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もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら

1 :名前が無い@ただの名無しのようだ :05/03/15 05:33:29 ID:NA3D0HzS
どーするよ?

613 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/13(金) 08:02:23 ID:lrUTR8Bd
エスターク乙w
リクあった後の仕事の速さに感動。いや、リクした本人作か?どっちにしろGJ

そして言うまでもなくWの人GJ!続き気になってしょうがない。いつのまに治癒使える程成長したんだろ。いつか現実へ帰るのか、もしかしたら骨を埋めるのか…ラストまで楽しみだ

614 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/13(金) 11:54:36 ID:ANACF9x5
書く気ないなら書庫から消そうぜ

615 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/13(金) 13:20:41 ID:+FnsxtuF
>>614
書庫の説明書読んで来い


616 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/13(金) 19:34:49 ID:jneDHPLp
エスタークせつねぇw
使えればリレミト→モシャスで遊びたい放題だったのに………。

>>613
多分牢の中の集中講義の成果。多分。

617 :603 :2005/05/13(金) 19:41:45 ID:ED7JpX9d
◆Wj/kq68872氏GJ!!
まさか本当に書いてくれるとは、アンタいい人だ

618 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/13(金) 21:17:16 ID:VtKamdu8
続き物もいいけど
数レスで完結する短編のほうが面白いなあ

619 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/13(金) 21:46:43 ID:8Twu7FP3
俺は続き物が好きだ
続き物書いてる職人様には最後まで頑張って欲しい

620 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/13(金) 23:05:44 ID:9B2gVNyt
エスタークよかったよ!早いのに芸が細かいな。
どことなく後ろ向きな感じが好き

621 : :2005/05/13(金) 23:37:46 ID:9OeFSj5u
>>618
俺もそっち派…というかこんな壮大なストーリーで続いていくとは思ってなかった。
単発レスで終わると思ってたから・・・
2スレ目行くようなら>>990の人が立ててください。いやまぁ誰でもいいんだけど…

622 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/14(土) 01:43:15 ID:ZXe4RoCQ
あんま壮大すぎると作者のオナニー度が高くなるんだよね。

623 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/14(土) 01:48:29 ID:KGeTAfA8
オナーニでもショーとして完成されてればそういう作品として金が取れるよ
そんな完成度の高いオナーニショーなら見たい人は少なくない

624 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/14(土) 09:19:32 ID:bMvJj1Z+
世の中には見たくないオナニーと見て楽しいオナニーがあるからなあ。
どんなのが見たいかは人それぞれだよね。

普段は隠れてこっそりやるもんだが、皆がおおっぴらにやってると
自分の恥ずかしいところも誰かに見せたくなってくることであるなあ。

625 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/14(土) 14:02:26 ID:2S/A7OJZ
見て楽しいオナニーとはこれいかに

626 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/14(土) 14:28:32 ID:ZrGOEcLz
つまり男のオナニーか女のオナニーか、ってことだな

627 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/14(土) 14:45:04 ID:cSoCNRrV
ここはオナテク板ですか?


628 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/14(土) 19:35:58 ID:WKkFsESN
起きたらドラクエの宿屋だった
しかもジャハンナ
暗い。恐い。寒い
外に出た
キラーマシンに斬首された
その瞬間教会に居た
早く勇者達が来ないかな
聖水持って外に出た
バズズに食われた
その瞬間教会に居た
そういえばカンダタ子分は人間じゃないか
話が分かるだろう
町を大回りしてみる
ゴールはもう少しだ
急に暗転した
どうやら間違って外に出たらしい
ああ、今度はグレイトドラゴンだ

629 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/14(土) 19:50:14 ID:uqhAW26Q
オナニーもののAVはある
エロゲーにもオナニーシーンがある
可愛い子のオナニーは見たい
見るだけじゃなくて突っ込みたい

630 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/14(土) 23:27:55 ID:391IvqxN
>>629
つまりシリアスなだけじゃなく
適度なボケも絡ませろ、って事か。

631 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/14(土) 23:58:57 ID:eYobwj2D
朝起きたらどこかの洞窟にいた。なんだか体がおかしい。
よく見ると何か動物のような体になっていた。2足歩行が出来ない。
多分夢だろう。俺は周りを見まわした。
後には剣があった。「パパスのもの」と書いてある。
ヒマだから散歩をすることにした。適当に歩いていると洞窟の外に出た。
さらに歩くと小さな村があった。村に近づくと突然夜になった。変な村だ。
村には畑があった。朝飯がまだだったので少し頂くことにした。
…まずい。そういえば俺は野菜は嫌いだった。
しかし他に食べれそうな物は無かったので我慢することにした。
しばらく食べていると、人がやってきた。俺は本能的に逃げ出した。
行く場所は無かったのでさっきの洞窟に戻った。
夢なのになんだか疲れたのでそろそろ目を覚まそうと思った。
しかしどうやっても起きれない。何でだ?
考えるのがめんどくさいし、何故か眠くなってきたので寝ることにした。
夢の中で寝るってのも変な話しだな。
だけどきっと次に目が覚めた時はあったかいベッドの中だろう。
そんなことを考えながら俺は眠りについた。

632 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/15(日) 02:33:41 ID:sCNEGi7V
自分の物にきちんと名前書いてるパパス萌え

633 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/15(日) 11:33:33 ID:GqP9DYYQ
連載作の続編マダー?

634 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/15(日) 12:15:17 ID:LJiUj0/6
FFDQのMIDIやってます。是非聞きにきてください。
http://www.zephyr.dti.ne.jp/~ishi4142/

635 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/15(日) 12:50:42 ID:L0SyCGlk
最初の人とエスタークの人は一緒だと思う!
すげー独特の世界観があって好き、7、8以外やったことないけどそのシーンがありありと想像できる!
また読みたいと思った。

636 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/15(日) 14:59:49 ID:uLzp0Pw9
ついさっき目が覚めた俺が最初にしたことは、自分の目を疑うことだった。
昨夜はいつもどおり自分のベッドで寝たはずだったのだが、目が覚めたときには見たことのないベッドの上にいたからだ。
ワンルームマンションで2階などないはずなのになぜか存在する階段を下りると、今度は自分の正気を疑った。
俺はどこかの旅館に泊まっていたらしい。
そして、店の客らしき人を見て、ここがどこなのかわかった。

ここはDQの世界だ。

上半身裸でツノが生えてる変なマスクを被ってるマッチョなんてどう考えてもDQの荒くれだ。
しかも俺の予想が正しければここはDQ8の世界。
宿屋の主人らしい男、バニー、荒くれ、商人らしき男……今現在俺が目に付く人間はDQ8の人間と同じ。
ある程度の予想が付いたところで俺は、再度2階に上がりベッドにもぐりこんだ。
一体どうして……とか、夢を見てるのかとか、ベッドの中で考えたのはもし戻れなかったらどうしようとかではなかった。
2ちゃんにスレを立てよう。
ただそれだけだった。
――こんな荒唐無稽な話、誰も信じてくれるはずはないだろうな。
――自分では厨房じゃないと思ってる真正の厨房が煽ってきたり、『晒しage』とかうんこのAA貼るかもしれない。
スレを立ててもいないのに不安になる俺がいた。
スレタイはもう決めていた。というか、これしか考えられなかった。



                  『もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら』



                                                              END

637 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/15(日) 16:05:16 ID:8bVz8hhT
二度寝する

638 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/15(日) 16:20:35 ID:sJK3yAgJ
とりあえずタンスをあさる

639 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 00:23:28 ID:FlOQat2U
ここは何処だ?船?体が動かない。なんだろうこの感じ。とても気持いい。何かに包まれているような感じがする。
気がつくと、目の前に人が現れた。いや、人じゃない。精霊…と行ったほうが良いかもしれない。
そいつは、俺に近付いてきた。それだけじゃない。俺の中に入ってきた。やめろ。入ってくるな…。やめろ…。やめてくれ!

640 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 00:40:10 ID:FlOQat2U
うわっ!
俺は目を覚ました。どうやら夢だったらしい。体はビッショリ濡れていた。俺は服を着替えようと、ベットを抜け出した。
ここで俺は異変に気付いた。ここは俺の部屋じゃない。俺の部屋は、もっと狭い。なにより汚い。
この部屋は綺麗すぎた。しかも何もない。あるのは、このベットと箪笥だけだ。そしてハシゴのような階段がひとつ。
一体ここは何処だ?少なくとも俺の家じゃない。じゃあ誰の家だ?
俺は考えるよりも行動が先に出るタイプだ。とりあえず階段を降りてみた。そしたら何か分かるかもしれない。

641 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 02:41:10 ID:wmp4+zn7
「そうか。そういえば、また薄汚い人間がルビーの涙を求めてやって来たと聞いたな。
お前たちの事か?」

騎士の視線が一人一人を見定めていく。
ソフィア――そして、アリーナ。彼女ら二人で、僅かに止まりかけた気がした。

「私たちはそんな事しないわ!」

「……」

アリーナの叫びに反応し、騎士は暫く動きを止めた。
だが――。
鞘走りの音を立て、剣を抜いたのは…ソフィアだった。

「……いずれにしても戦いになるんだ。なら、君の言い分を信じた所で不都合は生じないな」

肩が揺れる。…笑ったのか。
どうもソフィアとアリーナの様子がおかしい。
ソフィアはまるで魔物に相対しているかのように好戦的だ。
いや、事実そうなのか?確かにあの鎧兜は…どうも嫌な感じだ。グロテスクというか、悪趣味というか。
雰囲気だけでなく、装飾も酷い。
しかし、彼をさまよう鎧等と同列に語るには、中身が入り過ぎている気がする。

アリーナはソフィアとは対照的に、交戦に迷いを見せている。
あの、アリーナが、だ。相手が魔物だろうが人間だろうが強さ比べをしたがる彼女らしくない。
…力比べなら、喜んでするのだろう。だが、その先で生死が分かれるなら、少女とて考える。
仲間達や俺などと言った相手と命の遣り取りをしたいとは思わない筈だ。

642 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 02:41:45 ID:wmp4+zn7

…つまり、どういう事なんだ?ちょっと空気を読み切れない。
だが、一行の意志を最も顕著に纏めるのはソフィアの無言の行程だ。
ソフィアは自己主張が強い訳では無い。だから、仲間たちが意見を言った後で、纏めるように指針を示す。
彼女の行動は、皆の行動。そうでなければ集団はバラバラになってしまう。
ソフィアが積極的に動くのは比較的珍しい事であったが、それは疑念と言う程のものではない。

騎士に向かってソフィアが突っ込む。
同じ前衛であるアリーナとライアンは静観だ。此処の通路は狭すぎる。同時に立ち回るのは難しい。

「――ふん」

血飛沫が中空に舞う。
あれは、ソフィアのか…?見れば、少女の頬と手の甲に紅い筋が走っている。
全く見えなかった…一度剣閃が走ったのは解ったが軌跡も追えず、しかも二度も走っていたなどまるで想定外である。
それでも、ソフィアには見えていたのか。傷自体は浅そうではあった。

「…あれは、隼の剣。
それに…そんな…なんと恐ろしい…」

トルネコの呟きが俺の耳朶を打った。
俺は時が時、場が場なら知っているのか雷電!と問い詰めたかった所だが、ここは自重しておく。

「…あの鎧は、魔神の鎧と呼ばれる呪われた鎧でしょう。使用者に、強力な防御力と魔法やブレスへの耐性を与えます。
とてつもなく重い為避けるという選択肢は無くなるそうですが…一説には避けられないのではなく、避ける必要が無いのだとも」

トルネコの顔面は蒼白だった。
武器商人だからこそ、あの騎士の纏う武具が恐ろしい物であると誰より理解してしまうのか。

643 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 02:42:37 ID:wmp4+zn7
「それ以上に…それ以上に、あの兜がいけない。いえ、兜ではなく本体は顔を覆う面にあります。
――邪神の面。最強最悪の呪怨武具。魔神の鎧と同じく一度装備したなら自分の力では外せない。
あの面を被っている限り物理的な攻撃で致命傷を与えるのは不可能に近いでしょう。
そして――あの面は……使用者の正気を奪うと言われています」

…なんだって?正気を、奪う?
では、あの男は……。

「恐らく、混乱してしまっているでしょう。私たちが見ているものとは全く別のものが見えている可能性もあります」

そう語るトルネコの表情に傷ましさのようなものが混じった。
騎士に実際何が起きているのかは推測の域を出ないが、物に操られるというのは余り良い気分はしない。

「…なんだかよく解んないけど、魔法はそこそこ効くんでしょ?援護するわ!」

「全く。なんでもかんでも相手を攻撃すれば良いというものでは無いわ…」

マーニャの火焔球(メラミ)が騎士に着弾する。
横合いからの乱入により呻いて後退する騎士に、ソフィアが追撃の一撃を放った。
そのインパクトの瞬間、ブライの攻勢力向上(バイキルト)が少女の背中を押した。
金属と金属の衝突する大きな不協和音が響く。これなら――少しは効いたと思いたい。

「…なるほど。良い魔術師が居るようだ。息も合っている」

炎の中から姿を現した黒騎士。
その手には――小さな、珠があった。
それを見たミネアが一瞬、呆けたような顔をし、すぐに悲鳴に近い声を上げる。

「…え?――そんな!?どうして貴方がそれを!?」

「さて、な?――静寂の珠よ!!」

644 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 02:44:23 ID:wXWaozQE
支援

645 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 02:49:36 ID:wmp4+zn7
天に翳される珠玉。橙色を帯びた光が辺りを照らし出す――すると突然、まるで空気が停止したような感覚に陥った。
いや、違う。そうではない。普通に喋る事はできる。
では何故そう感じたのか。この感覚は魔法を扱う者達のみ共有したものだろう。
呪文が――封じられた。

「…!ちょっと、あんた、卑怯じゃない!!」

「この防具は、呪文に対しては完全な防御力を発揮できるとは言えないからな。
――当然、手は打たせてもらうさ」

どちらかといえばマーニャの方が理不尽事を言っているのだろうが、俺も全く同感だった。
呪文が無ければ足手まといになりかねないのだから必死にもなる。
…それにしても、あいつ、かなり強いぞ…。
っつっか、戦い慣れしてる…。

冷静にこちらの行動を潰してくる騎士に対し、ソフィアは余りに感情的過ぎた。
圧倒的な手数の前に、身体中から血を噴き出させる。
俺は堪らず少女に駆け寄った。だが、それより速く騎士とソフィアの間に割って入った者がいる。

「勇者殿は少しご休憩なさってください――私がお相手いたそう」

竜を冠する剣と鎧に身を包んだ戦士が、一歩前に出る。
騎士は一目で戦士の実力を看破したのか、慎重な様子を見せた。

「では…こちらからいきますぞ!」

地響きをさせるかのような踏み込みで戦士が距離を詰め、
一挙動でドラゴンキラーを下から上へと跳ね上げた。
騎士はそれを隼の剣で受けようとしたが、細身の剣は易々と弾き飛ばされた。
続く二の太刀をモロに喰らい、数歩後退する。

646 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 02:51:00 ID:wmp4+zn7
「ひゅーひゅー!ライアンちゃん頑張って〜!」

マーニャの、戦士の実力を信頼しているが故の、ふざけた声援が飛ぶがそれには両者共に無反応だ。
恐ろしい程に集中している。
ライアンは、今の攻防は技量の差というよりかは相手の剣の軽さが幸いしたと考えた。
事実、隼の剣とドラゴンキラーでは重量にかなりの差があると見られる。
でなくば――この手の痺れを説明できない。
それでも勝てなくは無い。剣の実力は、こちらに僅かながらも分がある。それが戦士の分析だった。

「…なるほど。認識を改めなければならないな。魔術師だけでなく、戦士も強い。
だが――」

騎士が、隼の剣を腰に差していた鞘ごと投げ捨てた。
――なんだ?よく見てみれば。――二本、いや、三本差し!?

「俺は負けられない。ヤツ以外には負けられない!ヤツを滅ぼせるのなら――この身がどれだけ呪われようと、構う――ものかぁ!!」

抜き放たれる魔剣。間合いの遥か外の行動だったが、ライアンは油断無く身構える。だが、此処ではそれが裏目に出た。
魔剣から赤みを帯びた光が一直線に伸び、辺りを眩く照らし出す!

「――これは、劣化装甲(ルカナン)の光!?」

「いけない、皆殺しの剣です!あんなものまで…!」

ブライとトルネコが驚愕する。
この光をまともに浴びているのは誰あろう――ライアンだ。
騎士は即座に剣を腰に戻し、流れるような動作で右手を首の後ろに回す。
そこには、柄があった。騎士が背負う巨大なもろはの剣が長き眠りから目覚める。
――魔剣が袈裟に振り下ろされた。
剣の強度と、劣化した鎧が相まって、死を誘う斬撃は易々と戦士の皮膚と肉を斬り下げた。

647 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 02:51:52 ID:wmp4+zn7
「む、ぐ……」

「ライアンさん!」

たまらず一歩、二歩と後退した戦士にクリフトが薬草を持って駆け寄り、処方する。
だが薬草では何処まで効果があるものか。

「――大爆裂(イオラ)」

騎士の左手からバチバチと音を立てて炸裂する光球が放たれる。
それは、戦士を通り過ぎ――後方の俺達の方へと飛んできた、って、うお!?

光の球体は空中で幾つにも分散し辺りに衝撃と炸裂音を響かせた。

「――あ、う」

呻き声がそこここから聴こえてくる。
広範囲に撒き散らされた爆発は、見事に全員を巻き込みダメージを与えていた。
俺は何とか身を起こし、ソフィアへ薬草を飲ませた。
ぐったりとしたマーニャとブライに、ミネアと戻って来たクリフトが薬草で治療を始める。
だが――それが、彼の騎士の狙いだったのだ。

紫電が辺りを走る。
静電気が背中から駆け上がって行くかのような感覚に、俺は薄ら寒さを覚えた。
騎士の左手に集う、裁きの光。
向けられるのは、傷の治りきらなかった戦士に、だ。
それでも、薬草はそれなりに効いたのか、ライアンは立ち上がり騎士に剣を向けていた。

「ライアンさん、すみません!…一度だけ、耐えてくださ――」

648 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 02:55:41 ID:wmp4+zn7
「ライアンさん、すみません!…一度だけ、耐えてくださ――」

ミネアの願いは途中で止まる。
見てしまったのだ。戦士の右腕が、既にぼろ雑巾のように爛れてしまっているのを。
大爆裂が、ライアンにも及んでいた。
誰が見ても戦士は満身創痍であり、立っているのがやっとなのだ。

「――ええ、勿論ですとも。このライアン、一度と言わず二度でも三度でも耐え、剣を振るってみせましょう」

なのに。
戦士は、こちらを振り向く事無くそのような事を言う。

「…良く言った、戦士よ。この絶望的な状況で尚、仲間を鼓舞するとはな…」

「私は、本気ですからな」

「…では、耐えてみせろ!雷(いかずち)よ来たれ!招雷撃(ライデイン)!!」

その速度は正しく、光そのものであった。
戦士は仁王立ちで破壊の光刃を受け止める。

ッガァァァァァァァァン!!!!

閃光。爆裂。轟音。そして――静寂。
余りの眩さに眼を閉じてしまった。続いた轟音は天地が裂けたと言われても信じてしまうかもしれない。今は、視界を取り戻すのが酷く恐ろしい。

「――ライアン!!!」

649 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 02:58:09 ID:wmp4+zn7
仲間の悲痛な叫びが聞こえる。
俺は恐る恐る、瞳を開いた。
そこにあるのは――人の影、それだけだった。俺にはそうとしか見えなかった。
黒ずみ、炭化した戦士であったもの。
――死んだ。ライアンが。
あの誰よりタフで、生命力に溢れていた男、が、だ。
仲間の死を前に心臓の鼓動のペースがめちゃくちゃに乱れる。
それを俺は必死で抑え込んでいた。

戦士を完全に打ち倒した騎士が呪文の詠唱を行う。

「…瞬間治癒(ベホマ)」

絶望だ。それは、確かに絶望だった。
騎士に蓄積していたであろうダメージが、戦士が死してまで与えたダメージが瞬時に無くなってしまう。
ライアンは斃れ、魔法は封じられている。

……全滅?

全滅したら、どうなるんだ?
全員が死んだら――何処かで、生き返る?
それも無くは無いかもしれない。以前、クリフトが言っていた。
導かれし者達は、神の加護により蘇生呪文で再び立ち上がる事が出来るのだ、と。
だが――実の所、一行の中で全滅した者は誰一人としていなかった。
果たして、その先にあるものは何なのか――誰も知らない。
事が事であるだけに、試す訳にもいかない。

「安心しろ。逃がしは、しない」

かつり、こつり。
靴底の音がやけに高く響く。
今の俺には、目の前の男は鎧を着た死神以外の何者でも無い。

650 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 02:59:24 ID:wmp4+zn7
だが、縦横無尽に進撃をかける男に立ち塞がる者がいる。
サントハイム王女、アリーナ。
王女は騎士に立ち向かう意を決したようだった。

「…ピサロナイト!貴方はどうして…」

姫君が彼の騎士の名を呼んだ。
ピサロナイト。ピサロの、騎士。そうか、迂闊だった。この塔をピサロが訪れたのなら、ヤツの手の者がいてもなんら不思議じゃない。

「……。勘違いするなよ、アリーナ。俺は別に、ピサロに忠実な騎士じゃない。
ヤツは…ヤツは、俺から全てを奪っていった。村も、家族も、幼馴染も――」

「解らないわ!それじゃ尚更――」

「だが、俺は弱かった!ヤツに掠り傷一つつけられない位に!どんなに叫んでも、どんなに願ってもヤツを滅ぼせない――。
だから、最も確実で、最も速く目的を達する手段を選んだ。ヤツはどういう訳か、俺を殺さなかった。その上、力をつけろと言い出した。
――ヤツの思惑など知った事じゃない。俺はヤツを利用しているんだよ」

「そんなの…貴方の方がただ、利用されてるだけかもしれないじゃない…!」

「ああ……そうかもしれない。それも、解った上で、だ。
……アリーナ。俺は魔族が、魔物が憎くてしょうがない。ヤツラは弱き人をごみのように扱う。なのに――。
……醜悪なのは、魔族だけじゃなかった。人間も――同じ位に汚物そのものだったんだよ……」

初めてアリーナが息を呑む。
騎士の告白は続く。

「ロザリーヒルを訪れる人間たち、バルザック…。
そしてお前たちもそうだ。仇討ちに狂う者達…特に、そっちのヤツは身体中が憎しみの炎で包まれていて姿も見えない」

ソフィアの方を見て、吐き捨てるように言う。

651 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 03:02:27 ID:wmp4+zn7
「…何の事は無い。ピサロの言うとおりだった。俺は幸せな村にいたから、何も知らなかっただけで――。
魔物と人間なんて、大して変わらない。
…だが、一番醜いのはこの俺だ。俺の身体こそ業火に灼かれ尚形を保っているかどうかも確認し得ない。それが解ってからは――尚更手段なんてどうでも良くなった」

「…私には、解らないわ。何がそんなに醜いのか――それほどまでに嫌悪する事なんて無いと思う。誰に対しても。
だけど――これだけは言える。倒そうとしているヤツの下に居る限り、どんなに強くなってもそいつを超える事ができるとは思えない。
貴方はヤツ以外には負けられないと言った。だけどそれは、あいつには負けても良いって言ってるのと同じよ!」

「アリーナ…君の姿が見える理由はそこにあるのかもしれないな…。…では、どちらの手段が正しいか、死合いで証明するとしよう」

「ええ。結局、言葉を交わすよりも解りやすいもの!
私は貴方と殺し合うんじゃない。試合って、解り合って、その先に行けると信じてる!」

アリーナが騎士へと駆ける。
迎え撃つ騎士は、横薙ぎに諸刃の剣を振るった。
弾き飛ばされる少女。だが、すぐにその勢いを利用し壁を蹴り、再度迫る。

その機動の高い戦闘に俺はまるでついていけず、かろうじて視線で追う事しかできない。
――だけど。
自分より年下の娘があんな風に戦っているのに、自分は何もせずにいる。
そんな事――認められない。よな?誰より、俺自身が。
じゃないと、あの誓いに、新品の剣に、申し訳無さ過ぎるから。

少女達と騎士の剣が交差するのを尻目に、俺は後退しミネアに話しかけた。

652 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 03:03:30 ID:iklFj+M4
連投援護

653 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 03:03:33 ID:wmp4+zn7
「ミネア、あの珠の事、何か知ってるの?」

「え?え、ええ…あれは、静寂の珠。父の、形見のような物です」

「それを、どうしてあいつが持ってるんだ?」

「解りません!――どうしたのかしら、私は、ねえ、姉さん。私たち、アレを捨てたりしてないわよね?」

「…当たり前よ。…なのに、私もミネアも覚えていないわ。こんなバカな事ってあると思う?
お父さんの形見を、失くした事にすら気付かないなんて…」

悲しげなミネア。悔しそうなマーニャを見て、彼女達は本当に覚えていないのだと悟る。
しかし、俺はもう少し簡単に考えていた。
つまり、あるんじゃないか?――こちらにも、静寂の珠が。
むしろ話を聞く限り無い方がおかしいような気がする。
荷物を探る。これはちからの種…かやくつぼ…。
無い…やはり、無いのか…?失望感に襲われながらも最奥にまで伸ばした手が、丸い物に触れた。

「え――?」

ミネアが小さく声を上げる。
それは寸分違わずあの騎士の持っている珠と同じ物だった。

「ありえないわ!どうして、此処にもあるの!?」

「落ち着くんじゃ。…あるのじゃから、これは存在しておる。それに疑問を挟むのは今すべき事では無い」

パニックに陥りかけるマーニャをブライが窘めた。
老人に諫められたのが少し腹立だしそうではあったが、現状を理解し口を噤む。

654 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 03:04:42 ID:wmp4+zn7
「ですが、これで逆転の目が出ましたか?あの騎士の呪文を封じる事ができれば…」

「…いや、仮に封じる事ができてもあの装甲を剣のみで破るのは現実的では無い。
――旗色はいずれにしても悪い……」

クリフトの言葉を否定し、ブライが唸る。
これじゃ、ダメか…同じ珠…在り得ない筈の存在。……。
そうだ。それならば、ひょっとすると。

静寂の珠を持ち、立ち上がる。
俺は極小の可能性に賭け、やれる事をやろうと一歩足を踏み出した。
だが、二歩目が前に出ない。
怖気づいた訳じゃない。俺の意思とは別に、抑制しているものがある。

ソフィアの掌。

それが、俺の肩に乗っていた。
手、肘、肩と順に伝い少女と視線を合わせる。
少女の意志は言葉ではなく、口の動きと文字をなぞる指と、その強い光を湛えた瞳で語られた。

『私が行く』

少女は言外にそう語る。
ああ、思い出した。あの話は、君も聞いていたっけ。

「…こんな役目、女に任せる訳いかないじゃないか」

『男とか女とか、関係無い。
あいつは強い。私でも巧く行くかどうか…同じ事をするのなら、成功率の高い方が実行するのは当然』

「…それは――」

655 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 03:05:29 ID:iklFj+M4
もいっちょ

656 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 03:09:35 ID:wmp4+zn7
『時間が無い。アリーナも、もうもたない。お願い。じゃないと、私は貴方を傷つけなくてはならない』

「――――」

俺は、それでも彼女に静寂の珠を渡すことができなかった。
この思い付きそのものである行動、分の悪い博打を人任せにしたくない。
だが、何かそれ以外の所でも嫌な予感がするのだ。――なんだろう。心がざわめくと言うか。
…そんな当てにならない話よりはむしろ、脅すような事を言われてしまったからには、の方が正解に近かったかもしれないが。

『……。ごめんなさい』

少女の当身が俺に直撃する。
悶絶する俺に泣きそうな瞳を向けた後、零れ落ちた静寂の珠を拾い、一直線に駆け出した。
俺は少女を掴まえようと必死に手を伸ばすが、後一歩の所で届かない。

アリーナがソフィアの存在を感じ取り、後ろに目があるかのような動作で横に飛ぶ。
ソフィアの唐竹割りを騎士は諸刃の剣で受け止めた。

「炎の爪よ!」

アリーナの炎の爪から、特大の火球が飛び出した。
此処で呪文に準ずるモノが飛んでくるとは思わなかったのか、騎士に僅かながら動揺が走る。

そこに、ソフィアの手が滑り込んだ。
騎士の腰にくくりつけられた静寂の珠と、ソフィアの持つ静寂の珠が接触する。
一ミリ。それ以下であろう。だというのに――それは、発生した。

657 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 03:10:24 ID:wmp4+zn7









――――景色が歪む。空気が歪む。音が歪み、存在が歪んだ。
――――存在しない筈の存在に、世界が悲鳴と警鐘を鳴らす。
――――警戒、警報、対処、在り得ないモノは、在るべき形に。











658 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 03:11:24 ID:wmp4+zn7
なんだ!?騎士を中心に――捩れた渦が発生してる…?何が捩れてるんだ。空気?空間?
いけない。あれは、マズイ。いくら俺がこの世界に疎かろうが、元来鈍感だろうがはっきり解る。解ってしまう。

「ソフィアー!」

その予想を遥かに超える異常な状況に、己の見通しの甘さを呪い自己嫌悪しながらも俺は必死に叫んだ。
せめて声で少女を護る事ができれば、と。だが、叫んだだけで何かを護れるのなら誰も苦労はしない。そんな都合の良い話は存在しない。
筈だった。

「…ソフィア?」

その呟きは、本当に小さく聴こえた。
余りにも小さかった。そして、余りにも遅すぎた。開けてはならない悲劇の幕が上がって行く。
遅きに失したその中で、尚、騎士は意志を体現せしめた。

騎士が全力でソフィアの身体を突き飛ばす。
小柄な少女は俺の足元にまで吹き飛んできた。
身体を丸める騎士。まるで、これから起こる事象の余波をできる限り押さえ込もうとするかのように。

――世界が鳴動した。

659 :ピサロナイト  ◆gYINaOL2aE :2005/05/16(月) 03:18:20 ID:wmp4+zn7
収縮した星の爆発にすら匹敵すると言われる現象。
剣が砕け、騎士の鎧が、兜が粉々に砕け飛ぶ。
呪われた武具ですら破壊する究極的且つ、局所的な爆発。
ソフィアが死後硬直を起こしたかのように、身体を固まらせた。
破壊の奔流に巻き込まれていく男の姿が、一瞬見えたから。

『――――…………兄さん?』

騎士の髪はソフィアと同じ、碧色をしていた――。



HP:34/88
MP:42/42

Eドラゴンキラー Eみかわしの服 Eパンツ

戦闘:物理障壁,攻勢力向上,治癒,上位治癒
通常:治癒,上位治癒

660 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 03:31:26 ID:iklFj+M4
>>◆gYINaOL2aE氏
乙、相変わらずおもしろいなー
ついに謎の騎士の正体がわかりましたね
一番最初のヒントとか、ここまでの伏線の張り方が本当にうまいと思います

こんな夜中まで起きててよかった、次も楽しみにしてます

661 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 03:56:29 ID:WAnFhXz9
乙!

面白いというか、巧いな。4はFC版しかやったことないけど、オリジナルなのか?


662 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 07:03:43 ID:5b6eG0Bc
最初の頃のギャグ要素が減ってきたのが残念っちゃ残念

だが続きを期待してます。無理せず頑張ってください

663 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 08:19:24 ID:KeaMd+3p
勇者ソロになるべきだったはずのもの、か

664 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 13:11:44 ID:gCEGM/oe
ところで容量的に次スレのこと考えたほうがよくない?

>>書記の人
次スレの1にまとめサイトへの直リン貼るのはOK?

665 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 18:12:56 ID:AUbQyFXl
476KB
立てとかないとやばいか

◆gYINaOL2aE氏超神。超乙。
うっかりW再プレイ。
そこにいると脳内補完してます。

666 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 18:20:53 ID:kpB729CE
◆gYINaOL2aE氏がいるDQ4やりたくなってきたw

667 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 19:16:03 ID:bb7G2sCK
>>◆gYINaOL2aE氏
マジ泣いてる。最高。そしてまだ息もつけない。
最初の話、ソロを捕らえましたの台詞を見てからずっと夢見てた瞬間ですよ。感動ですよ。
『ゲーム』やってると鈍感になるけど、戦い、そしてその結果である死が、重いものだと痛感させられました。
ドラクエは昔から「しに」だったけど、笑えるような話じゃなかったんだなぁ。

668 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 19:16:20 ID:ylqRouCW
>>666みたいな奴も出てくるかもしれないから
次スレの>>1

注意
DQはゲーム機で楽しむものではありますが、それ以上に心で楽しむものです。
ですので、実際のゲームで書き師さん達が出てこなくても泣かないで下さい。

って書いとけ。

669 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 19:17:58 ID:bb7G2sCK
ついで。
>>661
オリジナル、のはず。公式にはピサロナイトの中の人はアドンという戦士のはずだから。

670 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 20:22:18 ID:TRX7WvX2
◆gYINaOL2aEさん
更新おつかれさま。今更ですが、すごい。凄く話に引き込まれます。
このまま頑張ってどうかラストまで書き続けて下さい。

671 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 20:55:28 ID:+Eum5xzl
ライアンが死んだのは泣いた。
ヤヴァイ。超神。

672 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 21:57:06 ID:7UHhefaH
大丈夫だ、ドラゴンボールで生き返る

673 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/16(月) 22:46:53 ID:tKHxlvGJ
ザオリクや教会の存在を消したり捻じ曲げたりしてるわけじゃないのに
それでもなおゲーム中じゃ簡単に生き返る死がこんなに重く書けるものなのか…
◆gYINaOL2aE氏はマジで神

マジ泣きしておきながらソロに呪い装備フルコンプさせて遊んだ自分は最低

674 :書記 ◆nUtX8ZK/82 :2005/05/17(火) 01:08:57 ID:pFK53TZG
携帯より。
次スレ1の直リンOKです。
それと、2ch歴長い癖に聞くんですが、容量オーバーすると1000を待たずにDAT落ちなんでしょうか?


675 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/17(火) 01:14:45 ID:CT/CqPow
>>674
しばらく残って圧縮時に消える。

676 :664 :2005/05/17(火) 02:20:20 ID:eriZWaFN
>>674
thx。

DQ4の人が投下開始する前に次スレ立てようと思うんだがどうよ?

677 :664 :2005/05/17(火) 02:31:31 ID:eriZWaFN
って、こんなこと書いたらDQ4の人も投下しにくいか。
まあ気にせず投下してくださいな。

678 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/17(火) 17:44:18 ID:N7RT2yKX
>>676
できれば頼む。

679 :664 :2005/05/17(火) 18:19:19 ID:7AS5RbXu
>>678
了解。んじゃ立ててきます。

680 :664 :2005/05/17(火) 18:29:08 ID:7AS5RbXu
すまん、できんかった…
誰か他に立てたい人いたら頼む。

681 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/17(火) 19:04:40 ID:4/FHaAAe
じゃあ絶対無理だと思うが挑戦してくる

682 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/17(火) 19:11:29 ID:4/FHaAAe
うわ、珍しく立てられた

もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら二泊目
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1116324637/

683 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/17(火) 19:12:03 ID:P4MbIpHQ
>>682


684 :664 :2005/05/17(火) 20:11:04 ID:T0QaQo7I
>>682
おお、乙です。

685 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/17(火) 21:02:58 ID:DwIrXh5b
>>682
二泊目ナイス。GJ!

686 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/17(火) 21:24:50 ID:2Gj9btBv
長いだけでつまらんから晒しage

687 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/18(水) 00:44:35 ID:BiHnGy4j
めざめて、いきなりアッテムトとかだと
すげー落ち込みそう

688 :中山 悟 ◆1AeKISTOmo :2005/05/18(水) 10:21:14 ID:jZTMeWr9
× もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら
○ もし目が覚めたときそこがDQ世界の宿屋だったら

689 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/19(木) 13:30:21 ID:sROgEe1d


690 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/19(木) 13:35:57 ID:aH2dysYJ
>>1
サイコォーじゃん。
この腐りきった世の中より、面白そうでよさげ。

691 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/20(金) 01:26:44 ID:Vvqynr6Y
あげ

692 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/20(金) 01:30:54 ID:3Q8Wofzt
まほうつかいに転職する

693 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/21(土) 01:59:34 ID:zaYBxlcX
あげ

694 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/21(土) 12:43:27 ID:DjzGM0Q/
埋め手伝い。

695 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/21(土) 18:05:55 ID:1XlHt05p
現在何キロ位なのかね。

696 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/21(土) 19:14:06 ID:H/goQ9Fq
482kb位

SS投下マダー?

697 : ◆nnvolY11AA :2005/05/21(土) 20:22:12 ID:EgCBXtuC
起承転結に自信を無くした。今は反省している

698 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/22(日) 15:50:59 ID:hQS+lcZg
糞スレ

699 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/22(日) 17:10:34 ID:grVgIRie
  、、、、
 ミ・д・ミ<ほっしゅ
  """"

700 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/22(日) 17:16:16 ID:Ho8fa2a+
>>699
ヵヮェェ

701 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/22(日) 20:47:03 ID:ovQJCDhm
正直DQの攻撃ってたいしたことないよ。
だっていどまじんとかの石を拾って投げる攻撃でけっこう大ダメージだろw
人間にしたら魔王レベルはそこら辺の格闘家でも素手で倒せるし、警察だったら
拳銃かなんかで楽勝・・・・・俺ら1くらいのレベルだったらりゅうおう倒せそう・・・・

702 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/22(日) 22:19:34 ID:Ho8fa2a+
>>701
なにか釣れた?

703 :冒険の書庫の書記 ◆nUtX8ZK/82 :2005/05/22(日) 23:25:38 ID:8AevbsZI
ここまでセーブしました   
http://www.geocities.jp/if_dq/ 


704 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/23(月) 00:09:31 ID:BPyF7U2o
>>701
おまいは大爆発とか燃え盛る炎に耐え切れるか?
そうでもなきゃレベルTでりゅうおうは倒せないだろう・・・

705 :704 :2005/05/23(月) 00:10:05 ID:BPyF7U2o
>>702
俺がつれた

706 :投下! :2005/05/23(月) 03:16:28 ID:Gv6j8FH/

『うわーーー!!』

深い穴の底に落ちたような感覚に襲われたオレは、がばっと飛び起きた。
外はまだ暗い。しんと静まり返った夜更けか。
頭がぐらぐらする。変な夢を見ることはあるが、今日のは一段と変だった。

「……??
 な…なんだ?……ここは…」

異変に気付いたのは、目が次第に慣れてきた頃だった。
真っ暗だが、違和感でわかる。
自分の家で寝ていたはずが、ここはどこか別の部屋だ。
周り中ひどくボロボロで、床や壁もところどころに亀裂が入っているように見える。

「お目覚めになりましたか」
「うわああっ!!」
知らない男の声が隣から響く。部屋に薄ぼんやりとしたランプの明かりが入り込み、ボヤっと知らない中年の男の顔が映った。
「だ、だだ誰だよあんた!なんでオレの…部屋にいるんだよ!」
自分でも言っていることにかなりの違和感がある。だが、昨夜まで確かにここはオレの部屋だったはずだ。
「…どうやら、流れ着いたショックで頭をやられたらしいな」
男がかすかにそう口を開いた気がした。
「ここはアレフガルドの船着き場。お前さんが外で倒れてるのを見て、ここに運び込んだんだ。いったい、何があったんだ?」
一瞬、この男が何を言ってるのかわからなかった。


707 :投下!(つづき) :2005/05/23(月) 03:17:55 ID:Gv6j8FH/

「…魔物にでもやられたか?最近はこの辺りの海も恐ろしい奴らが徘徊しているからな」
「え…??マ……モノ?」
確かにそう聞こえた。
「おいおい、そんなことまで覚えてないのか!?そもそも、こんな光も射さない暗黒の世界になったのだって、あの大魔王ゾー…… おっと!いけねぇ!」
男は途中まで言いかけ、さっと口をつぐんだ。
「なに…?今なんて言ったんだ?大魔王…?ゾ……? …お、おいおい…冗談だろ」

オレには、その言葉の続きがなんであるか、反射的に理解していた。何故なら、その言葉は俺がいままで何十回と聞いてきたフレーズだからだ。
「は、ハハハ…。まさかなぁ。こりゃーあれだな。寝てる間に部屋を移し変えて、驚いてる様子を見るって企画。ドッキリなんだろ?あるわけないよな、こんなこと」
もう成すべきことは一つしかない。オレは立ち上がり、古ぼけた木製のドアに手をかけた。

ギ……ギ…ギギ……
ゆっくりと軋みながら開くドア。そして、その先には……。

「う、うわぁああああああ!!!!!!」

広大な海原。そして、延々と続く闇。光一つささず、星もない空。
ここはオレの知っている世界じゃない。どこなんだ、ここは!
背後で哀れみの目を向ける宿屋の男を振り抜け、オレは光を求めて走り続けた。
何度か、得体の知れない咆哮も聞いた。
そして、オレの持つわずかな希望を失うのに、そう長い時間はかからなかった。
目の前に、3つの影が現れたのだ。
その瞬間、これから始まるであろう苦難の道が、まざまざと脳裏に浮かび上がるのだった。


708 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/23(月) 03:23:24 ID:Gv6j8FH/
ちなみに3つの影とは赤い塊w

709 :せめて主要キャラに… :2005/05/23(月) 14:04:21 ID:7ehe9GFG
朝、俺は眠気でまだだるい体を無理矢理起こし朝日に目をやった
いつもと違う周囲の雰囲気に自分はまだ夢を見ているのではないかと疑った
違う、俺はいままでいつもの自分の部屋とは違うこの場所で寝ていたのだ
一体何が起こったのか不思議に思いその場を見渡そうとするが体が思うように動かない

それからどのくらいの時間がたっただろうか…
一ヶ月、二ヶ月…いや、もっとだろうか
分かっている事は、自分はベッドの周囲数歩の所を自分の意思と関係なく動き、夜になるとベッドに入ることと
だんだんと時間の感覚が無くなってきている自分がいるということだけだ

そして、時間の感覚も無くなり、食べる事も飲む事も必要ではなくただそこに存在するだけの虚ろな日々を過ごしていた
そんな時であった、見知らぬ男たちが俺の部屋のタンスを勝手に開け「なんにも入ってねーじゃねーか」と毒づいた後
俺に話しかけてきた、俺は一言この男たちに文句を言おうと口を開いたその時
*「北の山奥には転職をおこなうダーマの神殿があるそうだ。オレもいつかは遊び人…じゃなくてりっぱな賢者に
なってみたいものだな。」

その時俺はすべてを理解した、俺はドラクエの世界に紛れ込んでしまった事
そして、俺の役割はバハラタの宿屋にいる町の住人の一人で、主人公たちにダーマの神殿の話を
するだけの存在であることを…


710 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/23(月) 18:55:18 ID:VIXoVMgQ
さっさとあと300埋めろ糞馬鹿どもが


711 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/23(月) 23:30:41 ID:BRjjZ+1/
とりあえず、クックルとマルチェロの夜の兄弟愛を見に行こう。

712 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/24(火) 16:33:33 ID:XxiGFRaK
2スレ同時進行か・・

713 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/24(火) 19:33:18 ID:i9ZIESHm
残り容量どれくらい?

714 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/24(火) 21:22:31 ID:faTn2Qjg
>>713
たった2ギガ

715 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/24(火) 21:36:19 ID:uk1PZ8Bi
>>714
DVDに焼くとかしろよ。

716 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/24(火) 23:48:56 ID:pftfJ7fq
梅手伝い

717 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/26(木) 22:49:17 ID:jEFIN09k
埋め

718 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/26(木) 23:09:26 ID:iymAPbV8
埋め埋め
埋め埋め
埋め埋め
埋め埋め
埋め埋め
埋め埋め
埋め埋め
埋め埋め

719 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/27(金) 06:14:59 ID:i1zLJ9xo


720 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/27(金) 17:00:58 ID:U8rtgbeW
ウメ

721 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/27(金) 17:26:54 ID:IBBqYU81
城の周りのザコ敵ばっか倒してlv99を目指す。
で、主人公を殺して自分が主人公になる。

722 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/27(金) 17:53:37 ID:ufi+szL0
さっさと埋めろ

723 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/27(金) 17:58:31 ID:b9/DVmrq
>>701
石はあたったときコナゴナニナッテますが。
すげー威力だろ。

724 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/28(土) 02:38:16 ID:j2RKIBVR
拳銃とかだと、一発で40〜50ダメージくらいは与えられそうね


725 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/28(土) 10:09:25 ID:8afUwXpW
いや、急所を一撃するかもしれん

726 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/28(土) 22:23:03 ID:pm10pE3g
埋メ

727 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/29(日) 00:27:48 ID:hGTCP8q6
とりあいずカジノで838862枚コイン買って道具に交換して売る
それでゴロゴロ生活

728 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/29(日) 02:54:46 ID:mErswfav
ターニアと2回戦開始する

729 :701 :2005/05/29(日) 13:51:16 ID:JTTXEzdw
爆発に耐えられるんじゃない?
石で大ダメージから考えて爆発とかは小規模のものだろ、それもかなりの。

730 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/29(日) 20:53:36 ID:7Vu1M009
プレイヤーが操作してくれるまで動けない。
俺はよく電源つけっぱなして放置することが多いからむかつくだろうな。

トロデのおっさん、おれが悪いんじゃないよ

731 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/29(日) 23:41:21 ID:0TJ/VI7h
さて、一方『ドラゴンクエスト(DQ)』シリーズ。
特に『V』『W』『X』『Z』『[』あたりで下手に「感動した」なんて言うと、
「『いちご100%』で感動した」というのと同じくらい、
人間の底の浅さが垣間見えてしまう、ある意味危険な大作RPG。
DQシリーズは、そのライバルといえる『ファイナルファンタジー』シリーズとは対照的に、
根強い「DQ=ガキゲー」の構図が存在することでも有名だ。
その理由は突き詰めれば、「キャラのガキ臭さと共に比例するストーリーの薄さ」という一点に尽きる。
今や、したり顔で「FFはキャラゲー、DQこそが最高のゲーム」なんて言おうものなら、「かわいそうな子」扱いだ。
「感情移入」という言葉を重要視するあまり、
「無口で、自我が無く、仲間の言葉に流され、流れで竜王(笑)を倒し、気づけば実は勇者で、
流れでハッピーエンド」という主人公。まさに今の子供達のように事なかれ主義的考えの主人公。
「おい、コイツを動かしてるのは俺だろ。俺だったらこんな行動しねえぞ絶対」とは思うものの、
主人公には自我が無いため、仲間の言葉の言うなりに行動するしかない。
「主人公=自分」と思い込んでいる、かわいそうなプレイヤーがDQをするのに、
結局流れに逆らう事が出来ず、楽しめない。
少々強引かもしれないが、消防とDQ信者には
「映画を素直に楽しめない、内容が理解できない」という共通点があるんじゃないか。


732 :冒険の書庫の書記 ◆nUtX8ZK/82 :2005/05/30(月) 00:25:48 ID:+smkbd4M
ここまでセーブしました    
http://www.geocities.jp/if_dq/

733 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 03:01:18 ID:Tvci/O8v
目が覚めた。見知らぬ民家だった。どこだここは。

とりあえず外に出た。おっなんか水色のプルプルがいる。UMAか。かわいい。

頭をなでる。よしよし。

………噛まれた。

痛い。すごく痛い。むかついたからその辺の棒で潰した。


今度はスコップを持ったでかいもぐらだ。獣のくせにスコップとは生意気なやつだ。

しかもメンチ切ってやがる。むかついたからスコップ取り上げてぶん殴ってやった。

いつのまにか夜になってたのでとりあえず集落らしきとこに引き返す。

しかしなんだこいつらは。集団コスプレか?世の中不況だってのにおめでてえやつらだな。

こんなオタクどもには関わりたくないので今日は野宿する事にする。













734 :埋めマン :2005/05/30(月) 03:15:59 ID:Tvci/O8v
うとうとしてると酔っ払いが絡んできやがった。うぜえ。

むかついたんでとりあえず殴った。ついでに金貨らしきものをもってたので貰っといた。

寝場所を探してうろうろしているとジジイに声掛けられる。こんな夜更けにどこ行くかだって?

うるせえ。話かけんなほっとけ。と、どうやら部屋に泊めてくれるらしい。いいやつじゃん。

そこは教会だった。こいつはどうやら神父らしい。日本にも神父はいたのか。

旅の人神のご加護をだとよ。はっこちとら仏教だっつーの。奈良の大仏なめんな。

その日は疲れてたらしく速攻爆睡だった。

次の日。

ベットの中で今までの事を整理してみる。

まず俺は朝から家で酒を浴びるほど飲んでいた。

ベランダに出た。ここまではなんとか思いだせる。

………あ……そうだ足滑らせて落ちたんだった……

…てことはここは死後の世界か!?なんてこった。これは斬新な展開だ。

俺のくだらない人生は終わってしまったらしい。

まあ朝から酒飲んでるような元ヤンのヒッキーなんて死んでも世の中には影響ないだろう。



735 :埋めマン :2005/05/30(月) 03:33:52 ID:Tvci/O8v
まてよ。この世界では俺の借金を取り立てに来る奴もいないんだよな?

警察も昔もめたヤクザも追ってこないいんだよな?最高じゃねーか!ヒャッホゥ!!

言いえて妙だが死んで始めて生きる希望がわいてきた。

ここでジジイが部屋に入ってくる。あ?よく休めたかだと?こんな硬いベットで疲れ取れるかボケ。

…と思いつつも非常に気分がいいのでよく休めたと返事しておく。

このジジイ朝飯まで食わせてくれるらしい。どこまでお人よしなんだまったく。

テーブルに並んだのは恐ろしく貧相な飯だった。

屑野菜のスープと硬いパン。しかし空腹の俺にとって食えるだけありがたい。一瞬で平らげる。

それを見たジジイが自分の分も食えと言ってきた。味見しながら作ったからもう腹いっぱいらしい。

ホントか知らんが老い先短いジジイより若い俺が食った方が有意義だな。遠慮なく頂く。

うっとうしいながらもしばらく雑談する。どうやら町の人のお布施で食いつないでるらしい。

昔はそれで十分事足りたのだが、最近教会の畑が夜な夜な魔物に荒らされて生活が苦しいとの事だ。

魔物って昨日のプルプルやもぐらの事か。

なぜか無性に腹が立つ。そこで俺は決心した。

「俺がそいつら全部ぶっ飛ばしてやるよ。人間サマにたてつくとは糞生意気な獣どもだ。」


736 :埋めマン :2005/05/30(月) 03:49:27 ID:Tvci/O8v
ジジイが危険だからやめろと止めてきやがった。

こいつ俺が誰だかわかってないらしいな。元鬼浜爆走愚連隊の総長だぞ?

もぐらや寒天なんかに負けるかっつの。

そして俺は準備のため教会を後にした。喧嘩は準備が大事だ。

町をうろついてると「武器屋」なる看板を発見。

……なんてこった。町の中で普通に武器売ってんのか。子供の教育によくないぞまったく。

俺はこの世界のアウトローっぷりに愕然としつつも店の中に足を進める。

またそこの店長が角付き覆面に上半身裸というぶっとんだやつだった。

もしかして俺はとんでもない世界に来てしまったのではないだろうか…

メリケンサックと木刀はないかと尋ねてみる。

ないそうだ。

使えねえ店だな。仕方が無いので「ひのきのぼう」を買って釘バットを自作する事にした。

ん?買う?て俺金もってねーじゃん!借金はもう懲り懲りなんで極力避けたい。

パクるにしても店長もかなりのつわものに見える。決戦に備えてできるだけ体力は温存したい。



737 :埋めマン :2005/05/30(月) 04:12:18 ID:Tvci/O8v
ん?そういや昨日たしか

あーあったあった。昨日の酔っ払いから巻き上げた金貨がポケットに入っていた。

おそらくこれがこの世界の通貨に違いない。

店長に見せるとひのきのぼうを買うには十分足りるようだ。むしろまだまだ買えるようだ。

そこで俺は「かわのぼうし」と「うろこのたて」を買った。完璧だ。

これはほんとに昨日の酔っ払いに感謝せざるを得ない。また会った際には協力してもらおうと思う。

太陽も高くなり腹も減った俺は一旦教会に帰る事にした。途中民家の柵から釘を拝借した。

教会にもどると何人かの町民が長椅子に座っている。ジジイは悩み相談的な事をしているようだ。

こんな辛気臭い教会に悩み打ち明けにくるなんてそうとうしょうもない連中だな。

まあどこの世界にも負け組みはいるってこった。そんな事を考えながら俺はせっせとほのきのぼうに

釘をうめていった。我ながら最高の一本に仕上がった。重量、長さ、見た目ともに申し分ない。

おっジジイが戻ってきやがった。昼飯は町の人が持ってきた料理だそうだ。

うまい。

朝飯に比べて遥かにうまい。てか肉。肉ヤバイ。肉うまい。肉最高。

大満足の俺は夜まで寝ようとした。しかし外がカンカンうるさくて寝れない。

外に出るとジジイが薪割りをしていた。明らかに斧の重量にジジイの腕力が負けている。


738 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 04:30:48 ID:Tvci/O8v
斧を取り上げて薪を割り始める。ジジイが満面の笑みで礼を言ってきた。

ちっ。勘違いすんじゃねーよ。俺はただ早く寝たいだけだっつの。てめえがやってたら

いつまでも終わんねーだろうが。

薪割りを終えた俺は部屋で夜まで寝た。ちくしょう無駄に疲れたぜ。



ー夜ー


ジジイが寝た後教会を出た。というよりは起きてるうちは行かせてくれなかったのだ。

しばらく歩くと畑に着く。ここは町の共同畑のようなもんらしい。今はただの荒地だが。

中を見ると10匹程度の魔物と呼ばれるやつらが土を穿り返したり作物かじったりして騒いでる。

なんかあれだな。公園とかコンビニでバカ騒ぎしてた昔の俺みたいだな。

そう考えるとこの光景も微笑ましくすら見える。おっといかんいかん。最初の目的を忘れるとこだった。

喧嘩は先手必勝である。俺は先制パンチで青寒天を潰した。相変わらず手ごたえのないやつだ。

そしてここで相手をよく見る。喧嘩には冷静になる事も必要なのだ。

青寒天2匹、もぐら2匹、異常にでかいミミズ一匹、バカ面のコウモリ1匹、角うさぎ1匹。

格段強そうな奴もいないがいかんせん数が多い。さてどうしたものか。

739 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 04:54:00 ID:Tvci/O8v
え?角うさぎが突進してくる。マジ早い。

とっさに盾を構えるが盾の上から吹っ飛ばされて岩に激突した。痛てえ。

どのくらい痛いかって昔原付に体当たりされたことあるがそれくらいの衝撃。このうさぎ強!

間髪いれずにまた突進してくる。俺は必死に横っ飛びで逃げた。

ゴベ!!!!

鈍い音と共に角うさぎは岩に激突した。そして死んだ。

所詮獣か。相手がバカで命拾いしたぜ。

残りの青寒天も粉砕する俺。ああ神様強すぎてごめんなさい…

とそこに調子乗ってる俺を奈落の底までビビらせるやつが現れた。

「人間風情がオイタしてくれんの小僧。」

猪だ。猪が喋りやがった。

「久しぶりに人間の肉も悪くないかのう。」

ヤクザだ。昔愛人にちょっかいかけて追い掛け回されたヤクザにそっくりだ。

俺は瞬時にこいつの事は今後ヤクザ猪と呼ぼうと決めた。そして次の瞬間覚悟を決めた。




740 :名前が無い@ただの名無しのようだ :2005/05/30(月) 05:05:31 ID:Tvci/O8v
太い。

腕が太い。

首が太い。

おまけにヤリなんか持ってやがる。反則だ。

まあ一度捨てた命だしタイマンなら負けなしの俺だ。案外なんとかなるかも知れない。

とにかく自分より強いやつに勝つには先にいいの一発入れるしかない。

そう思った俺は盾を捨て両手で釘ひのきを握り締めた。もはや防御は不要特攻あるのみ。

そして勢いよく走り出すと思いっきり釘ひのきを振りかぶり……

投げた。

相手の視線は一瞬宙を舞う棒に釘付けになる。

ブシュー!

その隙をついてヤクザ猪の喉に隠し持っていたナイフを突き立てる。

ちなみにこのナイフは元の世界から常に携帯してた護身用のナイフだ。

暴走族たるものナイフの一つくらい常に携帯してるのが嗜みってもんだろう。

動脈をスッパリやられた極道猪は口をパクパクさせながらその場に崩れ落ちた。



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