、腹部の痛みは綺麗に消えていった。
「うわ!?」
「なにを驚いてんだ、ただの魔法だろ?」
その青年は見た感じ16、7歳といったところか、俺と同い年ぐらいだ。
ツンツンした金髪に精悍な顔付き、真っ赤な服を着て、手には抜き身の長剣を持っている。
「大群で出てくるとスライムでも厄介だからな、魔法かなにかでさっさと倒したほうがいい」
「いい?ウィンガーディアムレビオーサ。あなたのはウィンガーディアムレビオサー」
「ど、どうした?」
「・・・いや別に」
グランエスタードとかスライムとか魔法とか、意味不明な単語ばっかりでてくる。
まじで厄日だ──。

83 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/26(月) 01:02:31 ID:4/Ef29UiO
>>82続き

「・・・とにかく、助けてくれてありがとう。危なく訳の分からないまま死ぬところだった──」
俺は膝に手をついて起き上がると、背筋を伸ばして軽くお辞儀をした。
「いや、別に気にしなくていいさ。助け合いはマナーみたいなもんだ」
「なぁ、あんたの名前を聞かせてくれよ」
「ん?名前は・・・」
「いたぞっ、おいっ!あの木の下だ!!」
突如として後ろから大声が響いた。
「やべ!ルーラ!!」
またも奇妙な言葉が呟かれたと思ったら、青年は青い光に包まれ、一瞬のうちに俺の視界から消え失せた。え?
「オイあんた!!」
今度は真横でバカでかい声が響く。うるせぇ!
見ると近距離で上半身裸の仮面男が立っている、変態!俺の世界にいたら即職質されるぞ!
「たった今、ここにいた奴が何処に行ったか知らないか!?」
呆気にとられたまま俺が首を振ると、舌打ちしてポケットから変な羽を出し空へと放り投げた。
すると、その変態も同じように目の前からいなくなってしまった。は?
あっという間の出来事に頭がついてこない、結局また俺は一人になってしまったのか・・・。
あぁ──西の空に太陽が沈んでゆく。この世界にきて初めての、夜を迎えるんだ──。

84 :オリジ ◆8Ntuwr18d2 :2005/12/26(月) 01:04:22 ID:4/Ef29UiO
>>83続き

俺は近くの木の下で野宿することにした。
落ちている木の枝をかき集め、焚き火をするかのように木を組む。
「あとは火種だな・・・、打ち付ける金属かなにかがあれば・・・」
なにかいいものは無いかと懐をあさってみたが特になにも無い。
・・・仕方ない、時間はかかるかもしれないが摩擦熱さまに頼るとしよう。
乾いた太めの枝のくぼみに檜木の棒を当てがい、手を痛めないようにマントで包む。
悪戦苦闘の末、なんとか焚き火を完成し、火にあたっているうち、俺は深い眠りへと落ちていった・・・。

──俺が生きてきた人生分以上の驚きを今日一日で得たかもしれない。
なにもかもが初めての世界をなんとか一日過ごしたが、明日も無事に終わるだろうか・・・。
明日は一体どんな驚きが俺を・・・いや・・・、願わくば明日の驚きは自分の世界へ帰れた驚きでありますように──。
自分のベッドへ──

Lv1
HP:12/12
MP:0
武器:檜木の棒 鎧:旅人の服

85 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/26(月) 02:05:38 ID:DjGbkldP0
>>ローディ
激しく乙
エンディングは近い?のか
いつもながらホント面白く、そしてウマイな

新人のオリジ氏もガンガレ

86 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/12/26(月) 12:51:38 ID:wixo9RWI0
エテポンゲかっこいいよエテポンゲ

金髪逆毛の赤服ってあの振り回すアレのアレしか思い浮かばない

総長や4の人の続きを年内に見ることはできるかな
遭難してる人もいるだろうから無理かな

87 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/26(月) 19:34:47 ID:Vi5QaZ2S0
翌朝。
あの布団のふかふか感、パジャマの心地よさにいつまでもくるまれていたかったが、女官に起こされ現実に戻された。
今日はエンドールへ行く。王からはすでに手配済み。このまますぐにでも行ける。
「気をつけてな」
と笑顔をたたえて手を振る王は王ではなく一人の父としてしての顔だ。
アリーナは行ってきますと笑顔で返した。
ブライはぶつぶつ不満を言いながらも王の命なら仕方あるまいと自問自答し納得していた。
クリフトは久々に牧師と会話し楽しかった、と晴れ晴れした顔でいた。
城を出て、ブライのルーラで一瞬にしてエンドールへの祠につく。
兵士がこちらを見るなり、王から命を賜っております。どうぞお通り下さいと最敬礼した。
「大儀」
とアリーナは短く答え、祠内部へ入ってゆく。
「ああ、これは!この青い光、渦巻き…まさしく旅の扉!なんて神秘的な…感動です!」
一人感動に浸るクリフトを放っておき、渦巻きの中心へと足を踏み入れる。
瞬間、自分の体がぐにゃりと曲がった感を覚え、自分が自分ではなくなったような面妖な感覚に、これが永遠に続きそうで、恐怖の余り目を開けると、旅の扉の中心にいた。


88 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/26(月) 19:36:54 ID:Vi5QaZ2S0
「…ついたの?」
辺りを見回すとサントハイムの祠とは壁の色が違う。サントハイムの祠は灰色だったが、ここの壁は青白い。
「気持ち悪い」
アリーナとブライとあたし、どうやら旅の扉で酔ったようだ。旅の扉酔い。そんなの日本にいたら味わえないだろう。
「旅の扉を通りました!なんて(ry」
と酔うどころか感動に浸るクリフト君。三半規管が強い。
「さあ、行きましょう!出口は目の前です!」
基地外じみたことを言いながらスタスタと出口に向かい歩いてゆく。
あのテンションうぜぇ…。
ダルさを抱えながら出口を出るとああ、成る程、確かにここはサントハイム領ではない。
サントハイムにはなかった建物が祠の隣に。INNと看板が出てるから宿屋なんだろう。
「少し休まぬか…」
とブライが青白い顔で言うので異議なし。宿屋に入る。
椅子に全体重をかけて腰を下ろす三人。宿主に泊まりますかと聞かれたので休憩させてくれと伝えると飲み物は?と聞かれたので注文し、運ばれてきたものにちょびちょびと口をつけた。
駄目もとでコーヒーを頼むと名前こそ違うもののコーヒーが出てきてクリフト並みに感動してクリフト君は今し方きた旅の扉を見に行くといって出かけた。
コーヒーを楽しみながら喫煙しているところ、宿主が尋ねる。
「お客さんたち、旅の扉からきたのかい?」
「そうですが何か?」
「ここから北にある旅の扉、サントハイム側からはこれるみたいだがエンドール側からはサントハイムへは行けないらしくてね。故障したのかな」
旅の扉って故障するんだ。…んなわけねーべ。
宿屋の奥、寝室の戸が開いた。

89 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/26(月) 19:41:03 ID:Vi5QaZ2S0
身長は185cmばかりあるだろうか。目を引くピンク色の鎧。散々に使い古した感と同時に細かい傷、大きな傷が見受けられる鎧は歴戦の激しさを物語る。
顔は鼻の下に髭を生やしているから老けて見えるが、多分30代後半。日に当たり逞しく日に焼けている。
剣と盾と兜を標準装備。兵士か。
「おお」
と兵士は感嘆を髭に半分隠れた口から漏らし、食い入るようにアリーナを見つめる。警戒したアリーナは何か、と低く声を発した。
「いや…違う。すまない。人間違いだ」
低く渋い声。この声だけでごはん三杯はイケる。
「誰を探しているんじゃ」
ブライがアリーナ同様警戒しながら質問する。兵士は黙認したが、やがて口を開いた。
「…勇者を」
『勇者?』
鸚鵡返しする三人。
「この世を救うという勇者を」
プギャー(^Д^)9m
とはならなかった。なんてったって本気でモノ言っているのだ。中年じみたオッサンが。
「はぁ勇者…そんな話は聞いたことがありませんな」
ブライがおでこから流れる妙な汗をハンカチで拭く。
「そちらのお嬢さんが、勇者かと思ったのだ」


90 :アミ ◆36yZlE15gs :2005/12/26(月) 19:44:54 ID:Vi5QaZ2S0
視線が、アリーナを指す。
「わたし?わたしは勇者じゃないわよ。ただの武道家」
「そうか…」
せめてこういうものを探しているのだが存じないかと勇者の写真を提示してくれれば勇者などすぐに見つかると思うのだが。
「突然の無礼、失礼した。私は北国バトランドの王宮戦士ライアン。この通り勇者を探して旅に出ている。もし勇者の噂や所在を耳にしたならば祖国に連絡していただきたい。どんな小さなことでも構いません」
と片膝をついて頭を垂れて自己紹介をするライアンは自称王宮戦士というだけあって作法もできている。
「勇者のことを耳にしたら。わかりました。バトランドへ伝えます」
アリーナは神妙な面持ちで答えた。
バトランドへ報告すればこの流浪の戦士に情報が届くのかは定かではないが、世界を救う勇者がいるというのは確かなようだ。
ライアンは伝えるとまた寝室へと戻ってゆく。
「さて、そろそろ参りますかな。主人、ありがとう」
三人は腰を上げて祠内部で旅の扉の神秘さに感動の余り呆けていたクリフトを呼ぶ。
目指すはエンドール。

91 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/12/26(月) 21:37:30 ID:AET2Dm5MO
何とかラーの鏡を手に入れ、サマル達を守りきったのだがかなりきつい状況だ。
俺は手持ちの薬草で何とか回復出来たのだがトーマスに薬草を塗り付けてもあまり効果が無い。
それに、サマルとリアがまだ眠っている。今行動を取れるのは俺だけか。

タケ「しゃーない。カタリナからもらったキメラの翼を使うか。なりふり構ってられへんしな。」

確か目的地をイメージして投げるんだよな…

キメラの翼を放り投げた!
タケ「うっ、うわわわわわ…!」
体が宙に浮いた。バンジージャンプで一度飛び降りた反動で浮いてるって感じだ。

すげぇ!俺はついに空を飛んだのか!?

思わずこのポーズをやってみた。
       /⌒ヽ
⊂二二二( ^ω^)二⊃
     |    /       ブーン
      ( ヽノ
      ノ>ノ 
  三  レレ

………………………………………………………最高だお。

VIPPERがいたら絶対に喜ぶだろうな。俺はこの世界の神になるんだお…
だが浮かれているうちに地面に着陸し始めた。
ヤバイって!このスピードじゃ骨折は避けられない!
…っと思ったのだが地上に立つ寸前にスピードが緩くなった。
まぁ無事にムーンペタに着いたのだし良しとしますか。



92 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/12/26(月) 21:39:19 ID:AET2Dm5MO
早速俺はカタリナを呼び、宿にサマル、リア、トーマスを運ぶのを手伝ってもらった。
カタリナ「もょもと王子。ご無事でなりよりです。そ、それにトム兵士長まで!?一体何があったのです?」
タケ「ああ。トーマスさんがハーゴンの手下のベギラマを食らって何とか生きているが重傷だ。薬草で応急処置をしたのだが…全く効果が無い。」
カタリナ「そ、それじゃあトム兵士長は!?」
タケ「このままじゃ手の打ち様が無い。サマルを無理矢理起こして何とかするが、トーマスさんの体力次第だろうな。」
カタリナ「わ、わかりました!とにかく宿屋へ!」
俺とカタリナは急いで3人を宿屋に運んだ。
タケ「お〜い!サマル。起きろ〜」
サマル「ZZZ…」
ダメだこりゃ。完全に熟睡モードだな。90年代初期にはまった超必殺技をやるか。最強最悪の技を。


タケ「秘儀!電気アンマ!」

俺はサマルの両足を持ち電気あんまをやる態勢を取った。


今から地獄をみせちゃる!


タケ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!」


俺はサマルの股間にマッハ踏み踏みをしかけた。
最初は反応が無かったのだが次第に不気味な笑い声が聞こえてきた。

サマル「くっ…うふふ…あはははは…」

効果は抜群だ!



93 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/12/26(月) 21:41:07 ID:AET2Dm5MO
サマル「くっ、くすぐったいじゃないか!」
タケ「グッドモ〜ニン!サマル君。良く眠れたかい?」
サマル「全然グッドじゃないよ!」
タケ「ははっ。冗談は置いといて。今真剣にヤバイ状況なんだ。」
サマル「一体どうしたんだい?」
タケ「とりあえずトーマスさんとカタリナさんの部屋に行くぞ。」
寝起きをサマルをトーマス達の部屋に連れていった。
カタリナ「あっ!サマル王子!お願いです!トム兵士長を助けてください!」
サマル「カタリナさん、もょ、一体トーマスさんはどうなっているんだい?」
タケ「薬草で応急処置をしたのだが全く効果が無いんだ。サマルの魔法ならなんとかなるって思ってな。」
サマル「う〜ん…確証は持てないけどやってみるよ。」
タケ「頼む!今頼れるのはお前しかいないからな!サマルならやってくれるはずと俺は確信している。」
サマル「もょがそこまで言うのなら…僕に任せて!何だかやる気が出てきたぞ!」

サマルの奴、テ ン シ ョ ン 上 が っ て き た ぜ 〜!って言う状態だ。


サマル「じゃあトーマスさんの治療に集中したいからもょとカタリナさんは外してくれないかな?」
タケ「じゃあ任せたぞ。」
カタリナ「お願いします。」

俺とカタリナは部屋を出て、それぞれの部屋に戻ろうとしたのだが…
カタリナ「もょもと王子。お尋ねしたい事があるのですが…」
タケ「どうした?」
カタリナ「貴方は…何者なのです?」
タケ「はぁ?」
カタリナ「トム兵士長が私に言っていたのです。もょもと王子が敵の魔法をくらってから性格が別人になったと…」
タケ「ちっ…あかん。そこまで正確に言われたら本当の事を話すわ。」
カタリナ「だ、誰なんです!?貴方は!」
タケ「おっと。あんたらの敵になるつもりはない。逆に味方やで。俺の話を聞いてから判断してや。」
カタリナ「…いいでしょう。」


94 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/12/26(月) 21:46:50 ID:AET2Dm5MO
タケ「俺の名はタケ。ストレートに言うと別世界の人間や。」
カタリナ「な、なんですって!?」
タケ「気が付いたらもょもとの体の中に俺の意識があったんや。」
カタリナ「どう言う事です?」
タケ「俺が別世界で眠った時に何かが起きたんやろ。俺の人格だけもょもとに入ったんや。つまりもょもとは二重人格になるって訳や。」
カタリナ「…………そんな…………ありえないわ……………」
タケ「そう。確かにありえへん事や。話は変わるけど、俺はもょもとには感謝しているよ。」
カタリナ「えっ!?」
タケ「身知らずな俺を受け入れてくれたんやからな。俺にはその恩義があるんや。仮に他の人間の意識に入ったら忌み嫌われる存在やと思うねん。」
カタリナ「そうだったのですか……………すみませんでした。タケ殿。変に疑ってしまって…」
タケ「別に構へんよ。理解してくれただけでも十分感謝しているで。ただし、俺からもお願いがあるわ。」
カタリナ「何でしょうか?」
タケ「俺の事はサマルやリアには知らさないで欲しいねん。もょもとの名誉に関わる事やからな。」
カタリナ「それなりの理由があるのですか?」
タケ「ああ。何だかんだ言ってもょもとはロトの子孫だし、今の状態でリーダーシップを張れるのはもょもとしかいない。成長スピードもかなり早いしね。
   俺は影でサポートしたら良いと思っているんよ。それにサマルの奴はああ見えてもレイシストやから最悪な場合、パーティが崩壊する可能性があるからな。」
カタリナ「………わかりました。サマル王子達には内密にしておきましょう。」
タケ「助かるわ。トーマスさんにも巧く報告しといてや。今日はちょっと疲れたから休ませてもらうよ。」
カタリナ「じゃあ、おやすみなさいませ。」

俺は部屋に戻ったのだが、急に体が震えてきた。

初めて人を斬った…恐い…

何か…こう…祈祷士の断末魔が頭の中から聞こえて離れない。
ベッドに横になったのだが何か落ち着かない状態だ。
体調が良い悪いは関係なく人を殺したという恐怖で俺はパニくっていた。


その時話し掛けてきたのがもょもとだった。

95 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/12/26(月) 21:48:31 ID:AET2Dm5MO
もょ「タケ。どうしたんだ?」
タケ「な、何や…もょか…。起きたのか?」
もょ「おれたちをたすけてくれたんだな。まためいわくかけたなぁ。」
タケ「ま、まぁ、気にすんなや。お互い様やないか。」
もょ「それよりもどうかしたのか?ようすがへんだぞ。」
タケ「な、何にもあらへんよ…」
もょ「ウソをつくな。おまえのことはおれがよくわかるよ。」
タケ「えっ!?な、何でや?」
もょ「いっしょにいたらタケのきもちがわかりやすいからな。おれでよければそうだんにのるぞ。」
タケ「そっか…ラーの鏡を手に入れた時にハーゴンの手下と戦ったやろ?」
もょ「そうだったな。おれはねむってしまったんだが。」
タケ「それは別に構へんよ。ただ残酷な殺し方をしたんや。」
もょ「いったいどうやったのだ?」


タケ「あのクソ野郎の首をはねた…」


もょ「なっ……………………………………!」

流石のもょもとも驚きは隠せなかったようだ。

タケ「戦っている時はいかにどう殺すかを想定していたんやけど実際にやった後は満足したんや…これでええねん、ってな。」
もょ「それで?」
タケ「ただモンスターと違って同じ人間を殺したとなると後味が悪いんや…」
もょ「だからなやんでいたのか…」
タケ「ああ…ビッグマウスを言いながらお笑いぐさやで。体の震えが止まらへん…」
俺は自分の辛さをもょもとにぶちまけた。
現実の世界では人を殺すなどは余程の事が無いかぎり他人を殺したりしない。
仮に一般人が他人を殺すとしたら基地害かそれなりの理由がある者しかありえない事なのだ…

96 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/12/26(月) 21:50:24 ID:AET2Dm5MO
しかし、もょもとはこう返事した。
もょ「タケ、おまえはまちがっていない。」
タケ「えっ!?な、何でや?」
もょ「はんたいにきくが、なぜおまえはそうしたのだ?」
タケ「仲間を守るため。それ以上の理由は無いわ。」
もょ「それでいいじゃないか。」
タケ「け、けど…俺は…人を…」
もょ「まぁ、はなしをきいてほしい。しんだははおやからこんなはなしをきいたことがある。『我が子を守るためなら私は鬼になる』ってな。」
もょ「おれも、ひとをころすなどはきほんてきにできない。しかしハーゴンたちはりゆうはわからないがムーンブルグのひとびとをぎゃくさつしたんだ。
   やっていることはにんげんじゃない。ひとのかわをかぶったあくまだ。」
タケ「…………………………………」
もょ「かりに、タケやサマル、リアちゃんをぶじょくするやつはおれがゆるさない。だいじななかまなんだからな。
   おれたちにきがいをおよばすあいてがたとえにんげんでもまもるためならそいつをさばく。そういうものだろ?」

もょもとは俺にそう言った。偽りの雰囲気は無くこれがもょもとの本音だと俺はそう思えた。
タケ「もょ…」
もょ「ん?」
タケ「…………………サンキュな。お前のお陰だよ。」
もょ「どうしたんだ?きゅうに。」
タケ「悩みが吹っ飛んだよ。お前に相談して正解やったわ。」
もょ「それはよかった。しかしタケ、おまえのけってんがひとつわかったぞ。」
タケ「な、なんやそれ…?」
もょ「おまえはひとりでかかえてなやむタイプみたいだな。ちがうか?」
タケ「……………恥ずかしいけど正解や。」
もょ「それならきがるにおれにそうだんしたらいいじゃないか。きょうだいだろ?」
タケ「そうやな…ありがとう。もょ。」
そこまで見抜くとは。もょもとの第六感は恐ろしい…
反面、もょもとの最大の良い特徴だけどね。



97 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/12/26(月) 21:51:47 ID:AET2Dm5MO
もょ「それに、タケ。ききたいことがある。」
タケ「どうしたん?」
もょ「サマル、リアちゃんはせんりょくになるか?」
タケ「結論から言うとかなり厳しいわ…今の所やけどな。」
もょ「けっていてきなりゆうは?」
タケ「もょ達が眠っていた時に祈祷士がベギラマって言う呪文を唱えたんや。サマル達の呪文とくらべたら格が違う。」
タケ「呪文が使えない俺が言うのもあれやけど。」
もょ「そうなのか…」
タケ「個人的な意見やけど先行きが不安やで。今はムーンペタに留まって対策を練るべきやろ。」
もょ「さんこうにしておくよ。まずはラーのかがみをつかっておうじょののろいをとかないとな。」
タケ「そやね。」
もょ「めのまえのもんだいをすこしづつかいけつしていこう。かんがえすぎたらしんどくなるからな。」
もょもとは俺そう言って休ませる様にしてくれた。
もょもとがいなかったら俺はこの世界でどうなっていたのか想像はつかない。

これで安心して寝れるようになった。



おおきにな。もょ…



もょもと&タケ
Lv.12
HP:18/86
MP: 0/ 0
E鋼の剣 E皮の鎧 E鱗の盾 E木の帽子 
特技:かすみ二段・強撃・チェンジ・はやぶさ斬り(もょもと専用)・ゾンビ斬り・大防御(タケ専用)


98 :レッドマン ◆U3ytEr12Kg :2005/12/26(月) 22:05:33 ID:AET2Dm5MO
>>アミ氏
割り込んでスマソ。
>>ローディ氏
乙!エテポンゲがまじ格好良い…
>>魔神氏
続きを読んでみたかったのですが新しいストーリーを期待します。
>>オリジ氏
お互いに頑張りましょう。今後ともヨロシク。
書き込むのは来年になります。職人、住民の皆様…
















良いお年を。

99 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/27(火) 14:43:29 ID:lZ+p5nnt0
LEVEL2「魔界」

気が付けばどこかの宿屋で倒れていて、外に出れば訳のわからない場所
さっぱり理解できない
「あの、すみません本当にここはどこなんですか?」
とりあえず宿屋の店主に聞いてみることにする
「ここ?ここは・・・・ひぃ!」
いきなり店主が悲鳴をあげ逃げ出してしまった、俺が後ろを向くと


  _, ._
( ゚ Д゚)

変な動物?、よくわからんが羽の生えたサルみたいなのが二匹立っていた
「キキ、人間だ魔界にはめずらしい人間だ」
動物が人の言葉を・・・・ますます理解できん
「キキ、くっちまえ」
するとモンスターが飛びかかってきた
俺はバックステップで攻撃をかわし魔物のがら空きになった顔を右ストレートで
殴りとばす、少しひるんだようにも見えたが大してダメージは受けていないようで
すぐに体制を立て直す
「キキキ、人間のくせに生意気じゃねえか」
また飛びかかってくる羽っぽいのがはえた猿二匹、今度は避けられない!
「キキ、キ・・・・・・・ギャャャャャャャャャャャャャャャャャャヤ」
何だ?俺は閉じた目を開けると、炎に焼かれ丸焼きとなったサルらしき灰を
目の前で見つけた。

100 :魔神戦争 ◆vNFYAR5c0g :2005/12/27(火) 14:58:05 ID:lZ+p5nnt0
俺が呆然と灰を見つめていると突然羽のはえた物体が目の前に降りてきた
「無事か?けがはしてないだろうな?」
あっけにとられながらもとりあえずうなずく
「そうか、それなら良いんだ、それとわしの名はバラモスだ」
「バラモス?」
「どうした?、まだおびえているのか?」
「いや」
俺はすでに落ち着きを取り戻していた
「ここまできたらなにがきても驚かないよ、初めましてバラモス」
「うむ、さっきのはすまなかったな、なんせ食うこと以外は何の役にもたたん
下等生物だったんでな」
「それよりも、なぜ助けた?」
「なぜか?それはお前が魔王軍に必要だからだ」
「必要?俺が?」
「そうだ、お前が必要だ」
「それじゃあ、なぜ俺を選んだ」
「はぁ?」
「なぜ俺を選んだんだ」
「そんなのはわしにとってはどうでも良いが、お前には素質がありそうだからだ
魔王軍に勝利を導く力のな」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「だが、わしにとってはゾーマなどどうでも良いし魔王軍がどうなろうと
わしにとっては退屈しのぎでしかない」
退屈しのぎ・・・・・・・
「俺は、力を得たい新たな世界を作れるだけの力を」
「ならなおさらだ、くるか?」
俺の答えはすでに決まっていた
「もちろんだだ、これからよろしくバラモス」

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