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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら二泊目

1 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/17(火) 19:10:37 ID:4/FHaAAe
ここはもし目が覚めた時にそこがDQ世界の宿屋だったらということを想像して書き込むスレです
小説形式大歓迎!

前スレ
もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1110832409/

まとめサイト
「もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら」冒険の書庫
http://www.geocities.jp/if_dq/

101 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/28(土) 15:33:15 ID:ZfAUxlyE
>>100
いいおいいおー

102 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/28(土) 20:32:12 ID:Js4KCtly
おおっ!更新しましたか

俺も投下しようかな。。。

103 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/28(土) 20:37:40 ID:ZfAUxlyE
>>102
いいおいいおー

104 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/28(土) 21:03:01 ID:tjsX21I7
まぢ最高ですゎあ〜(ToT)毎回楽しみに見てます。是非最後まで〜〜

105 :DQ2 ◆aZ1oqwTk3I :2005/05/28(土) 22:02:17 ID:XaGA/Bxa
>85=104
半年ROMってられないなら、せめてメール欄にsageと書いてから投稿しる

106 :DQ2 ◆aZ1oqwTk3I :2005/05/28(土) 22:36:35 ID:XaGA/Bxa
 女将としばらく雑談――俺としては情報収集のつもりだが――をしているうちに、思い出したことがあった。
(すぐ近くにローレシア城への旅の扉があるじゃん!
 ローレシアに行きさえすればセーブは可能、敵も弱いからLv上げも出来るし、
 もしかしたらムーンブルク姫一行と旅が出来る上に現実世界に帰る手段も見つかるかも!
 っつーかルビスだったら現実世界に戻る術を知ってそうだし、ルビスの祠まで行って
     もう げんじつにかえるきはないね
     げんじつにもどしてくれ たのむ!
   ニア ころしてでももどしてもらう
 …いや、2つ目の選択肢でもいいけど、とにかく言やいいんだ)
俺の表情がみるみる明るくなるのを察した女将が不思議そうな顔をする。
「あの、もしかして記憶が……?」
「あ、いや、ちょっとだけ戻ったっつーか、ローレシアに行きたいな〜、なんて……」
「ローレシアのお生まれなんですか?」
「そういうわけじゃないけど、あそこがここから一番近い国だし、俺を知ってる人もいるかもしれないし」
デルコンダルのほうがもっと近いが、入国早々キラータイガーにぬっころされるのは御免だ。
「そうですか……」
女将の顔が曇る。……もしかして、俺に惚れてた?
んなわきゃないってのは自分が一番知ってるよ。_| ̄|○
「あの、何かあるんすか?」
「確かに南西の小島にはローレシアへの旅の扉がありますが……」

107 :DQ2 ◆aZ1oqwTk3I :2005/05/28(土) 22:37:15 ID:XaGA/Bxa
 祠が見える町外れまで、女将に連れて来てもらった。
「な……なんじゃこりゃーーー!!!」
海はもの凄い勢いで荒れ狂い、今にも波が船の残骸――俺が乗っていた船ということになっている――を押し潰さんばかりである。
「ご覧のように、10日ほど前から空は晴れているのに何故か海が時化ているんです。
 波が穏やかになるまでは町から出ないほうがいいですよ」
「大した風もないのになんで……???」
「シスターのお言葉だと、北西の海に不吉な気配がある影響かもしれないとのことです」
ザハンから北西っつーと……海底洞窟あたりか?
「時化が収まるまでは船で出るのは無理ってことっすか?」
「ええ……。時化に耐えられるような船も今はありませんし。
 でも、いつかは止むとのことですから、そうなれば祠へ行けますよ」
女将がにっこりと俺に微笑みかける。きっと元気付けようとしてくれてるんだろうな。
「そっすよね!」
だから、俺もブサ顔を無理矢理笑顔にしてみせた。


ザハン脱出計画その3:旅の祠からローレシアに行く(時化が収まるまで無理)

108 :DQ2 ◆aZ1oqwTk3I :2005/05/28(土) 22:37:50 ID:XaGA/Bxa
 時化の海を女将と一緒に見てから一週間ほどが過ぎた。
波もだいぶ収まってきたようなので、ボートを借りて祠に向かうことにした。
ボートなんぞ乗ったこともないが、大した距離でもないし見よう見まねで小島に辿り着く――はずなのだが、
一向に島に近づかないどころか浜辺に戻されてるし。
畜生、ニートの腕力をバカにしやがって!ヽ(`Д´)ノ
諦めて、波間に浮かんだ木片のようなものを観察してみると、どうやら海流は小島側から島に向かって、
つまり北に向かって流れているようだ。
ろくに力も無いヤシがいくら漕いでも無駄ってことか。_| ̄|○


ザハン脱出計画その4:旅の祠からローレシアに行く(海流に逆らえないので無理)

109 :DQ2 ◆aZ1oqwTk3I :2005/05/28(土) 22:54:23 ID:XaGA/Bxa
 (´・ω・`)ショボーンとして町に帰ると、顔見知りになりつつある漁師の奥さんが声をかけてきた。
「なんだい、祠に行ったんじゃないのかい」
「時化の影響かもしれないんすけど、海流が強くて……」
「おかしいねぇ。この辺の波は穏やかだから簡単に海に出れるってダンナが言ってたんだけど。
 ボートと漁師の船との違いかしら」
あ、小さいボートで貧弱なヤシがオールを漕ぐより、海に慣れた漁師に運んでもらったほうが確実じゃん!
「あっ!あの、旦那さんに島まで運んでもらいたいんすけど!」
「宿の女将から聞いてないのかい?
 ここいらの漁師は、一度漁に出たら2・3年は帰ってこないんだよ」
聞いてませんでした。_| ̄|○
DQ2プレイしてた時も攻略と関係ないからスルーしてました。_| ̄|○

ザハン脱出計画その5:旅の祠からローレシアに行く(漁師がいないので無理)

110 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/29(日) 01:19:52 ID:Ym0aotPz
拝啓gYINaOL2aE様、前スレから楽しく読まさせていただきました。貴方の神文才を讃えGODJOBを勝手に送ります、これからも頑張ってください。
追伸GOODの綴りを間違えたわけじゃないですよ。

111 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/29(日) 01:58:26 ID:ft/h+MqS
>110
回りクドい香具師だな…
ハッキリと「乙!!」って云いやがれ!!

112 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/29(日) 02:23:20 ID:VG7ykR+3
>>110->>111
なんかワロタww

113 :110 :2005/05/29(日) 02:59:20 ID:Ym0aotPz
>111
そんなつもりはなかったんだがスマス、じゃ、改めてこのスレの文豪の皆様乙!

114 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/29(日) 12:38:18 ID:Gbg6aBGN
4のがシリアス寄りになってる(面白いけど)分、
2の奴も息抜きにいい感じだな。

115 :冒険の書庫の書記 ◆nUtX8ZK/82 :2005/05/30(月) 00:28:29 ID:+smkbd4M
ここまでセーブしました    
http://www.geocities.jp/if_dq/

>>71さん
ご指摘ありがとうございます。
って今の今まで気がつかなかった ○| ̄|_

116 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 01:32:17 ID:ZrIdVKxz
久々にage

gYINaOL2aEのオナニー長文ウザイ

117 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 01:39:05 ID:ixtQ127y
>>116
じゃ、あんたがそれ以上に面白いの書いて笑わせてみろよ。
読みたくなきゃ、専ブラ使ってトリップでアボーンすればいいだけのこと。

118 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 01:54:02 ID:yRsD71fw
>>116-117
まとめて消えてね

119 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 01:56:41 ID:7NCf5aCg
>116
お前の自己満オナニーレスの方がウザいと思われ

120 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 02:48:48 ID:NUgDJDYf
長文ウザいって言ってる人は、このスレでなにがしたいんだろう
小説を書く、読む以上におもしろいことができるのかな

121 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 07:33:30 ID:wnI9kVEr
長いのは何も悪いことじゃないよ
ただ好き嫌いの問題でしかないよ

122 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 08:21:11 ID:ZrIdVKxz
どうやらgYINaOL2aE信者が多いようだな。
グダグダ長編書けばいいってもんでもないっつの

123 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 08:31:08 ID:yRsD71fw
グダグダ文句付けりゃいいってもんじゃないし
文句に反応しての過度の擁護もイラネ

124 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 08:34:24 ID:/YxsTGpu
まだまだ長編じゃないって。
テキストファイルで1M越えないと。

125 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 08:43:19 ID:wKdMPree
擁護は自演だろ

126 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 08:59:18 ID:/YxsTGpu
擁護はしないが、この程度の量で「長編、長編」と騒ぐのがおかしいと。
これくらいなら中編程度。

127 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 09:29:13 ID:sGYi5avJ
>>115
22は「王家の墓」だよ

あと、SS内の誤字脱字をそっちで修正してもらうのはあり?

128 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 10:24:01 ID:rcFrQ/1x
>>122
物事を斜めに見れてすごいね。
そうだよね。擁護派は厨房だよね。
大勢が楽しんでる中いきなり批判なんてかっこいいよね。

129 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 10:51:27 ID:hnpc8qSP
頼むから職人全員が書きづらくなるような空気作らんでくれ
一人の職人を叩くことで他の職人が書きやすくなるわけでもないだろうし
かちんとくるのもわかるが叩きを叩き返して収まるわけないだろ


130 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 11:04:59 ID:gmZbeKHO
まあ荒らしはうざいけど、需要多いスレだし中長編スレと
1発ネタ系スレを分けるのは有りかもなあ。

131 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 11:47:09 ID:l/HfVnsv
お前らバカか?

ヒント:丁度中間試験が終わって遊びたくなる頃

132 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 12:19:19 ID:/AvDtwIY
同人キモオタ小説スレ晒しage

133 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 13:40:27 ID:kbPenYKh
さあ もりあがってまいりました

134 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 19:06:50 ID:Lu/KUtrm
2スレ目か。相変わらずヲタ臭い小説ばっかだな。
初代のノリは一体どこへやら。晒しage

135 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 20:35:28 ID:xfEfm1+3
前スレの最後に投下されたやつ面白いな。あれで終わり?

136 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 20:46:31 ID:Q/6dbQD6
ほんとFFDQ版って厨房が多いなと思った今日この頃


137 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 21:30:38 ID:enxYbrmT
◆gYINaOL2aEの文章は月姫みたいな同人ノベルの影響を受けている。

138 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 21:37:09 ID:MFsSKTXv
面白いからいいじゃん

139 : 埋めマン :2005/05/30(月) 21:38:56 ID:Tvci/O8v
>>135
終わりってかスレの容量パンクした。
それが目的だったんだけど。

140 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 21:46:02 ID:MFsSKTXv
続き読みたい
世界を救う元暴走族ハゲワラ

141 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 21:55:43 ID:Zmhh0+uw
埋めマン最高ww
是非続きを書いてもらいたい

142 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 06:05:08 ID:IZadixDp
>>138
あれが楽しめるのはあなたのようなヲタクだけですよ(^ω^;)


143 :埋めマン :2005/05/31(火) 07:32:53 ID:uBrHLa4+
勝った。俺はこの化け物に勝ったんだ。
緊張が安堵に変わる。体が熱い。返り血に染まった自分の体を眺める…

……え……

一瞬目を疑った。そこにはヤリが深々と突き刺さっている。思わず声をあげる。
が、出ない。代わりに口からはおびただしい量の血が噴出す。
そうか俺はまた死ぬのか。今度目が覚めたらそこにはどんな世界が広がってるのだろうか。
こんな俺の姿を見てジジイはどう思うだろうか。

今まで生死の淵を彷徨った事は二度ある。いやここに来た経緯を入れると三度か。
一度はガキの時に肺炎をこじらせて死に掛けた。あの時は両親そろって心配してくれてたっけ。
二度目は単車で事故った時。すでにその時親父しかいなかったが俺の意識が戻るまで三日間絶食してたらしい。

激しくどうでもいい話だ。なんで俺はこんな事考えてるのだろうか。不思議とやすらかな気持ちだ。
段々と意識が遠のいていく。いよいよここまでだな…さよなら俺…









144 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 07:33:46 ID:uBrHLa4+
次に目を開けた瞬間目の前にジジイがいた。まったく状況が飲み込めない。
ジジイが口を開く。どうやら俺は生き返ったらしい。この世界では神様の気まぐれで稀に死人が甦るようだ。
そして生き返ったやつは必ず教会に現れる。ジジイも何度か経験あるらしく意外と冷静だった。
俺は結局生きていたという結果に妙な脱力感を覚えその場に座りこんだ。
ジジイは俺が無事だとわかると長々と説教を始めやがった。うぜえ。
無視して教会を出ようとすると町民が数人駆け込んできた。あろうことか皆俺に向かって礼を言いやがる。
ちっ他人にすがる事でしか救われない弱者どもが。負け組みのオーラがプンプンするんだよ俺に近寄るんじゃねえ。
心身共に疲れ切った俺は無視して部屋で寝ようとする、が、その時意外な言葉が舞い込んできた。

よっ町の英雄さん今夜一杯どうだい?

酒…つまりこういう事だ。こいつらは畑の魔物を追っ払ってくれた礼に酒を飲ませてくれると。
ちっ…………………気が利くじゃねーか!この俺様に酒を振舞うとは殊勝な心がけだ!ははははは
という事で夜町の酒場でささやかなパーティが開かれる事になった。それまで俺は寝る事にする。


145 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 07:34:43 ID:uBrHLa4+
ー夜ー

町の小さな酒場につくとそこには十数人の人がいた。みな笑顔で気持ち悪い。
進められるままにまずビールを一杯飲む。癖があるがなかなかこれはこれでうまい。
ガキがこっちを見てる。あ?目が恐いだ?うるせー殴んぞあっち行け。
と、ここで凄いものを見つけてしまった。バニーの姉ちゃんだ。しかもかなりの食い込み具合。
こっちの酒場ではこれがスタンダードなんだろうか。だとしたらかなり顔がにやける。
最初は気持ち悪いオタのコスプレ集団のような世界だと思ったがこれなら悪くないかもしれない。
ここからの大量の酒をがぶ飲みし意識がなくなる。例のごとく気づいたらベットの上だった。
うー頭が痛い。今日は一日中寝てようと決めた矢先ジジイが勢いよく部屋に飛び込んで来た。
うるせー殺すぞジジイ!あっ?これから会わせたい人がいるからすぐ準備しろだ?
知るかボケ!俺は二日酔いで死にすなんだよ!寝かしとけや!
しかしどうやら相手はかなりお金持ちらしくしかも昼飯を食わせてくれるらしい。
金持ち=肉。俺はすぐに準備を始めた。

146 :冒険の書庫の書記 ◆nUtX8ZK/82 :2005/05/31(火) 07:38:39 ID:8fg7+thA
>>127
ご指摘ありがとうございます。
訂正しました。
誤字脱字については、明らかなものについては指摘していただければ訂正してもいいかと。

記録自体はまたあとでさせてください。

147 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 13:46:27 ID:uBrHLa4+
準備ができジジイの所に行く。外へでてジジイが羽のようなものを放り投げた。

その瞬間信じられない事が起こった。

体が宙に浮き空を飛んだ。あっという間に小さな城の前に到着した。
そしてさらに驚いたのが会わせたいというのはそこの王様らしい。粗相のないようにと注意された。
連れられるがままに城の中を進む。さすがにあちらこちらに兵士がいる。
そして階段を上るとそこには大臣らしき人物と王様らしき人物がいた。

俺は権力者が嫌いだ。権力で肥えた豚は死ねよと思っている。

適当に話を流していると突然聞かれる。

で、きみは旅人なのかね?何の目的で旅をしてるのかね?

考えた事もなかった。訳もわからずこの世界に来て、ノリで化け物相手に喧嘩売って、ぶっ殺されて、
生き返って、今王様の前にいる。俺はこれからどうしたいのだろうか。元の世界に帰りたいのだろうか。

否。

もはや別に帰りたくはない。俺はしばらく黙りこくった。そして一つの単語が頭を過ぎる。

…世界征服…

そうだ。どうせならこの世界を手に入れてやろうじゃねーか。正直今更恐いものなんてない。
男なら一度は誰もが夢見る世界征服。この世界で実現してやろうじゃねーか!
妙に興奮してきた俺は一応自分を磨くための旅をしていると答えておいた。我ながらかなり恥ずかしい。
王様はうんうんと頷くと無茶なお願いをしてきた。今この世界のどこかを勇者が旅をしている。
会ったらそいつに協力しろだとさ。生き返った事、魔物を倒したその腕力はもしかしたら俺も選ばれし
ものかもしれないとの事だ。たくどこまでもおめでてえやつらだな。そんなわけあるかっつの。
しかしながら旅の軍資金として500G、ちなみにこの世界の通貨はゴールドというようだ、と
うまい昼飯を食わせてくれるそうなので頑張りますと答えておいた。

148 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 14:20:34 ID:uBrHLa4+
その日は一日中情報集めと旅の準備に走り回った。得られた情報は

@魔王と呼ばれるやつが世界征服しようとしてる
A勇者と呼ばれるやつが魔王討伐の旅に出てる
B勇者一向は選ばれしものなので高確率で生き返れる

つまり俺にとって魔王も勇者も邪魔な存在なわけだ。この世界の覇者になる為にはこいつらを
どうにかしないといけない。俺は考えた。やはり最初どちらかに味方して片方を倒す。
そしてその後もう片方を潰すのが一番効率がいいかもしれない。ではどちらに味方するべきか。
普通に考えて勇者の味方だろう。しかし待て。どうも魔王がそこまで強いやつとは思えない。
おそらく単純な喧嘩なら恐ろしく強いだろう。ただそんな強いやつが手下を使ってちまちま
小さな町の畑なんぞ襲わせたりするだろうか?もしかして世界征服などたいそうな事しでかしてる
わりには小心者なのかもしれない。もしくはただのバカか。仮に勇者が屈強な大男だとした場合
トータル的に勇者>魔王だろう。そこで俺は勇者討伐の旅に出る事にした。
ただ今のままではどちらにも勝てそうにない。アホ猪に苦戦するくらいだ。
やはりここはどう考えても強力な武器がいる。さすがに釘ひのきだけじゃ心もとない。
それと仲間だ。忠実にして強い舎弟が必要だ。
ここで旅の目的が明確に定まった。

「この世界で新鬼浜爆走愚連隊を結成して勇者を潰したのち魔王にカチ込みをかける」

こうして俺の冒険は今始まった…

149 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 14:27:37 ID:7aZIhC7Z
族結成ハゲワラw

150 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 14:53:05 ID:uBrHLa4+
一応ジジイにも世話なったし挨拶しとくか。頼むから無茶はするなたまには帰ってこいだと?
これだから辛気臭い年寄は嫌いだ。なにが悲しくてこんなじいさんの顔見に帰らなきゃいけないんだ。
まああのビールとバニーの姉ちゃん見にたまには戻ってやってもいいがな。ついでに生きてるかどうか
確認しに帰ってやるか。そうしてジジイはまた例の羽を使って帰って行った。

さて次の目的地だがどうやらここから南に大きな町があるようだ。どうせなんのあても無い事だし
とりあえず人の多いとこの方が色々情報があつまるかもしれない。俺は南を目指す事にした。
ちなみにここでの収穫は「たびびとのふく」と「やくそう」をいくつか買った。
道具屋のおっさんが旅にでるなら絶対もってけと勧めたからだ。
あっそれと城での飯は超絶最高にうまかった。あの肉の味は忘れまい。

町をでてしばらく歩く。頭に防災頭巾の顔色の悪いガキが道端にたっている。

!?

そいつは俺を見るや否や弓をかまえ矢を放った。必死にかわす俺。
なんてガキだ。親のしつけはどうなってるのだろうか。知らない人に矢を放っちゃいけませんとは
教えられなかったのだろうか。そんな事を考えてるうちに第二射が飛んで来る。
太ももに刺さった。痛い。しかしこの距離だと反撃できん。じわじわ弄り殺しになるだけだ。
さてどうしたものか。おっよく見ると連射は出来ないらしくリロード中に隙ができている。
ここだ。俺は勢いよくガキに向かって走りだした。矢が飛んで来る。盾で強引に叩き落す。
そして次の矢を弓に掛ける瞬間俺の中段回し蹴りが直撃した。中段といっても身長差でちょうど
ガキの顔面にヒットする。間髪入れずに左の順突き、右の逆突きが入る。
俺がもっとも得意とするコンビネーションだ。ガキはその場にうずくまる。勝った。
俺は親父の影響でジャリのときから空手を仕込まれてきた。まさかこんなとこで役に立つとは。
しかしこいつはおそらく魔族だろう。こんなガキの時から躊躇無く人に向かって矢が撃てるなんて
なかなか感心できる。昔連れにひとし君というのがいたが、そいつは親が極道で小学生のうちから
妙に刃物の扱いがうまかった。もしかして魔族はそれが一般的なのだろうか。
なんてデンジャラスな人種だ。

151 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 19:23:48 ID:uBrHLa4+
立ち上がった色の悪いガキは命乞いしてきた。無論俺は許した。子供を手にかける趣味はない。
法の道は外れようとも人の道は外れないのが族の粋ってもんだろ。イカスな俺。
そさくさと去っていくガキを尻目に俺は刺さった矢を抜いた。困った。
この傷で目的地まで歩けるだろうか。しばらく進むか引き返すか考え込む。
ん、そういや道具やでなんか買ったっけな。たしかこの辺に…あったあった。
俺はやくそうを取り出した。使い方がわからないので傷口にこすり付けてみる。
するとどうだろう。みるみるうちに痛みが引き傷口が塞がっていく。これは便利だ。
次の町ではやくそうを大量に買おうと心に決め俺は歩き出した。が、疲れた。
照りつける太陽がむかつく。やかましいセミの声がむかつく。あまりにもむかつくので大きな岩の
影で小休止する事にした。なかなか涼しくていい感じだ。いつのまにかうとうとし始める…

グゥウォオオォォッゥ!!!

とてつもない唸り声に飛び起きた。岩の脇から覗くと変なじいちゃんが2mは優に超す熊に襲われている。
状況は絶望的だ。貧相なじいさんに勝ち目は無い。俺は思った。ご愁傷様だな。
心の中で静かに念仏を唱えてやった。じいさんも観念したのか目を瞑ってブツブツ言っている。そして叫んだ。

メラミ!!!

え?メラミ?最後の言葉にしちゃヘンチクリンだがまあ気が動転してたんだろう。誰だって死を目の前にして
冷静でいる事の方が難しい。俺は熊に気づかれる前にこの場を去ろうと逃げる準備をした。

その瞬間あり得ない光景を目にする。

じいさんの手からデカイ火の玉が発射され熊を直撃した。一瞬で熊は黒焦げになった。


152 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 20:48:58 ID:ziKC25jX
>埋め氏
GB!  できたらトリップつけてくれ。

153 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 21:39:34 ID:RoJDt9lQ
トリップつけるくらいなら名無しにしとけ。

154 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 22:21:11 ID:q6FwXnAO
されには同意

155 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/31(火) 23:26:16 ID:HjlfqOIc
書記さんは作品ごとに個別のトリップ付いてた方が楽だと思うが

156 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 01:36:16 ID:Dv9ywFcE
情けない事に俺は完全に腰を抜かしてしまった。じいさんが立ち去ろうとする。このまま帰すわけにはいかない。
おい!と声を上げる。裏返ってしまった。最悪だ。
とりあえずじいさんに駆け寄る。今の炎は何なんだと尋ねる。じいさんはキョトンとしている。
は?おぬし魔法を見たこと無いのかだと?あるわけねーだろバカ。おまえら変態集団と一緒にすんな。
どうやらこのじいさんは職業魔法使いらしい。魔法使いといっても俺には引田天功かウザイ眼鏡の外国のガキか
柔術マジシャン・ノゲイラしか頭に浮かばない。しかしこんなじいさんでも熊を倒せるなんて何て強力な力だろう。
じいさんに俺にも魔法を教えてくれと頼んだ。断られた。
かわいい年寄りの大ピンチを傍観しとるようなやつには教えてやらんとニヤニヤしながら言いやがった。

こいつ気づいてやがった…

じいさんが歩き出す。とりあえずついて行きしつこく頼み込む。…がこのじいさんほんとにとんでもない野郎だった…
肩がこっただの喉が渇いただの腹が減っただの俺を完全にパシらせやがる。元総長のこの俺様を!こんなヨボヨボが!
挙句の果てに疲れたら背負えと言いやがった。俺は顔面凹ましてやりたい気持ちを抑えつつおぶる。
だいぶ歩いた。もう少しで町だから降ろせと言うので降ろした。どうやら目的地は一緒らしい。
さあ教えろと詰め寄る。じいさんは一言言った。

無理じゃ。

無言で俺のジェットでこぴんがじいさんに炸裂する。じいさんあわてて説明し出す。
要点をまとめるとこういう事だった。
まず魔法には「信じる」力が必要だと。魔法に縁のない環境で育った俺にはできるわけないという意識が
先行してしまう。尚且つ人には向き不向きがあり明らかに戦士系の俺には厳しいだろうということだ。


157 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 01:52:29 ID:Dv9ywFcE
やれやれまったく凡人の考えだ。だいたいこんなじいさんに出来ておれに出来ないはずがないだろうが。
それでも教えろと脅しをかける。じいさんしぶしぶ基本を教えてくれた。

@頭の中で炎をイメージする。
A相手に手のひらを向ける。
Bメラ

え?こんだけっすか?こんだけで手から火がでるんすか?楽勝じゃん。俺は意気揚々と構えそして叫ぶ。

メェエエエラァアアア!!!

静寂。
沈黙。
ああ今日もいい天気だなあ。
俺のシャウトだけが虚しくこだまする。じいさん腹を抱えて笑う。
俺のババチョップがじいさんの脳天に直撃する。じいさん悶絶。
その後色々聞いたがやはり素人が簡単に使えるものではないようだ。
毎日精神統一の為瞑想したり、よりリアルなイメージが出来るようにトレーニングしたり、
魔法の理論そのものを学んだりと色々やらなきゃ使えるようなはならないらしい。
ただ一つ希望があるとすれば、出来はしなかったが俺がメラと叫んだ時本人には「火が出る」という
確信があった。その気持ちがある限りいつかは使えるようになるそうだ。
当たり前だろ。乱立する100もの族を一つにまとめた男ぜ?俺に不可能はない。
町の入り口でじいさんと別れる。町長の家に呼ばれてるので一通り町を回ったら来いとの事だ。
町長=権力者=金持ち=肉
俺は即答でわかったと返事した。

158 :トリは付けた方がいいんかいな? :2005/06/01(水) 04:10:23 ID:Dv9ywFcE
でかい町だ。一日かけても全部回りきれないだろう。適当に情報集めてからじいさんのとこに
肉食いに行くか。とりあえず道具屋に向かう。やくそうを買いだめするためだ。
途中柄の悪そうな三人のチンピラどもにからまれる。この世界にも恐喝はあるのか。なんかちょっと嬉しい。
とりあえず釘ひのきで一発ぶん殴る。

バキ  あ…

折れた。今まで酷使していたせいで相当ガタがきていたようだ。さらば相棒…
一人は頭から血を流し倒れもう二人は明らかにビビッてる。所詮群れなきゃ何も出来ない雑魚か。
片方がナイフを取り出した。金を出さなきゃ刺すと凄む。
俺はナイフ程度の刃物はまったく恐くない。今まで相手の武器でびびったのは日本刀と
ひとし君が拳銃取り出した時くらいだ。あれは本当にびびった。
まあ素手で対抗するのも何なんで俺もナイフを取り出す。こないだの極道猪戦で血錆がべっとりのナイフだ。
それを見た二人の顔色がみるみる変わる。そして今日の所は見逃してやると倒れているやつを担ぎ
超速で逃げていった。なんてお約束なやつらだ。
しかし困った事に相棒の釘ひのきは折れてしまった。さすがにこのアウトローな世界を丸腰で旅するのは危険だ。
やくそうより武器が先か。そう考えると俺は武器屋を探し彷徨いだした。ちょうどすぐ角のとこにあった。
ついてるな今日は。中に入る。前のシケた武器屋と違い見るからに強そうな武器が並んでいる。
そこで一際目立つ武器を発見した。「ドラゴンキラー」と書いてある。まさに覇者たる俺にぴったりの武器だ。
店主は言う。

それは15000ゴールドだぜ。

ここで新たな問題が生まれた。俺は貧乏だった。残金38ゴールド。とても足りない。一応交渉してみる。
おまえには常識がないのかと言われた。正直裸覆面に言われる筋合いはないと思った。
むかつきつつも武器屋を後にする。金がなけりゃどうにもならんと町長の家に向かう。
途中道端の人に尋ねるが決まってこの町に町長はいないと言われる。あの糞ジジイ…はめやがった…
しかし代わりに新たな情報を得る。どうやら町長はいないが王様はいるらしい。城に向かう事にした。
その城はこんな見るからに怪しい俺でもすんなりと通してくれた。なんて無防備な城だろうか。
中央の階段を昇るとそこは王の間だった。

159 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 05:58:15 ID:OGjEYVn4
>>158
GJ!
ひとし君が物凄く気になる今日この頃・・・

どちらでも。>トリップ
つけたければつければいいし。おまかせします。

160 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 06:05:38 ID:JAl6pNa5
ひとし君何者だよww

161 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 06:17:00 ID:r53ck6y6
ひとし君すげぇ
つーか バキ が相手の骨が折れた音だとかん違いしたw

162 :めんどいんでつけないです :2005/06/01(水) 08:48:30 ID:Dv9ywFcE
王様の前にはあのじいさんがいて何か話こんでやがる。俺は何となく無性にむかついた。
しっぺの一発でも決めてやろうと前に進む。とここで王様が話しかけてきた。

前も言ったが俺は権力者が嫌いだ。金に溺れ腐った豚は死ねよと思う。

が、ここの王様は違った。ヤバイ。目がヤバイ。今まで数々の修羅場を潜り抜けてきた俺にはわかる。
例えるなら武闘派系の組の親分の目だ。只者ではない。俺は身構えた。

頼みがあるのだがー

突然王様は切り出した。そしてその頼みに俺は愕然とした。
盗賊に王冠が盗まれたらしい。それを俺に取り返せと。なんてやつだ…
まず王のくせに象徴である王冠を盗まれるという間抜けさ。
続いてそれを見ず知らずの旅人に取り返してくれと言うおおらかさ。本物のバカか大者かどちらかである。
てかとりあえず自分のとこの兵士送れよバカと思ったがそうもいかないらしい。城の警護で手一杯だそうだ。
王冠盗まれといて今更警備も糞もあるかと思ったが如何せん俺も貧乏だ。
王の願いともなるとかなりの報酬が出るのではないだろうか。
もし出なくともその王冠を売っぱらえばかなりの額になるのではないだろうか。
というわけで俺は引き受ける事にした。支度金として5000ゴールドくれた。さすが太っ腹だ。
じいさんの話によると盗賊の名前はカンダタ。手下を引き連れ東の党の塔にアジトを構えている。
かなりのツワモノのようだ。王様はじいさんも連れてけと言ったが断った。またおぶれとか言われても
めんどくせーし報酬も独り占めしたい。そもそもこんな性格悪いジジイと一緒に旅なんかしたくない。
早速俺は5000ゴールドを持ってさっきの武器屋を訪れた。
散々悩んだ挙句「てつのおの」と「くさりかたびら」を持って店主の所に行く。
なぜか店主は物凄く同情した目でこっちを見てる。
え?何自首した方が罪が軽くなるだと?ちょ!おま!俺は強盗なんかしてないっつの!
店主に完全に怪しまれたまま俺は武器屋を後にした。

163 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 09:42:23 ID:Dv9ywFcE
出発は明日の朝一でいいなと思い今日は宿をとり休む事にした。宿屋の看板を見つけ中に入る。
一泊12ゴールドらしい。これは安い。破格だ。と言ってもただベットが借りれるだけで飯も風呂も
ついてないようだ。ライダーズホテルのようなものか。おそらくこの世界は旅人が多いためこの料金でも
十分経営が成り立つのだろう。飯は城に行って勝手に食うとして風呂には入りたい。聞くと旅人は近くの川で
水浴びをすることが多いらしい。そこで俺も川に向かった。途中道具屋を発見したのでやくそうを買い込む。
服を脱ぎ水につかる。冷たさが心地いい。腹に目をやるとそこにはヤリが刺さった生々しい痕がある。
はたして俺はカンダタとか言うやつに勝てるのだろうか?また死んでしまうのではないだろうか?
いやいやまてまて。負けるはずがない。そもそも相手は同じ人間だ。だったら俺の方が強い。
と自身に言い聞かせ宿に向かった。しかし酒場の看板が目に留まる。明日に備えて軽く英気を養っとくか。

3時間後残りの全財産を使い切った俺は千鳥足で宿に向かった。

ー次の日ー

目覚めるともう太陽は高かった。寝坊した。頭痛い。腹減った。
俺はふらふらしながらかろうじてポケットに残ってた5ゴールドでパンを買いかじりながら町を出た。

今日もいい天気だ。しばらく歩くと青寒天が出る。相変わらずかわいい。よくみると隣に色違いの赤寒天まで
いやがる。こいつらは噛み付かれるのにだけ注意すればウエイトが軽いため体当たりはまったく効かない。
殺すのも可哀想なんで無視する事にした。後ろから必死に追いかけてくる姿またかわいい。
俺がこの世界を制した暁には寒天を飼おうと思う。楽しみだ。
寒天が諦め追いかけてこなくなると今度は犬が現れた。が、よく見ると所々が腐っている。気持ち悪りい。
俺は買ったばかりのてつのおので真っ二つにした。何がショックかっていきなりおのが汚れた。
新相棒の最初の獲物が腐った犬とは…俺はテンションが下がりつつも塔を目指した。

道中ゾンビ犬だの寒天だのでかいきのこだのが現れるがてつのおのの威力により苦戦する事は無かった。
そしてついに塔が見えてきた。

164 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 10:04:36 ID:Dv9ywFcE

塔に入る。見張りなどはいない。ひとまず道なりに昇って行く。ややこしい。造ったやつちょっと来い。
しばらく昇ると妙な三人組みがいた。向こうは俺の顔を見るなり顔色が変わる。
あ!こいつらこないだボコったやつらじゃん。そうかカンダタの手下だったのか。
三人で何か話し合っている。そして逃げた。俺も追って階段を昇る。

そこにはカンダタと思われるパンツに覆面&マントというとんでもない格好のやつがいた。
しかし手下が手下なら親分も親分だ。なんてファッションセンスだ。俺の戦闘意欲はマックスで失せた。
めんどくせーからとっとと終わらそうと思いよくも俺の子分をだの俺の名前は大盗賊カンダタだの
言ってる間に近づいて一発脳天にてつのおのを見舞う。ガキンッと金属音が響く。
こいつ覆面の下になんか仕込んでやがるな。カンダタは激怒した。
おまえには倫理ってものがないのか外道!と言われる。盗賊が何言ってんだ…
そして子分にこいつは俺一人で片付けるから手を出すなと言った。アホだ。正真正銘のアホだ。
そこから俺とカンダタのタイマンが始まった。お互い腕が上がらなくなるまで斧を振り回し
顔がボコボコになるまで殴りあった。最後に立ってたのは俺だった。

165 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 10:06:18 ID:Dv9ywFcE
カンダタは観念したのか煮るなりやくなり好きにしろと言う。俺は「きんのかんむり」を取り返した。
もうここには用はない。足早に塔を出た。入り口の所でカンダタらしき悲鳴が聞こえる。
無視してよかったのだが何となく見に行ってみた。カンダタがデカ蛙数匹に囲まれている。
手下は気絶している。…弱い…なんて弱い盗賊団なんだ…さすがに同情を禁じえない。
適当に蛙を追っ払うとカンダタが涙目で抱きついてきた。
痛いって!そんな力入れるなっつの!俺は男に抱きつかれて喜ぶ趣味はねーんだよ!離れろ!

カンダタは世界で一番蛙が苦手らしい。俺は命の恩人と崇められてしまった。なんだこの展開は。
だがしかし次にもっと驚く展開になる。カンダタが俺を子分にしろと聞かない。子分も同じく騒ぐ。
嫌だと言って塔を出たが後ろからゾロゾロついてくる。マジ勘弁してくれ…
そこで俺はこいつらを舎弟にする事にした。新鬼浜爆走愚連隊栄光の船出だ。
子分は塔の警備役(というか足手まといなんでいらない)として置いていく事にする。
一応俺らは盗賊じゃなく族なんだと言う事を言い聞かせたがこいつらはバカだから理解してないだろう。
まあいい。とりあえず親分じゃなく総長と呼ばすのだけは徹底させよう。

来た道を戻る。もう日が沈みかけている。途中魔物も出たがカンダタが一人で暴れて片付けた。
なかなか使える野郎だ。特攻隊長くらいにしてやってもいいかも知れない。
そうして城に戻った時にはすっかり夜も更けていた。

166 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 10:27:28 ID:B0calMek
鬼浜爆走愚連隊ワロスw

167 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 15:04:06 ID:O8owkY8Y
カンダタワロスW
普段あんま目立たんサブキャラもっと出して欲しいかも

168 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 15:45:05 ID:OMFU7zV9
4かと思ったらいきなり3の世界かよw

169 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 16:55:02 ID:JAl6pNa5
もう無茶苦茶だなw

170 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 19:25:36 ID:Dv9ywFcE
門番はカンダタを見て腰を抜かしていた。無視して進み王様の前に立つ。
王様にきんのかんむりを渡した。衛兵がカンダタを連行しようとするので止める。
そしておうかんも戻ったしこいつを無罪にしてくれないかと頼んだ。大臣憤怒。
まわりがざわつき始める。もしこいつを引き渡すのを拒否すると俺も連行されるかもしれない。
しかし舎弟のために体を張るのは総長として当然の事だろう。俺はこの国と戦争する決意をした。
そして王の重い口が開く。


いいよ。


一瞬時が止まった。


大臣が物凄い勢いで王様をまくし立てる。なんてイカしたヤツだろう。最高だ。
じいさんはゲラゲラ笑ってる。次の一言がまたイカレた内容だった。

さあ!おうかんを取り返した英雄をもてなす宴の準備をせい!

数時間後おうかんを盗んだカンダタ、盗まれた王様、取り返した俺という異色中の異色の組み合わせで
宴会が始まった。カンダタは物凄いペースで酒を飲む。こいつ自分がしでかした事をわかってるのだろうか?
王様も王様でヘラヘラしながらこれまた凄いペースで飲み続ける。大臣は呆れて物も言えないといった感じだ。
まあそんな事よりも俺はこの国の肉料理に感動した。甘辛く重厚でそれでいてしつこくない。
三人の豪快な食いっぷり、飲みっぷりに即発され兵士達も騒ぎ出し、明け方には全員床で寝ていた。
ひたすら飲まずに食っていた俺はこの光景を見て思った。
ああこの国は純粋にバカなんだと。そらおうかんも盗まれるわ。
と、ここでじいさんが話しかけてきた。いきなり身の上話を始める。興味ねえどっかいけよジジイ。

だが話の内容は驚くべき内容だった。このじいさんと王様は昔一緒に冒険した仲らしい。
しかもその冒険というのも魔王討伐だというのだ。その時は多大な犠牲と共に魔王を封印できたらしい。
信じがたい話だが俺は妙に納得した。あの王様の目はカタギの目じゃない。絶対に人を殺めた事のある目だ。

171 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/01(水) 23:26:38 ID:DrpL8ZdI
総長GJ!
DQ4の続きもキボン

172 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/02(木) 02:04:13 ID:gtJdzT0Y
次の日このバカ王はまたまたとんでもない事を言い出す。
は?自分も久々に旅がしたいから代わりに王にならないかだと?こいつラリッてんのか?
……目が笑ってない。本気だ。俺は旅の目的があるのでと断った。
バカ王はそれなら今度こそこのじいさんを連れて行けと言う。
俺はそれも断ろうとした。だがじいさんを連れてく事がカンダタ釈放の条件だと言いやがる。
なるほどさすがに監視役もいないまま犯罪者を野放しにできないというわけか。俺はしぶしぶ了承した。
こうして不本意ながら新鬼浜爆走愚連隊(以下略して鬼浜)に新たな構成員が増えた。
現メンバーは

総長:俺
特攻隊長:カンダタ
構成員:じいさん、子分A,B,C

……非常に頭の痛くなるメンバーだ…硬派にも武闘派にも程遠い…俺は初めて自分のやってる事が
不安になった…だが今はもう前に進むしかない。バカ王は報酬として一万ゴールドくれた。

その夜、記念すべき第一回鬼浜会議が開かれた。議題は次の目的地についてである。
俺的には早く勇者にあってどんな輩か確かめたい。じいさんに勇者について何か知らないか
聞いてみた。知っていたのは勇者の故郷はアリアハンという町であるという事だった。
一方カンダタにも何か情報がないか聞いてみる。明日の朝は目玉焼きがいいそうだ。
こいつ今後一切の発言権は無い。とにかく明日から勇者の足取りを順に追ってみようと思う。
今日はもう遅いので宿で一泊する事にした。

173 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/02(木) 02:32:21 ID:gtJdzT0Y
次の朝出発の挨拶をしにバカ王の所に行く。まだ王にならんかとか言ってやがる。しつけえ。
アリアハンへ行くと伝えると船をだしてくれるようだ。貸切で。VIP待遇じゃん。バカ王もたまにはやるな。
そうして船に乗り込んだ一行はアリアハンを目指した。道中暇なのでじいさんに魔法を習う。
どうやら俺には「リアルにイメージする力」が足りないらしい。じいさんは松明や焚き火ではなく、
もっと攻撃的な炎を頭の中に思い描けと言う。攻撃的な炎…
そういや昔抗争中の族にひとし君の単車のオイルタンクに穴開けられて、気づかずに乗って引火して
炎の塊になって爆走した事あったっけな。よく生きてたなあいつ。
そんな事をぼんやり考えながら俺は手のひらを構えメラッと叫んだ。

出た。

炎の塊が船のマストを直撃する。燃えるマスト。じいさん慌てて手から氷の塊を発射し消化する。
じいさんとカンダタと船長が物凄い勢いで詰め寄ってきた。船を沈める気かと叫んでいる。
しかし俺にはそんな声まったく届いてなかった。出来たのだ。俺にも魔法が使えたのだ。
そこから二日後アリアハンにつくまで俺はひたすら練習を重ねた。徐々に火の玉も大きくなる。
俺は天才かもしれない。自分で自分の才能が怖いぜ。
しかしじいさんはそのくらいの魔法ならガキの頃にもうできたわいと言った。くっ目の上のタンコブが。


アリアハンに到着する。なかなかきれいな町並みだ。じいさんは王様に挨拶に行った。
おまえも来いと言われたが堅苦しいのはいやなんで一人でぶらつく事にした。カンダタは腹が減ったと
うるさいので50ゴールド渡してどっかやった。

174 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/02(木) 08:07:25 ID:gtJdzT0Y
きれいな町並みだがシケた所だった。強い武器もない。きれいなねーちゃんもいない。典型的な田舎町だ。
こうなったら昼真っから酒でも飲んでやろうかいと酒場に入る。町の規模にしちゃかなり大きな酒場だ。
そこは酒場兼人材派遣センターのような所らしい。冒険に出る人が有志を募れるシステムだ。
年齢や職業や性別を指定すると合致した人と出会える…え?これって出会い系サイトと同じじゃないか?
もしかして表向きは「冒険者の集まる酒場」だがほんとはただの出会い系酒場なんじゃないのか?
とりあえず俺も利用してみる事にする。その時だ。奇抜なピエロの格好をしたかなり大柄な男に声を掛けられる。
どうやら仲間にして欲しいらしい。腕には自信があるそうだが俺はこれ以上色モノが増えても敵わないので
丁重にお断りした。ジーッと見つめてくる。こっち見んな気持ち悪い。クソが。俺は仕方なく酒場を後にし城に向かった。

城に入り王の間まで行く。じいさんが王様と親しげに話している。しかしこのじいさん侮れない。
各国の王とここまで親しいじいさんは他にいるだろうか。食えないジジイだ。
その後王様と話し、勇者は北に向かったと聞く。北か。今出来ることは追う事だけだ。
この町にこれ以上いる必要もないと思い早速出発する。あっカンダタ忘れてた。
町中探し回ると結局さっきの酒場の中にいた。となりにはあのデカピエロがいる。
二人で酒を飲み意気投合しているようだ。バカ同士気が合うのだろう。
…嫌な予感がする…
案の定カンダタはこいつも連れてけと言う。じいさんはなぜかまたニヤニヤしている。
はいはい。もうわかりましたよ。好きにしてくれ。という事でまた一人舎弟が増えた。
見るからに怪しいピエロの大男。服装が服装だが相当なマッチョだ。ん?この目どこかで見たことがあるような…

175 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/02(木) 08:38:20 ID:gtJdzT0Y
町を出て北に向かう。振り返る。後ろにはヨボヨボじいさん、覆面パンツ男、ピエロの大男…
これから世界征服を狙う組織とは思えない。次は絶対まともなやつを入れよう。
しかし戦闘は楽になった。実際このピエロ男がバカ強い。大体の流れはこうだ。
まず敵を見つけるや否や俺、パンツ、ピエロが突撃して袋にする。それでも仕留め切れない場合
後方からじいさんが炎なり何なりだしてTHE ENDだ。むしろ魔物の群れなんかより俺らの方が全然柄悪い。

特に強い魔物も出て来ず暇なので鬼浜軍事訓練を行いながら進む事にした。要は俺がパンツ、ピエロと
ど突き合いながら進むのだ。これがまたしんどい。この二人その辺の魔物より遥かに強い。
しかし俺も総長としてのプライドがあるため負けるわけにはいかない。次の町に着いた時は三人とも
血だらけのボコボコだった。みんなやくそうをアホほど買って全身に塗りたくる。
その日は疲れたので宿で一泊した。

次の朝。

勇者は「いざないのどうくつ」なるとこに向かったらしい。何か痕跡が掴めるかも知れないので
そこに向かう事にした。今日はじいさんに魔法を習いながら歩く。なんとなくコツがわかってきた。
要はイメージなのだ。炎が上手くイメージできるやつは炎系の呪文が得意だし、氷を上手くイメージ出来る
やつは氷系の呪文が得意なのだ。何にせよ、「イメージ」と「確信」と「集中力」が大切なのだ。
俺はやはり天才なのかもしれない。そんな事を考えているうちに洞窟についた。

薄暗い陰気な感じの洞窟だ。なぜか洞窟の中にもじいさんがいたが俺はもう年寄りはお腹一杯なので無視した。
いかにも怪しい吹き飛んだ壁を抜けしばらく歩くと紫色の角うさぎが数匹でてきた。
どうせ雑魚だろうといつものように三人で突撃する。

ラリホー

そこからの記憶は無い。目が覚めるとじいさんが一人でゼーゼー言いながら汗だくで立っていた。
じいさんはなぜかキレ気味で初めての敵にはもっと慎重にだの何だの説教を始めたが無視した。
鬼浜には特攻あるのみだ。これだから年寄は嫌いだ。

洞窟を抜ける。妙に懐かしい感じが。とりあえず近くの町に…っておい!ここバカ王の城じゃん!
なぜかピエロがここは無視して先に進もうと言う。俺はもうこの町に特に用は無いし先に進む事にした。

176 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/02(木) 10:25:33 ID:4sGniQrF
もしかしてピエロは王様なのかーー!!?

177 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/02(木) 12:09:41 ID:gtJdzT0Y
しかしこのまま北に行くと俺が初めてこの世界に来た町に着くな。ジジイは元気でやってるだろうか。
いやそんな事よりもあのバニーの姉ちゃんはまだあの格好で仕事してんのだろうか。そう考えると足取りが
軽くなる。軍事訓練にも気合が入るというものだ。段々三人のボルテージが上がっていく。
町に着く頃には三人ともボロ雑巾のようだった。このままいくと訓練中に死人が出てもおかしくないかもしれない。

町に着いた。いきなりガキとすれ違う。ガキはヤンキー、パンツ、ピエロという三人組を目の前にして
固まった。そりゃそうだろう。正直俺も怖い。まだ酒場は開いてないようなので教会に向かう。
ジジイに再会する。まだ生きててくれたのかと喜ぶジジイ。たりめーだろうが。
ジジイの話によるとこの町に三日前勇者が来たらしい。なんて事だ。勇者はさらに北の村へ向かったそうだ。
が、その村は数週間前に魔王に滅ぼされた町だというのだ。一応止めたが聞かずに行ってしまったらしい。
それならまだその辺にいるのかもしれない。俺らは急遽そこに向かう事にした。

そこには半日歩くとついた。そこで俺は自分の認識の甘さを思い知る。


村。いやもうそこはそう呼べないだろう。民家は原型を留めていない。生々しい血の痕がそこらじゅうにある。
魔王はやはり魔王だった。生易しい相手ではなかった。ひとまず村を一周してみる。
普段は陽気なパンツもピエロも終始無言だった。しかし気になるのは血の痕のわりには死体が一つもない。
答えはすぐそこにあった。

そこには墓を掘る一人の少年の姿があった。

おそらく村に着いてからずっと掘り続けてたのだろう。服は真っ黒で顔は疲弊しきっている。
だが目は凄まじく澄んでいた。それをみたパンツとピエロとじいさんが無言で墓堀を手伝う。
墓堀が終わった。少年がこちらに向かいありがとうと言う。…え!?その声は少年ではなく少女のものだった。

どうやらこの子が勇者らしい。

俺は全身ありえないくらいの脱力感に襲われた。屈強な大男との死闘を想像していたのだ。
俺がこんな女の子をぶん殴ったらそれこそ問題じゃないか。こいつを倒す必然性は無くなった。
パンツが話しかける。じいさんも色々聞きたい事があるらしくこの子に駆け寄る。

178 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/02(木) 14:09:05 ID:qhoSfK8J
もうパンツ呼ばわりかよw

179 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/02(木) 15:21:29 ID:tezZEVfN
お前マジで面白いよw
ニヤニヤしているじじいが目に浮かぶぜw

180 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/02(木) 17:38:05 ID:2CRgMDP1
面白いww最悪なパーティーだなwww
女勇者ちゃんに期待w

181 :DQ2 ◆aZ1oqwTk3I :2005/06/02(木) 22:48:18 ID:tgSt2q8y
 海を渡れないとなると、どっかの道化師のように海の上を歩くか、そうでなければ空から逝くしかない。
というわけで、俺は船の残骸から敗れた帆や綱などを集め、ハングライダーを作ることにした。
当然空のスポーツはしたことがないし、物理も工作も大の苦手だが、最低限小島に渡るまでグライダーの形が保てばいい。
魔物もグライダーなんて見たことないから警戒して近づいてこないだろうし、万が一寄って来ても祠の中に逃げ込んで
後は薬草をかっ喰らって怪我を治せばいいんじゃないだろうか。今は前向きな気分でいたいので氏ぬ可能性はあえてスルー。
 そんなことを勧化つつ、10日ほどかけて試作機一号が完成した。

 さて、どこからどうやって滑空しようか……。_| ̄|○


ザハン脱出計画その6:旅の祠からローレシアに行く(島内に滑空できるだけの高地がないので無理)

182 :DQ2 ◆aZ1oqwTk3I :2005/06/02(木) 22:48:58 ID:tgSt2q8y
 グライダー計画が頓挫してからしばらくは、素直に宿屋で力仕事を手伝っていた。
始めのうちは半日働かないうちに手足がガクブルしてどうしようもなかったが、慣れとは凄いもので
今ではそれなりにこなせるようになっている。
 近所のおばちゃん達ともだいぶ打ち解けてきた……というより、おばちゃん特有のずうずうしさで
複数の家で下働きをさせられ、今も「雨漏りがするから」と、屋根の修理をさせられている。
平屋なので落ちてもダメージは少なそうなのが救いだ。救いだが……。
なんで藻前ら俺めがけてプリプリプリプリンコするんじゃぁ!!!ヽ(`Д´)ノ
俺の持つ要素の何が刺激するのか、やけにカモメどもが俺めがけて糞をしてきやがる。
もしこの状況が俺の被害妄想だとか言う奴がいたら、
     r.--ヽ. _..-'''' ̄ヽ=r.._  ¥     i
    .r'' ̄`ヽ=. <(::)>ノ  ~"'-._y    i   自分が出て行ってそいつをやっつける。
    i <(:)丿/ヽ.____,,..r'"    i i~ヽ.-...i
    ヽ__.r'(   '';;        i r'"(~''ヽ


 ……待てよ。こいつらは所詮鳥畜生、餌付けすれば俺の下僕にもできる。
このカモメどもを残らず綱でくくりつけて、綱の先にブランコをつければ鬼○郎ライクな移動手段の出来上がり!
一○木綿より安定性は劣るだろうが、まだ飛べる確率は高いだろう。飛べないグライダーはただのゴミだ。

 それから、町外れでカモメにエサをやるのが俺の日課になった。


ザハン脱出計画その7:旅の祠からローレシアに行く(カモメ餌付け中)

183 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/02(木) 22:49:02 ID:X3hh6o3f
なんだ、この脈絡の無い混成一個旅団はw

184 :DQ2 ◆aZ1oqwTk3I :2005/06/02(木) 22:49:38 ID:tgSt2q8y
 エサをやり始めてから1ヶ月は過ぎたが、相変わらずカモメは俺になつかない。
何だ!?俺の何が悪いんだ!?お前らには感謝の気持ちの「か」の字すらないのか!?ヽ(`Д´)ノ
エサは遠慮なくがつがつ喰らい仲間も呼ぶくせに、俺が10m以上離れてからでないと一口も食べやしねぇ。
さらに、近所の人達からフン害やら鳴き声がうるさいやらで俺が叱られる。
くそ、動物は好きだがカモメだけは嫌いになりそうだ。いや、大ッ嫌いだ。
もしカモメが大好きだとか言う奴がいたら、自分が出て行(以下同文)。

 そんなことを漠然と考えているうちに、カモメどもが一匹残らず消えうせていることに気がついた。
今日は珍しく俺にフンをひっかけずに飛んでった……なッッッ!?!?!?


 いくらぼけっとしてたからって、半径3m以内にホークマンがいることに気がつかないのは
自分でも正直どうかと思う。_| ̄|○
ていうかボス決して走らず急いで歩いてきてそして早く僕を助けて。_| ̄|○


ザハン脱出計画その8:旅の祠からローレシアに行く(その前にたぶん死ぬ)

185 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 00:59:28 ID:MgFZucHZ
またDQ2も投下されてる!!
職人ガンガレ

186 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 11:19:47 ID:FDXMcKI6
だいたい話の内容はこうだった。
何故一人旅なのか。この子は先代勇者の娘らしい。それで常に魔物に狙われるのでできるだけ他の人を
危険に晒したくないと。それで16歳になり先代が旅に出たと同じ年齢なったので旅に出たと。

俺は無性にむかついた。この世界のやつらはみんなそうだ。「勇者」という名にすがりたがる。
実際16歳のガキに一体何を望むのだ?魔王がむかつくなら自分で喧嘩売りにいけばいいじゃないか。

世間の理不尽さはどこの世界も変わらないようだ。と、その時、

「カカカこれはこれはこれは勇者サマ!」

突然背筋に寒気の走る声がする。振り返るとそこには腕が6本ある骸骨二体と覆面魔術師が立っていた。
この村を襲った残党だろうか。

「その首ヲ我が主への手土産にシましょうカ!」

俺達は武器を構える。しかし皆顔に余裕がない。それもそのはずだ。こいつら雰囲気がかなりヤバイ。
明らかに今までの敵とは次元が違う。

均衡状態を撃ち破ったのはじいさんだった。じいさんの手から巨大な火の玉が発射される。
骸骨はそれをかわす。その瞬間残りの4人が飛び掛った。てつのおのにかなりの手ごたえがある。

やったか!?

残念ながらさほどダメージは与えられなかったようだ。逆にパンツとピエロが血を流している。
あの状況できれいにカウンターをきめやがった。こいつマジで強ええ。


187 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 11:23:57 ID:FDXMcKI6
じいさんが今度は強烈な氷の突風を放つ。これはかわしようが無く骸骨はその場でふんばり耐える。
このチャンスを逃すまいと俺は骸骨の脳天に全身全霊を込めて一撃を見舞った。
そこにパンツ、ピエロ、勇者と続く。骸骨の6本の剣が踊る。
俺は全身なます切りになりつつも骸骨に留めの一撃を決めた。
もう一体は!?振り返るとじいさんが必死に杖で対抗している。が、体には深い斬り傷が刻み込まれていく。
骸骨が剣を振り上げじいさんの頭に狙いを定めた瞬間、パンツが後ろからはおい締めにした。パンツGJ!
骸骨の剣がパンツに深々と突き刺さる。しかしじいさんの火炎球が至近距離で骸骨に直撃する。
骸骨は体半分吹き飛ぶ。



辛勝だ。とくにパンツとじいさんの傷がひどい。ありったけの薬草を塗り込む。
ひとまず危機は去った。みんな安堵の表情を浮かべる。…しかしそれはすぐに打ち消された。

ーそこには見たことも無い魔物の群れを引き連れ薄ら笑いを浮かべる魔術師がいた。


188 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 11:26:40 ID:FDXMcKI6
増援。

絶望。

皆一応武器を構える。しかしもう顔に覇気が無い。ちくしょう俺の野望はこんなとこで潰えるのか。
誰もが諦めたその時、じいさんがおかしな事を言い出した。俺の目を見て
いいか、魔法で一番大事なのは信じる心だ。おぬしは絶対にわしをも越えるだろう。自分の可能性を信じろ

そして勇者に向かい
父は優しく、強く立派な男だった。その存在が重荷に感じることもあるだろうが自分の血筋に誇りを持ちなさい

そしてピエロに
さらば我が戦友にして親友よ。一足先にむこうでまってるぞ

と言ったと思うと魔物の群れに向かって駆け出した。








メガンテ









189 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 11:47:35 ID:C1+XD1/z
ポップーーーー!!!!

190 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 11:50:52 ID:FDXMcKI6
数十秒だったのだろうか。数時間だったのだろうか。一瞬とも悠久ともとれる時の後
そこには何もなかった。あるべきはずのものは何もなかった。




パンツは大声を上げて泣いている。ピエロは恐い顔をして考え込んでいるようだ。
勇者は涙ぐみ俯いている。パンツと勇者は口々に魔王軍絶対許さないと言う。

違う。

悪いには魔王軍ではない。俺だ。俺が弱いから悪いのだ。結局これは弱肉強食の潰し合いなのだ。
この村の人も、じいさんも相手より強ければ死ぬ事はなかった。俺は自分の弱さが許せなかった。
何が鬼浜だ。何が世界征服だ。自分の舎弟の命すら守れなくて何が総長だ。
これは相手からの強烈な宣戦布告だと受け取った。俺は売られた喧嘩は必ず買う男だ。
魔王…絶対原型わからなくなるまでぶん殴ってやる。顔面ボコボコに凹ましてやる。

あああああああああぁぁあああぁああああああ!!!!!!!!!!!!!!

突然俺は叫んだ。頭の血管ブチ切れるくらい腹の底から叫んだ。
パンツと勇者はビクッとなりこっちを見る。俺は空に向かってさらに叫んだ。

新鬼浜爆走愚連隊総隊長、魔王のとこまでブッこんでくんで夜露死苦!!!!!!!!

191 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 11:56:45 ID:XdemA1IX
じいさーん!?

やべぇオモロイw

192 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 12:14:34 ID:FDXMcKI6
その後俺らは村の中央にじいさんの墓を作った。そして村を離れ一旦ジジイのいる町まで戻る。
ジジイはじいさんが減ってる事に気づいたが俺らの表情から事を察し静かに十字をきった。
深夜鬼浜会議が開かれる。ピエロは気になる事があるので城へ帰ると言う。今まで黙っててすまないが
実はお前らが立ち寄ったロマリアと言う国の王様だったんだと告白する。いやいやわざわざ告白せんでも
未だに気づいてないヤツなんていねーよ。そんなヤツは正真正銘本物の極限のバカだ。
…隣でパンツが驚きの声を上げる…
勇者はまた一人旅を続けるらしい。いやいやちょっとまて。それは無茶だろ。
俺はなんならお前も舎弟にならないかと誘う。勇者はキョトンとしている。

いやだからな?俺は世界征服する為に鬼浜という族を結成しててだな…いや族っつてもわからんか…
世界を救うとかまったく興味無いんだが魔王は邪魔だからどっちにしろイワしとかなダメだし
おまえも魔王潰したいなら一緒に来るかって事!わかるか?

必死に説明する俺。勇者はやっと意味が飲み込めたのか笑顔になる。是非仲間にして下さい!と言った。
ここで明確にしておかなきゃいけない事がある。世間では勇者様様だがここで一番偉いのは俺だ。
俺の事は総長と呼ぶこと、勇者だか何だかしらんが俺の方が偉いことを説明する。
勇者はニコニコしながらよろしく総長さん!と答えた。ちっなんか調子狂うな…

193 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 14:10:52 ID:E3io9yqS
勇者カワイス

194 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 16:26:24 ID:lOR8ajU9
おじいたんかわいいよおじいたん

195 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 16:32:20 ID://JWNSff
ポップというより、獣王グノン戦のアレを思い出す。
ただのギャグだと思って油断していた。今は感動している。弱いな俺。
総長もザハン脱出計画も頑張れ!超頑張れ!

196 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 20:28:53 ID:MyPo6hKi
じいさん生き返らないのか…。
つーか生き返れ、俺が許す!(ぉぃ

197 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 21:15:35 ID:0OKlB7ju
4の続きも期待あげ

198 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 21:30:26 ID:2Dey5v9v
みんなすげえな。
俺こんなおもしろい文章書けねえよ。
なにより、感動的な話し書いてクサくならないのが凄い。

199 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 21:52:11 ID:FDXMcKI6
その日の鬼浜会議は深夜まで続いた。ピエロ改めバカ王からいくつか提案があった。
一個目はラーミアの復活。ラーミアとはバカでかい鳥らしい。なぜそんな鳥が必要かと言うと
魔王のいる城へは空路でしかいけないのだ。昔じいさん達が攻めてった時もこの鳥を使ったと言っていた。
鳥を復活させるには6つのオーブが必要だそうだ。そのオーブはじいさん達が自分達で保管してたり元あった
場所に安置したりで世界中にバラけてるらしい。ひとつはロマリアにあるので取りに来いと言われた。

二個目は戦力強化。今のままでは絶対に勝てない。強力な武器や防具が必要だ。
じいさんは生涯掛けて究極の魔法を研究していたので、イシスという国にある実家を訪ねれば何か手がかりが
あるかもしれないとのことだ。何の手がかりもないしとりあえずイシスを目指すか。

その日はジジイの家に泊まった。パンツのいびきがうるせえ。俺は洗濯バサミでマスクの上から鼻を摘んだ。
………………。
三分後。息をしていない事に気づく。あわてて洗濯バサミをとった。危うく永眠させる所だった。
朝食にはおなじみの野菜屑のスープが出た。それをたいらげると早速出発する事にした。

200 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/06/03(金) 22:10:56 ID:uLVhQLYo
200ゲット!

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