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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら四泊目

319 :未成年の旅―W :2005/11/08(火) 22:10:52 ID:2jSYzS1e
やり場の無い怒り、とはこの事を指すのだろう。どうすれば、元居た自宅に帰れるのだろうか。
あれこれ考えるのは性に合わないようで、海斗の背中まで垂れる程の黒髪は、見る見るクシャクシャになっていった。

そのまま考えている内、また二時間が経った。ベンチに座って居ながらも、まだ考えていた。時刻は午前七時頃だろうか。
しかし三時間ほど考えても答えは出ない。出る筈も無い。さらに空腹も重なり、怒りは最高潮になる。
海斗「ん、あ――――!!!!チクショウッ!!!!何処まで悩んだら答えが出るんだよ―――ッ!!」
思い切り叫んだので咽てしまったが、こんなことで海斗の怒りが収まるわけも無い。そんな海斗の怒りは、そばにあった三つの樽に向けられた。
おかしくなった自分を制御できず、気付いた時、海斗の脚はもうすでに樽を粉々にしていた。

海斗「・・・あれ?何だこれ?金貨?」
粉々になった樽の残骸の中に、金貨のようなものを見つけたのだ。その金貨には、大して装飾は施されていないものの、大きく『G』と掘り込まれていた。
しかしやはりこの金貨も、見覚えが無い。海斗にも、少なくとも日本の単価では無い事は解ったようだ。

そして、もう一つ、何かが樽の残骸に埋もれていた。銅製のナイフ二本と、皮が表面に張られた板だった。皮が張られた板は、丸い形をしており若干大きい物で、
人に投げ付ければ、まず打撲は間違いないほどの大きさと重さをしていた。海斗はそれをまとめて麻袋に詰め込んだ。
そのとき初めて気付いたのだが、麻袋には紙切れが入っていた。読みづらい字で、こう記してあった。

『世界の心理を知る事を拒む者、恐れる事無かれ。
       心理を知るべきに相応しい時、心理に隠れし心理を
            得るであろう・・・・・・・・・・・・・・・・・。』

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